全日本ラリー選手権には、クラスが4つあり、どのクラスも毎戦激しい戦いが行われています。
特に、最上級クラスのJN4クラスは、過去8度の全日本タイトルを獲得してきた奴田原(ぬたはら)文雄選手と、直近3年間のチャンピオンで全日本4連覇を狙う勝田範彦選手の争いが、ここ5年ほど絶え間なく繰り広げられています。
この2人(台)の熾烈な戦いは、三菱・ランサーエボリューションvsスバル・インプレッサの戦いでもありますし、ヨコハマ(アドバン)タイヤvsダンロップ(ディレッツァ)タイヤの戦いでもあります。
何から何まで熾烈な戦いなのです。
今回のラリー北海道では、その2名にクスコレーシングの柳沢選手(スバル・インプレッサ)を入れた3名(台)による熱い戦いが序盤から火花が散ります。
初日午前中は、奴田原選手がリード。
柳沢選手、勝田選手が追う展開で推移します。
初日の午後になり、全日本4連覇を目指す勝田選手がトップに浮上。
奴田原選手がトップから5秒差、柳沢選手がトップから8.8秒差で追う展開で2日目を迎えます。
2日目は、朝から奴田原選手がトップタイムを連続。
いつもに増した気迫の走りが印象的でした。
この熱い走りで首位に浮上。勝田選手を引き離します。
3位の柳沢選手は徐々に後退していきます。どこかにトラブルがあったようですね。
実質、奴田原vs勝田の一騎打ちの様相へ。
2日目の午後も、奴田原選手が午前中に引き続き、気迫あふれる走りで、全日本タイトル奪回へ向けて爆走します。
奴田原選手とは、数年前から親しくさせてもらっていますが、なかなかあそこまでの走りは見られません。
それくらい気合の入った素晴らしい走りでした。
余談ながら、本人にそのことを伝えると「いつもと同じ」って連れないコメントが。
最終ステージ直前で、2人の差は11.8秒。
最大15.2秒差まで広がりましたが、間隔を保ち、クルマを労わり、クルージングモードです。
こうなれば、よほどのことがない限り、奴田原選手が今季4勝目は間違いなく、全日本タイトル奪回が目前に来る状況になります。
そして、夕闇迫る最終のSS17(サツナイリバー4)を迎えます。
このサツナイリバー4は、札内川の縁にある直線状のグラベル(未舗装)コース、距離は2.54㎞。
時間にして、80秒前後で駆け抜けるショートコースです。
そこで、よもやのトラブルが…。
トップ快走中の奴田原選手のタイヤが、ステージ序盤でパンク。
タイヤがホイールから脱落しそうになりながら、懸命にゴールを目指して、私の目の前を走っていきました。
0.1秒でも前でゴールすれば、今季4勝目です。
このSS17の結果は、勝田選手が奴田原選手より12.8秒早く駆け抜け、歴史的な大逆転となりました。
奴田原選手のHP(ブログ)には、下記のコメントが記されていました。
リヤの異変(パンク)に気付いたのは、最終SSのスタート直前。
タイヤ交換の時間もなく、そのまま走るしかありません。
通常であれば、最小限のロスタイムでゴールできるはずでしたが、無情にもステージ途中でホイールリムからタイヤが脱落し、結果わずかに1秒届かず。
(移動区間を入れて)1000km走って、最後の1秒でした。これもラリーです。
長年ラリーを戦ってきて、1秒に笑ったこともあれば泣くこともたくさんありました。
今回は最後まで勝負をあきらめない走りを続けた勝田君を祝福したいです。
勝負とは、何とも残酷で無常なものです。
たった1秒が命運を分けるのです。
でも長年、ラリーを見てきた者としては、素晴らしい戦いを目前で見ることができ、選手たちの闘争心や関係者の皆さんの献身的なサポートを含め、心から感謝したい気持ちでいっぱいになりました。
近年は、激しい戦いが連続する全日本ラリー。
これからも熱く激しい戦いが見られそうです。
写真:サツナイリバーの様子(まだ明るい時間に撮影しました。それでもヘッドライトを煌々と灯しています。)
※全日本クラスの時間は、もっと遅くて周囲は暗くなっていたので、携帯カメラでは撮影できませんでした。
