ペンシルハウス物語~東京日和~

-gozar de tokyo-きまま そのまま なすがまま 

誰も守ってくれない

2009-02-13 | 観 Movie Museum
誰も守ってくれない

未成年者が凶悪や重大犯罪を犯した場合に
加害者の家族をマスコミや世間からの

様々な危険から守るために
警察が保護する場合がある。

それは過去の事件から、
加害者家族が耐え切れぬ重圧に自殺をしてしまったという例が

後をたたないからである。
しかしその保護について警察は公には認めてはいない。

加害者の家族を守る。

理由もなく殺されてしまった
被害者からすれば、その矛盾に絶望しか感じない。

でも犯人の身内というだけで
マスコミから追われ、さらし者にされてしまう現実。

何よりも怖いのがインターネットのエスカレートした情報。
真実も、虚構も、嘘も、作り話も何もかもが交ざり合う。

それは”正義”の下に隠された陰湿な
人間の深く悪質な部分をあぶりだす暴走。

匿名性が更に加速度を増して
歯止めが利かない。

なぜにここまで?と思う程、
傷つき、傷つけられる人が沢山出てくる。

観終わった後も椅子に
へばりついてしまった様に重い。

ただ救いが無い終わりというのではなく

流れるテーマ曲の様に
悲しみの中に光が見えるだろうと思えた事。

佐藤浩市をあて書きで書いたという

荒っぽく、家庭崩壊間近、
過去の事件で傷を負う刑事に

そうそうこんなんだよねー
でもここに惹かれちゃうのよねーと

映画を忘れ、過去の宣言も忘れ
誰に感情移入してるのアタシと思いつつ。。。

ひとつ違和感があったのを

「あのオバちゃん走りが残念だよ。
走るのは若い龍平に任せとけばよかったんだよ」という

佐藤浩市好きの先輩からの一言ですっきり。

なるほど!
あの違和感はオバちゃん走りか(笑)

でも許しちゃうよ~
こんな渋い佐藤浩市デカなら。

ただ間違っても”少年メリケンサック”と
前後間違って観てはなりませぬ。