改造ネタが続きます …ビンボーなもので新規機材はご容赦…ボソッw 今回は電源タップのケーブル(コード)とプラグを交換しますヨ。
■ 現在使用している電源タップ
『FURMAN SS-6B』、割と廉価品なので別段紹介することもないと思っていました これも3年ほど使っていますかね…。 選択理由は音質とは無関係で、ほどほどの値段、ほどほどの評価、ほどほどのノイズ除去性能(?)、コンセントが6つ口なことくらいです…。
↑ 1つ目の写真が素のプラグの状態、2つ目が使用状態。 不便なのはプラグが3ピンであること。 2ピン変換アダプタを付けないと壁コンセントにつけられませんでした。
そこで、プラグを2ピン対応に交換、そして工作(切削)をするとやや短くなって取り回しがキツくなるであろうケーブルの方も、この際交換する計画を立てました。
■ 電源プラグ
これが交換に使用する電源プラグ、Panasonic WF5018。 いわゆる『医療機器用プラグ』とか『ホスピタルグレード』と呼ばれるもので、高い精度で作られている"らしい"のですが、構造はオーディオ用自作プラグと同じと考えて差し支えありません。 (プラグは明工社 ME2691でも可。 上記パナのプラグは、実は明工社提供とのこと。 他、壁コンセントや配線の取り回しによっては配線が90°曲げられる明工社 ME7073も適。 ※註、ME7073はアースピンを抜くことができません)
2ピンプラグへの変更が希望なので、本来ならこういった重いしっかりしたプラグは奢り過ぎではあるのですが、まぁ…多少の安心感と、価格もそんなに高くはなかったのでこちらの選択になりました
ハウジングを外します。 一般的なオーディオ用の自作プラグと似た構造ですネ。 これもむいた導線をネジで締めて接続できるタイプ。 他、先開形・円形の外形8mm程度・内径4mm程度の圧着端子も接続できます。
中央のビスを取るとブレード内部構造もバラせますので、やろうと思えばケーブル導線をはんだ付けするのも比較的容易かと。(??? 火傷に注意ダヨ) この記事ではセオリー通りむき線ネジ締め法でいきます。
そうそう、このプラグを選んだ理由は、この状態から各ブレードも外せるからです。
中央のビス取って内部を開ければ、簡単にアースブレードを取り除けます。 こうすればアダプタ無しで2ピン壁コン、2ピンのタップコンに挿すことができるようになります。 この部分はメーカー・製品によっては外せないこともあるので、情報収集のしどころです。 (以前紹介したWATTGATE 5266iはブレード内部構造を容易にバラすことはできません)
■ 電源ケーブル(コード)
フジクラ・ダイヤケーブル製 CV-S(600V CV) 3芯 2.0sq(直径約9.5mm)。 グレードはSS-6Bのケーブルと同等品くらいでしょうか。 ひよこはケーブル信者ではないので(毒w)、こちらも約400円/1mという廉価品です。 (こら、そこ!!「DLC-9150ESはなんだ?」とか思わない!!w)
例によって試聴による選択ではありません。 このクラスですと"換えることによる変化"を楽しむためで、具体的な音の方向性を決めるようなものではないと思うからです。 そしてそもそも、『高価=製造的高品位』ではありますが、『高品位=高音質』とは単純に言えません。 私の経験的には機器から離れた部分の交換による変化は少ないと感じられます。 (モチロン個人の好みによって高音質の"定義"もまちまちです…)
音質本位のアース結線に疑問を持つ私が3芯を選んだ理由は、アース線自体の耐ノイズ性能を期待しているため。 一見矛盾するようですが、アース線は繋ぐことよりも、こうして主線に沿わせてノイズガードとして使用するのがいいのではと考えてます。 …と、2芯でケチるよりも精神的に安心感がありますしね…。 (謎w)
* 当ケーブルは銅箔があることによって固くなっています。 取り回しに注意。 逆に、この銅箔にのために反発が少なく、ある程度形状を保持します。 (湯煎なしでR20cm程度いけます) 無理のない程度にゆっくり曲げてポジショニングも可能。
■ 製作 タップ側を結線
* 電気製品を分解・改造することは危険なので真似はしないでください。 今回は大容量の電力が関わる部分なので、かなり危険度が高いです。
という前置きをしてから行きましょう
タップの分解をします。
