元旦、午前2時。
草木も眠る丑三つ時。
寝ないのは子供くらいだ。
弟のTくんが
「ふあぁぁん」
とグズってる。
昼間騒ぎ過ぎたのか、
疲れ果てて夕方に寝ていたから、心配ではあった。
そっと隣の部屋のドアを開ける。
やはりTくんが泣いている。
無理もない。
このくらいの年齢で両親不在の心細さは僕にもよく分かる。
幼稚園の最初の頃は、
母から引き離される度に泣いていた記憶がある。
最初の頃ね。
僕は泣きじゃくるTくんの頭に手を置き、
「もう少しでパパもママも帰ってくるから。大丈夫だよ」
しばらく頭を撫でていると、奇跡的に泣き止んだ。
心の中でガッツポーズ。
あと1時間ガンバレば、帰ってくるはず!
道は空いてるだろう。
それにしても、やっぱり子供はかわいい。
元気に育って欲しいものだ。
そこへトイレに起きてきた親父が顔を覗かせる。
「どうした?泣いて・・」
そこで僕は人差し指を口に置いて、シーッとやる。
ようやく寝付いたのだ。
親父は『分かった』という風に頷き、トイレに入ってゆく。
明らかに設計ミスだと思うのだが、この部屋と隣り合うようにトイレが設置されていて、けっこう中の音が聞こえてくるのだ。
ジョボジョボとやかましい小便の音が聞こえてくる。
Tくんが目を覚まさないかハラハラ。
ようやく音が止まり、悪夢は去った、と安堵した瞬間、
ブリブリブリーッ
と巨大な屁っこき音。
びっくりした。
なんつー爆裂音。
花火の類か。
Tくんが「ふああーあん」
とまた泣き出す。
あああーもう!!
ゴルァ!このクソ親父!
ならぬ屁こき親父!
子供がいなかったら、あの世で新年迎えさすトコだ。
もう宥めるのが精一杯。
しばらくしてようやく姉夫婦帰宅。
あー疲れた!
って、疲れたのはコッチだ。
ようやく自室へ戻るが、
今度は僕が眠れない。
10分後には隣の部屋から姉のイビキが聞こえて来ました。
草木も眠る丑三つ時。
寝ないのは子供くらいだ。
弟のTくんが
「ふあぁぁん」
とグズってる。
昼間騒ぎ過ぎたのか、
疲れ果てて夕方に寝ていたから、心配ではあった。
そっと隣の部屋のドアを開ける。
やはりTくんが泣いている。
無理もない。
このくらいの年齢で両親不在の心細さは僕にもよく分かる。
幼稚園の最初の頃は、
母から引き離される度に泣いていた記憶がある。
最初の頃ね。
僕は泣きじゃくるTくんの頭に手を置き、
「もう少しでパパもママも帰ってくるから。大丈夫だよ」
しばらく頭を撫でていると、奇跡的に泣き止んだ。
心の中でガッツポーズ。
あと1時間ガンバレば、帰ってくるはず!
道は空いてるだろう。
それにしても、やっぱり子供はかわいい。
元気に育って欲しいものだ。
そこへトイレに起きてきた親父が顔を覗かせる。
「どうした?泣いて・・」
そこで僕は人差し指を口に置いて、シーッとやる。
ようやく寝付いたのだ。
親父は『分かった』という風に頷き、トイレに入ってゆく。
明らかに設計ミスだと思うのだが、この部屋と隣り合うようにトイレが設置されていて、けっこう中の音が聞こえてくるのだ。
ジョボジョボとやかましい小便の音が聞こえてくる。
Tくんが目を覚まさないかハラハラ。
ようやく音が止まり、悪夢は去った、と安堵した瞬間、
ブリブリブリーッ
と巨大な屁っこき音。
びっくりした。
なんつー爆裂音。
花火の類か。
Tくんが「ふああーあん」
とまた泣き出す。
あああーもう!!
ゴルァ!このクソ親父!
ならぬ屁こき親父!
子供がいなかったら、あの世で新年迎えさすトコだ。
もう宥めるのが精一杯。
しばらくしてようやく姉夫婦帰宅。
あー疲れた!
って、疲れたのはコッチだ。
ようやく自室へ戻るが、
今度は僕が眠れない。
10分後には隣の部屋から姉のイビキが聞こえて来ました。