ペンシルハウス物語~東京日和~

-gozar de tokyo-きまま そのまま なすがまま 

物語はつづく

2014-03-31 | 暮 Life
今年も桜が咲く季節になった。

思えば10年前のこの季節に、
初めて家を出て、部屋を探し
ペンシルハウスへ引越しをした。

最初のあの不安感は今でも思い出せる。

毎日自炊しよう。

部屋には花をかざろう。

ちゃんと生きよう。

捨てる手帳には、イタイ姿が浮かび
笑ってしまう位に、必死で無駄な決意が書き綴られていた。

『孤独で寂しい』という思いが、
『独りって自由で楽しい』と思う気持ちになる前に、

手遅れになる前に嫁に行くべきであった(笑)

が、

時、既に遅し。

この狭い部屋で色々な事を考えて、
ウンザリする毎日も、
流れて行く月日も、

誰かにどっぷり漬かる日々も、
ココロがちぎれそうな日も、

沢山泣いたり、

熱でうなされたり、
胃の痛みにのたうちまわったり、

変なブツブツだらけになったり
自炊は卒業だ!放棄宣言してみたり

部屋が40度超えして熱中症になったり

真夜中騒ぐ酔っ払いに
『うるせぇぇ~』と窓から叫んだり。

色々。
もうそりゃ色々。

更新はしないと言い続けて10年
「引越しするする詐欺」も流石に

周りからも
「あぁまた、するする詐欺だな」となってたが

遂にこの日がやって来た。
ペンシルハウスを旅立つ時がやって来たヤアヤアヤア!

新しい部屋を探し、
契約まですったもんだで社会の厳しさを知り、

友人のありがたい申し出に、
そっちの水の方が甘いかもとココロが揺れながら(笑)

この部屋に多分見えない澱が薄く薄く
気がつかない中に積み重なっている。

そこにヒタヒタと浸かり、
何となく居心地も悪くもないし、

面倒臭くささが上回って過ぎてく月日。

一人暮らしを始めた時には
まさか会社員を辞めてる自分なぞ想像しなかった。

想像を超える事はいくらでも起こるし、
ひとつひとつ変わる未来を作れる自分に
少し自信を持って良いかと。

そしてそれはこの間の誕生日に、
なぜか高尾山に登る事になり実感(笑)

ケーブルカー使う気マンマンの所を出鼻挫かれ、
麓から頂上までひたすら歩く。

高尾山位チョロイと思っていたが
いやいやどうして。立派な登山。

遥か山の上を見上げて、
まだあんな上まで登るのかと、うな垂れそうになるのを

頂上でお菓子食べるぞと、
小学生並みの励ましと

前だけ、自分の脚だけ見て、とりあえず一歩づつ、
気がつけば頂上。



眼下には遠くにベイブリッジも、
新宿副都心も見える。

苦しいと登りきった先に何が見えるのだろうか
から、途中で

登りきった先が見て見たいに変わる。
その先に何があるのか。

夕暮れ迫る高尾山で、妙にサトル。

自分のペースで一歩一歩登っていけば目指す未来へ辿り着ける。
ただそれだけ。

ペンシルハウス物語はこれにて終了し、
まだまだ続く物語を紡ぎ続けていこうと思う
桜が咲き出すこの季節に。

終わりに。
たまの更新にも関わらず、
9年辛抱強くお付き合い頂き感謝。

またいつか どこかで。







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