当然ですが、プラグがコンセントから抜かれていることを確認して行います。 分解は結構簡単で、機体両脇下部の4つのビスを外すだけです。 一つだけ中間位置に外れた位置にあるビスはアースで、外す必要はありません。 (上画像左端のビス)
内部構造がでました。 右の並んだ箱状のものがコンセント。 左はノイズを除去したり、雷サージ機能を持つ回路。 ケーブル交換なので接続されたケーブルを遠慮なく切り離します。
ちなみにコレが付属ケーブルの断面。 介在は弾力のある合成樹脂製の薄いシート。
新たなケーブルをむきむきしますよ タップのケーブルと打って変わって外皮下には不燃繊維らしき紙のようなものと、金属箔でガードされていました。 導線の隙間を埋める介在も豪華とはいえませんが、荷造り用ビニールひものようなものが有り、素材の質はともかく構造は凝っています。
基盤に接触して傷つけないように絶縁テープでケーブル保護です。 まぁ気休めですけど…。
実は、当初はノイズ除去・雷サージ回路へと結線する計画でしたが、事故って接続困難になってしまいました…。 もともとSS-6Bの回路には漏電や不具合が疑われる報告があるので、「まぁいいや」といった感じです。 一般的なオーディオタップにはそもそもそういった構造は付いていないので、諦めて先に進みます。
見難いですが…、右のノイズ除去回路(前写真と向きが違います)を経由せず、直接コンセント部に結線しました。 (差し込むだけのバネ式) 双方のケーブルの色の組み合わせが違うのに注目。 こういう事態もあるので、ケーブルの色と結線場所は事前にシミュレーションしておきます。
■ 製作 プラグの結線
タップ側ができたら、設置場所から壁コンセントの位置まで計測。 過不足が無い長さでカットして、いよいよプラグを付けます。
ケーブルをむいてブレード裏の穴に差し込み、脇のネジで締め上げます。
* ちなみに、用途・箇所に拠らず、むき線をハンダあげ(ハンダで薄く覆うこと)すると再生品質が変わることがあります。 良し悪しではないの要試聴。 電源ケーブルの導線に対しては安全上行わないのが普通です。
繰り返しになりますが…。 ケーブルなどを自作する場合、導線被膜の色が様々なのに気づくと思います。 慣れないうちは、どの線をL、N、アースにするかしっかりメモします。 色の組み合わせがタップ、プラグ(機材)では違うことがあるので更に対応表を書いてから進めましょう。
今回は線材取り換えなので導線被覆の色は自分自身で決めます。 壁コンセントに向かったとき、左の穴がN、右がLです。 それをプラグを当てはめて、常に思い描きながら組んでいきますヨ。
* キチンと室内電装工事が行われていれば壁コンセントの左の穴(長い穴)がNですが、確認のために検電ドライバーの使用をお勧めします。 検電ドライバーを差し込んで光らない方がNです。 大昔は逆差しは事故の元でしたが、今では逆挿しても安全上なんら問題ありません。
アースは繋がないので、アース(グランド)線はむかずにアース線用の穴に通すだけ。 ここを短くしてしまうと他の線に触れてショート・漏電の危険もあるので、短くせずに穴に通して隔離します。
プラグ後部のケーブルクランプの締め付けは程々に
■ 完成
いっちょあがりです。 キチンと結線されているかどうかチェックする機材があるので、通常はそういうものを使って事前にチェックするのが安全。 最後に改めて…、
* 電気製品を分解・改造することは危険なので真似はしないでください。 今回は大容量の電力が関わる部分なので、かなり危険度が高いです。
ということを肝に銘じで製作してください。 (矛盾w)
■ 音質・画質変化…?
さすがに音質・画質の明確な変化は感じられませんw 私がケーブルによる変化を確認しているのは音響機材において、機器からタップ(壁コン)までの電源ケーブル、またはライン、スピーカーの結線を換えた場合です。 そこから遠くなる、タップから壁コンセントまでというと、変化の幅が小さすぎて感知が難しいのだと思います。
それと…、こういうものはあくまで工作を楽しむためであって、『高価=改善』とか『太い=伝導率が良い』と単純に思わない方がいいですネ。 私的にオススメなのは安い部材から作って(試して)いくことです。 変化を楽しむといってもいいかもしれません
今回もお粗末さまでした。 次回改造ネタをお楽しみに。(?w)