虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

安全面は?

2013-10-28 08:36:40 | スポーツ
昨日の続き。

無論、私は五輪そのものに反対なのではない。
ただ、華やかな五輪の17日間の後も、競技場は50年、100年と世代を超えて維持管理し続けなければならない。サッカーやラグビー、陸上競技のほか、文化イベントにも活用するというが、なにしろ東京ドームの約1.5倍の人数、恒久的に8万人を収容できる巨大施設である。
東京ドームならプロ野球試合をはじめ一定の需要が見込めるが、8万人を満たすパフォーマンス(ロックコンサートなど)はそう頻繁に行われるとは思えない。
もし可能だとしても、より重大な懸念がある。安全面だ。
自然災害の多い日本で、道路に近接した巨大施設が、安全にスムーズに8万人の観客を周縁へと誘導できるのか。
専門家の確証があるなら開示してほしい。
運営主体は、五輪後の維持管理や収支見通しなどについても、広く説明する責任があるのではないか。

欧州など成熟社会では、公共施設案は市民の意見を聞いて検証されるのが常となっている。
そういう手続きなしに今回の計画が実現に向かっていることに、私は最も憂慮する。
個人的には、可能な限りプロジェクトを小さくし、将来的に建物が緑で隠れることを願う。
巨大なものを将来的に抱え続けることが本当に幸せなのか、皆さんに考えてもらうきっかけになればうれしいです。<了>
出典:産経ニュース

<新国立競技場案>
現国立競技場(東京都新宿区)の全面建て替え計画として、独立行政法人日本スポーツ振興センター主催の国際デザインコンペが行われ、昨年11月にイラク出身の建築家、ザハ・ハディドさんの案が選ばれた。
2015年秋の着工、2019年春の完成予定。総工費1300億円を見込んでいる。

予算も大幅に超過し3000億円になりそうだという。
また完成予想図を見たとき、周囲の景観や大きさのバランスなどを無視して、無闇に大きなものを作ろうとしているアイディアに疑問を感じた。
現在の国立競技場をベースにした考え方はできなかったのか?
今後、大幅な見直しがされそうだが、いずれにしても周囲(都市)との調和や将来ビジョンを踏まえたものであるべきだと、私は思うのである。