気づいてみれば、私にしては大変珍しいことに、ここ1ヶ月映画館に行ってない!
ギャー!ってことで、今日は会社を早めに抜け出して、歌舞伎町の映画広場(?)に駆け込んだ。
レイトショーで『ハイテンション』鑑賞。
客いないと思ったのに、行ったら階段にけっこう並んでいてびっくり。
ほとんど男性一人客だけど、カップル(「えー、見れるかなあ」と彼女がくねくねしている)とか映画ヲタ風男子二人組(「『バス男』最高だよね~」と話している。うん、私も好きだよ、バス男)の姿も。
『ハイテンション』は、女友達の実家で勉強をするためにど田舎にやってきた女子大生マリーが主人公。やってきたその夜に、家に殺人おじさんが侵入。友達の家族を片っ端から殺していく・・・というフランス発ホラーです。何の前触れもなしに、ある日突然訪れる死の恐怖が描かれます。
「あなたは何分耐えられるか?」とかなんとか、ポスターでは煽っているけれど、別にそこまで残虐描写が矢継ぎ早にって感じではありません。
前半は逆にじりじりとした心理的圧迫のほうが強い。
全編通してこれだけ緊張感を保てるというのは、すごいです。これがハイテンションということ?
最後にはどんでんがえし、というか「えっ?」という展開が。
しかしこれ、いまいちつじつまが合っていない気がするんだけどなあ・・・。
怪優・フィリップ・ナオンが殺人鬼を演じていますが、やっぱり上手い!一見普通のおじさん風だけど、どこか狂ってるという絶妙なさじ加減。それが怖い。
特殊メイクは、『サンゲリア』の人がやっているそう。
個人的には、ガラスが刺さって腫れた脚がいちばん痛そうでした。
監督は、なんと弱冠25歳(おない年じゃん!)のアレクサンドル・アジャ。
流行りのPV風スタイリッシュ映像ホラーの向こうを張って、淡々と不気味に人殺しの恐怖をリアルに映し出していく作品でした。光のハレーションを入れた撮り方とか、『悪魔のいけにえ』はじめ、70年代ホラーを意識したような演出が随所に。
若手がこういうホラーを作るのはいいことではないでしょうか。
映像のかっこよさ重視のホラーばかりではつまらんしね。それも好きだけど。