無知の涙

おじさんの独り言

それでも子供はかわいい

2009年01月04日 | 日常
元旦、午前2時。
草木も眠る丑三つ時。

寝ないのは子供くらいだ。

弟のTくんが
「ふあぁぁん」
とグズってる。


昼間騒ぎ過ぎたのか、
疲れ果てて夕方に寝ていたから、心配ではあった。


そっと隣の部屋のドアを開ける。

やはりTくんが泣いている。

無理もない。
このくらいの年齢で両親不在の心細さは僕にもよく分かる。

幼稚園の最初の頃は、
母から引き離される度に泣いていた記憶がある。
最初の頃ね。

僕は泣きじゃくるTくんの頭に手を置き、
「もう少しでパパもママも帰ってくるから。大丈夫だよ」

しばらく頭を撫でていると、奇跡的に泣き止んだ。

心の中でガッツポーズ。
あと1時間ガンバレば、帰ってくるはず!
道は空いてるだろう。

それにしても、やっぱり子供はかわいい。
元気に育って欲しいものだ。

そこへトイレに起きてきた親父が顔を覗かせる。

「どうした?泣いて・・」
そこで僕は人差し指を口に置いて、シーッとやる。
ようやく寝付いたのだ。

親父は『分かった』という風に頷き、トイレに入ってゆく。

明らかに設計ミスだと思うのだが、この部屋と隣り合うようにトイレが設置されていて、けっこう中の音が聞こえてくるのだ。

ジョボジョボとやかましい小便の音が聞こえてくる。

Tくんが目を覚まさないかハラハラ。

ようやく音が止まり、悪夢は去った、と安堵した瞬間、

ブリブリブリーッ

と巨大な屁っこき音。

びっくりした。
なんつー爆裂音。
花火の類か。

Tくんが「ふああーあん」
とまた泣き出す。

あああーもう!!
ゴルァ!このクソ親父!
ならぬ屁こき親父!
子供がいなかったら、あの世で新年迎えさすトコだ。

もう宥めるのが精一杯。

しばらくしてようやく姉夫婦帰宅。

あー疲れた!
って、疲れたのはコッチだ。

ようやく自室へ戻るが、
今度は僕が眠れない。

10分後には隣の部屋から姉のイビキが聞こえて来ました。