11月中旬だというのに、街はもうクリスマスムードですね。
というような話をプロレス大好きHさんにしてみたら、
「君には関係ないでしょ」
と人を千尋の谷へ突き落とす一言。
千尋の谷へ突き落とす、という意味は皆さんも御存知の通り、敢えて厳しい試練を与え、這い上がってきた者を育ててゆくという意味合いですが、
プロレス大好きHさんの場合は、突き落としっぱなし。
這い上がろうとする手を足でゲシゲシ蹴り、再び突き落とすくらいの意気込み。
まぁスーパーマンの胸のSのマークは、ドSのSだと思っていらっしゃるくらいのドSなので、まぁドSです。
えー話を元に戻して、プロレス大好きHさんによって、僕とクリスマスは無縁であると断定されたワケですが、もちろんクリスマスの日にも僕は生きていますので決して無縁というワケではありませぬ!!
幼少の頃から神様なんかいない、とスレた考えを持って生き続け、ドストエフスキーの小説に出会ってから完全なる無神論者に定まったせいか、クリスマスはけっこう呪われます。
なんかありますね、クリスマスは。
ある時はホテルの食事で食中毒になり、ある時は線香の焚き過ぎで一酸化中毒になりかけ、他にも風邪はひくわ、上司から夜に呼び出されて怒られるわ、パチンコ屋で他人のドル箱を不注意で蹴っ飛ばしてしまって店中の客から白い目で見られるわ、とホトンドは不注意によって引き起こされている気がしないでもありませんが、何かとトラブリやすい日です。
それがクリスマス。
嫌な思い出でギッシリ。これがサンタからの贈り物なら、サンタはサタンです。
中学の時にずっと好きだった女の子がいました。その子は成績優秀で、しかも学年のアイドル的美少女。僕は運よく一年のときからこの女の子と同じクラスで、席が隣になって仲良くなったのをキッカケに好きになりました。Kさんとしましょうか。
誕生日に告白しましたが、ダメでしたね。同じクラスの男子5人で順番に告白。
そして全滅。
でも全くアキラメられない。それでも仲は良かったので、席替えしたあとも授業中に手紙のやりとりなどしてるうちに、Kに好きな人がいることが判明しました。
相手は僕の幼馴染。僕のマンションの前に住んでいて、小学校のときから遊んでいました。
別に頼まれたワケでではありませんでしたが、やはり好きな女の子の為に何かしてあげたいのが男です。
幼馴染にKのことを伝え、最初は幼馴染も他に好きな子がいたりして気が乗らない感じでしたが、半年くらいかけてなんとか成功させましたが、大変でしたよ。アレ、なんて言いましたか、恋のキューピー?に僕がなってあげたワケですな。
Kの母上がまた筋金入りの教育ママ。Kに似てて美人なのですが、もう怖いったら。幼馴染もこの難関をクリアできず、電話とかしても門前払い。
でも何故か-今でも不思議でたまりませんが-僕はフリーパスでした。告白したときは皆で彼女の家まで押し掛けたのですが、もちろん応対したのはKママ。ジャンケンした順番で僕は4番目だったのですが、その前の3人はプレゼントを渡すことさえできず。それを見ていたのでKママとの対面はビビリまくりでした。
しかし不思議なことに、僕のときは「あがって待っててちょうだい」くらいの親切な対応。今でも本当に不思議です。僕はKママに会ったの初めてでしたし、Kママにしたって僕に会うのは初めてなハズ。授業参観とかで僕のことを知っていたとしても、僕は完全なる劣等性でしたから態度も見た目も教育ママの信頼を得られるようなことは微塵もないハズ。
予想だにしなかったKママの好反応で、かえって恐ろしくなって「いいいや、ぼ、ぼくは、その、あの、こ、これでしししし失礼します」とドモリ爆裂させながら逃げるように戻ってきました。結局は待ち伏せで渡しました。初めからそうすりゃいいのに(-_-;)
てなワケで、幼馴染がKに電話するときは、いつも呼ばれて電話してあげたり。まぁ僕にしてもKと関わりあえることが嬉しかったのですが。
そして順調に2人が付きあい始めて、初めてのクリスマスの日に幼馴染がKを自宅に連れ込んでいるのを目撃。
自分でくっつけたのだから僕に文句を言う資格は全く無いのですが、かなりショックでしたね。悔しくて雨の中ずっと公園の金網の中でサッカーボール蹴ってました。サッカー部でもないのに。
知らぬが仏。触らぬ神に祟り無しです。
しかもそれから時間が経ってからKの女友達に「バカなことしたわね。次にアンタがちゃんと告白したらKちゃんアンタと付き合おうと思ってたのに」
は?オマエがバカか。何故それを早く言わないんだよ。
まぁ、でもそんなこと言われても、いまさらどうすることも出来ず。聞かなきゃよかった。
その後もKと幼馴染は仲良く付き合っていましたが、高校2年くらいで別れたみたいです。
とまぁ、いろいろあるクリスマスですが、今年は無事に過ごせますように。