ひよこ造船工房

納期遅れ常習犯の船大工。 猫画、オーディオ、たまに造船記♪ since 2008.11

スピーカーケーブル バナナプラグのハンダ付け編

2024年04月03日 | 特殊工作

■ 概要

 

 まずはお詫び(?)なんですが…。 以前もひよこブログでは独自(?)のスピーカーケーブル末端処理法をお伝えしました。 それ自体は間違いではなかったと思うのですけど…、今回長らく探し求めていた仕様の"バナナプラグ"を購入出来たので、改めてスピーカーケーブルの末端処理法の1つにチャレンジ&変更することにしました、申し訳ありません(汗)

 

 

 

■ 案外珍しい?? ハンダ付け専用バナナプラグ

 

 ネットではいろんな説が飛び交っているオーディオのスピーカーケーブル末端処理法。 私自身は、剥き線をそのままターミナルに突っ込んで締め込むだけでは不安定な音質(?)になるという経験則を持っていまして、何らかの金属片で末端を包むのが、固定力・耐久力・耐候性・管理性に優れていると考えています。 ただ、『オーディオ用』というとむやみやたらに(?)高額なプラグやラグになってしまいますし、それだけならいいのですが、ハンダが音を悪くするという説の流布のせいか、通販サイトではネジ締め式の製品がほとんどでした。

 

 

 

 

 そんな中、長らくウォッチしていた通販サイトで、このような製品を見つけました。

 

 これは中華製の廉価なバナナプラグ。 商品説明を見た限りでは、電子工作や実験・計測器具への使用が主な用途ではないかと思しき製品です。 注目は、先端構造が単純なバネ構造ではなく、オーディオ用として定評のあるプラグと類似の構造であること。 私はプラグ程度では材質・値段にこだわりはないので早速注文して末端処理を試してみました。

 

 

 

■ ハンダ付けまでの工程

 

 

 製品はこんな感じ。(使用後なので減っています) 価格は平均100円/1組程度。 使い捨てるにはモッタイナイですが、オーディオ用として売られているものよりは安くて気軽に製作できると思います。 なにより導線をネジ締めにする方式よりも通電的信頼性は高し。 (ま、腕があればネジ締め式プラグにハンダ留めすることも可能でしょうがw)

 

 

 

 Yラグ(約10円/1個)を付けていた部分を切り落として…、約1cm外皮を剥きます。

 

 

 

 使用するハンダとフラックス。 ハンダはこのようなオーディオ用とか銀含有でなくともOKです(笑) フラックスは塗ると面白いようにハンダが染み込んでいくので塗布がオススメ。 ちなみに、プラスチックの絶縁は端子をハンダ付けする前に必ず予め通しておきますヨ。(↓写真参照)

 

 

 

 手が離せなかったのでいきなり完成写真です。 導線がしっかりハンダに埋っていればOK。 後はプラスチックの絶縁を被せて完成です。

 

 

 

 オーディオ端子の通電性にも話が及んだので蛇足的紹介。 電気接点は常に空気に触れているため腐食や曇りが起こり、通電・音質の大敵です。 そこで↑写真のような製品をプラグ先端に塗って保護します。

 

 本来はゲームカセットの接点を洗浄し、腐食から守る薬剤。 接点改質剤の中には、経年劣化したり、金属浸食成分が入ってるものがあるようですが…、この製品は成分自体に変質・劣化要素が少なく、長期間良好な状態を保てるそうです。(主成分のポリアルファオレフィンが良いらしい…。 先人たちの人柱に感謝ッ!!) 以前、似たような目的でカーボンの接点改質剤の塗布と紹介しましたが…、カーボンは塗布の数年後に接触不良を起こしました。(一旦抜き差し&↑改質剤での洗浄で改善) これも併せてお詫びいたします…。 (これも後々お詫びをすることになるかも??? 皆さんは薬剤塗布には慎重になってくださいw)

 

 

 

■ 取り付け後の諸々変化

 

 

 これはセンタースピーカーとして使っているSONY SS-AC5のターミナルに取り付けた図。 今回のバナナプラグはフロントスピーカーLRとして設置しているSONY SS-NA2ESにも取り付けています。 (ちなみにSS-AC5は特にボーカルの響きがとても美しいですね…フフフ)

 

 …閑話休題。 見た目的には写真の通り。 差し込みの手ごたえはソリッド。 固定力の継続性は今後時間を置いての評価となりますね。 電気接点を振動から守るには、強固に締め付けられるYラグを用いたほうが有用でしょうが…、バナナプラグは先端から差し入れるだけという簡単さが良いですね。 これはスピーカーのターミナルに対してよりも、AVアンプのような多数の過密なターミナルを持つ機器側のほうが切実でしょう(笑) 実際、掃除・整備が楽になりそうなので、AVアンプ側のケーブル端は全てこのバナナプラグに交換しました。 以前、かしめ部品での末端処理をお伝えしたのが心苦しい限りです(汗)

 

 さて、オーディオユーザーが最も気になる『音質変化』ですが、変化がありました。 かしめ処理の時と比べて、低域が少し豊かになり、音の濃密さが増しました。 …ただし個人的にはスッキリ音質が好みなので、やや濃密過ぎて"しつこい音質"(?)になったりボーカルが埋もれ気味になってしまったかな??といったところ。 しかし今のところ許容範囲ですし、和室オーディオラーが苦労する"音場の濃密さ"を獲得できたので一応改善方向にシフトしたということにしておきます。 …掃除もしやすくなりましたしね(笑)

 

 

 

■ 追記 経年変化に注意

 

 ハンダは経年で縮んだり、ヒビ割れを起こす可能性があります。 他、長らくスピーカーからの振動や人間の生活振動を受けてもクラックを起こすことがあります。 特に、今回紹介したバナナプラグとの接続の様な、割と大量のハンダを流し込む方法を行うと、前述の変化・劣化が起きやすくなります。 剥き線締め上げや剥き線ハンダ上げよりも耐久性がある方式だと思いますが、年数回の点検は行ってください。

 

 

 

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