さて…、ビール好きのひよたんは前年、奮発してサントリーの"絶対もらえるキャンペーン"『クリーミー生サーバー』コースに応募しました。
応募に必要な点数は120。 500ml缶には1.5点が張り付いているので、つまり期間中プレモルを80本買ったということですね。 (もうその時のことは詳しく覚えちゃいませんが…)
それは置いときまして、上の画像がそのビールサーバー『クリーミー生サーバー』です。 内蔵された微細振動器を経由して滑らかな泡を出せる機能を持ちます。
基本構造を簡単に説明すると、プルタブを開けたビール缶にサーバー本体から延びたストローを入れ、背面にセット。 密閉された缶上部にポンプで空気を入れて、空気圧で液体(ビール)をストローへ押し出す構造。 (説明になってるかな) ちなみに、滑らかな泡を作り出す機器はそのストローの先の吐出口直前にあります。
操作としては、上部レバーを手前に倒すと液体がストレートに出て、奥へ倒すと微細な泡が作られながら注がれるというスイッチになっています。
一応これはパーティーグッズというかオモチャという位置づけなので、性能などは飲食店にあるような本格的な物とは全く違います。 そうと分かっていても、ビールの出が悪く少々不便をしていました。
そこで本題。 今回は出が悪いのを解消する目的で、いつものように?分解改造をしてみようという訳でございます
■ 分解
電動ポンプ部(右)と、ノズル&缶設置部(左)を分離したところ。 ちなみに、ノズルがある缶設置部はノズル部分を取り外して丸洗いもできます。
上部の電動部をひっくり返して電池を取り外しておきます。
白い矢印が本体を留めているビス部。 プラスのドライバーが要ります。
赤い矢印は安全装置。 ここを缶設置部のでっぱりが押さえることで、空気を送り出すモーター(コンプレッサー)が作動するようになります。
開けてみると…結構凝った構造。 プレゼント品なので簡易な電動ポンプと泡を作る微振動装置だけかと思ってましたが、まさか基盤やトランスまで入っているとは…
基板上の黒いスイッチ。 なにやら怪しげな雰囲気があるので、もしかしたらこれを弄ることによって改善しそうであります。 …なワケで、実際に試してみた結果が↓です。
■ 改造
* [1-2-3-4]のそれぞれON/OFF(入/切) : その状態でビール/泡それぞれ285ml吐出したタイム
・ [入-切-入-切] : ビール56秒 泡41秒 (オリジナル設定)
・ [入-入-入-入] : ビール26秒 泡28秒
・ [入-入-切-切] : ビール26秒 泡49秒
・ [切-切-入-入] : ビール40秒 泡28秒
・ [切-入-切-入] : ビール39秒 泡34秒
* 使ったのはビールではなく水道水。 数字はおおよそで、3回実行した平均。 電池はアルカリ単三の新品。 セットしたビール缶は満水状態。
ということで多少バラつきがありますが…、全てのパターンを試す必要もなく(?)、1,2がレバーを手前に倒したときのビール(ストレート)の量、3,4が向こうに倒した時の泡側の量の調節ということがなくとなく分かりました。 ON/OFFは単に抵抗?を経由/バイパスするようなスイッチかと思われます。
計測結果から、最も出が早かった『全てON(上側)』に設定しました。 この後、本体を組み直して…、これで今までより快適にビールを注ぐことができるようになりましたヨ。
…ただし、ここで注意点があります。 ビールは繊細な飲み物なので、注ぎ方・泡の作り方でも味が変わってきます。 初期設定はメーカーの職人さん?の監修の結果ということも無きにしも非ずなので、スイッチを弄るとメーカーが意図した味ではなくなってしまう可能性があります。 当サーバーをお持ちの方、改造は自己責任(笑)でお願いします。
といっても機械部は単にビス止めされているだけなので、リカバリも簡単なのですけどねw くれぐれもレバー根本を折ったりビス穴をなめたりしないよう、気を付けてください。
■ 注ぎ方
一般的に(?)、缶ビールをグラスに注ぐ際は、注ぎ初めに勢いよくグラスを底に液体を当てて多めの泡を作り、それを巻き込むようにグラスの淵を沿わせて静かに注ぐと、上手い泡ができるようです。 (ウチでは上手下手に関わらずそうしてますw)
本サーバーは泡を作る構造があるので液体を強く当てて泡を作る必要がありません。 徹頭徹尾、グラスの側面に沿わせて静かに注ぐほうが成功しやすいです。
そもそも『最初に液体を底に当てる』やり方では、慣れないと不揃いの泡を作る原因となり、泡の寿命が短くなってしまいますからね。
■ その他の不良原因…?
ビールの出が悪い原因には他に、空気を送るパイプに隙間が空いていたり、異物が挟まっていたりでビールの出が悪くなっている可能性もあります。 空気パイプの接続部は乾いた清潔な布で拭うなどしてきれいにしておきます。
また、個体差により、固定したときに隙間が開きやすくなっている可能性もあります。 ノズル接続部をいったん取り外して、隙間に折ったコピー紙を挟むなどして密着性を高めるなどの方法もあります。 機会があればお試しくださいませ。