特に、最上級クラスのJN4クラスは、過去8度の全日本タイトルを獲得してきた奴田原(ぬたはら)文雄選手と、直近3年間のチャンピオンで全日本4連覇を狙う勝田範彦選手の争いが、ここ5年ほど絶え間なく繰り広げられています。
この2人(台)の熾烈な戦いは、三菱・ランサーエボリューションvsスバル・インプレッサの戦いでもありますし、ヨコハマ(アドバン)タイヤvsダンロップ(ディレッツァ)タイヤの戦いでもあります。
何から何まで熾烈な戦いなのです。
今回のラリー北海道では、その2名にクスコレーシングの柳沢選手(スバル・インプレッサ)を入れた3名(台)による熱い戦いが序盤から火花が散ります。
初日午前中は、奴田原選手がリード。
柳沢選手、勝田選手が追う展開で推移します。
初日の午後になり、全日本4連覇を目指す勝田選手がトップに浮上。
奴田原選手がトップから5秒差、柳沢選手がトップから8.8秒差で追う展開で2日目を迎えます。
2日目は、朝から奴田原選手がトップタイムを連続。
いつもに増した気迫の走りが印象的でした。
この熱い走りで首位に浮上。勝田選手を引き離します。
3位の柳沢選手は徐々に後退していきます。どこかにトラブルがあったようですね。
実質、奴田原vs勝田の一騎打ちの様相へ。
2日目の午後も、奴田原選手が午前中に引き続き、気迫あふれる走りで、全日本タイトル奪回へ向けて爆走します。
奴田原選手とは、数年前から親しくさせてもらっていますが、なかなかあそこまでの走りは見られません。
それくらい気合の入った素晴らしい走りでした。
余談ながら、本人にそのことを伝えると「いつもと同じ」って連れないコメントが。
最終ステージ直前で、2人の差は11.8秒。
最大15.2秒差まで広がりましたが、間隔を保ち、クルマを労わり、クルージングモードです。
こうなれば、よほどのことがない限り、奴田原選手が今季4勝目は間違いなく、全日本タイトル奪回が目前に来る状況になります。
そして、夕闇迫る最終のSS17(サツナイリバー4)を迎えます。
このサツナイリバー4は、札内川の縁にある直線状のグラベル(未舗装)コース、距離は2.54㎞。
時間にして、80秒前後で駆け抜けるショートコースです。
そこで、よもやのトラブルが…。
トップ快走中の奴田原選手のタイヤが、ステージ序盤でパンク。
タイヤがホイールから脱落しそうになりながら、懸命にゴールを目指して、私の目の前を走っていきました。
0.1秒でも前でゴールすれば、今季4勝目です。
このSS17の結果は、勝田選手が奴田原選手より12.8秒早く駆け抜け、歴史的な大逆転となりました。
奴田原選手のHP(ブログ)には、下記のコメントが記されていました。
リヤの異変(パンク)に気付いたのは、最終SSのスタート直前。
タイヤ交換の時間もなく、そのまま走るしかありません。
通常であれば、最小限のロスタイムでゴールできるはずでしたが、無情にもステージ途中でホイールリムからタイヤが脱落し、結果わずかに1秒届かず。
(移動区間を入れて)1000km走って、最後の1秒でした。これもラリーです。
長年ラリーを戦ってきて、1秒に笑ったこともあれば泣くこともたくさんありました。
今回は最後まで勝負をあきらめない走りを続けた勝田君を祝福したいです。
勝負とは、何とも残酷で無常なものです。
たった1秒が命運を分けるのです。
でも長年、ラリーを見てきた者としては、素晴らしい戦いを目前で見ることができ、選手たちの闘争心や関係者の皆さんの献身的なサポートを含め、心から感謝したい気持ちでいっぱいになりました。
近年は、激しい戦いが連続する全日本ラリー。
これからも熱く激しい戦いが見られそうです。
写真:サツナイリバーの様子(まだ明るい時間に撮影しました。それでもヘッドライトを煌々と灯しています。)
※全日本クラスの時間は、もっと遅くて周囲は暗くなっていたので、携帯カメラでは撮影できませんでした。