新刊0711


新 刊 0711



一休とは何か
今泉淑夫=著 歴史文化ライブラリー244 吉川弘文館 1785円
〈室町時代を破戒・風狂に生きた禅僧として知られる一休宗純。酒房や遊郭に出入りし、女性に情愛をそそいだ一休の行動には、12歳の時に出会った「維摩居士」の教えが深い影響を与えていた。「不二」の思想と「方便」の手法を修道者として実践した姿こそ、破戒・風狂の行動であったという新解釈を示して、知られざる一休の実像を浮き彫りにする。〉

中世寺院勢力論 悪僧と大衆の時代
衣川仁=著 吉川弘文館 9450円
〈中世社会に大きな影響を及ぼした寺院は、いかにして社会性・政治性をもつに至ったのか。「大衆」という僧侶集団を通して寺院内部の権力構造を解明し、外部に向けて行使された武力と呪力について、その要因や機能、支えた論理を検討。最大勢力を誇った比叡山延暦寺を中心に、武力統制と秩序維持、平和機能の一端を担った中世寺院の歴史的意義を探る。〉

良寛の恋 炎の女貞心尼
工藤美代子=著 講談社 1680円
〈いくつになっても恋はできる。良寛七十歳、美貌の貞心尼三十歳との出逢い。一瞬で情熱の炎が燃え上がる??これまでの良寛像を覆す渾身の話題作!〉

西行和歌と仏教思想
金任仲=著 笠間書院 9500円
〈仏教と関連する和歌=釈教歌を扱う。作歌年次と典拠、歌題とされた経句・経文の出典を明らかにし、歌から窺える仏教思想を解明。求道者としての西行像を探る本。〉

大系真宗史料 文書記録編11 一向一揆
真宗史料刊行会=編 法蔵館 10500円
〈一向一揆はいかに語られたのか。寺院伝承、戦国軍記、近世編纂記録を地域別
に収録。官地論三種、越登賀三州志、三河物語、三河記異考拾遺記、岷江記、聞見事記など15史料収載。〉

近世宗教世界における普遍と特殊 ? 真宗信仰を素材として
引野亨輔=著 法蔵館 2940円
〈「弥陀一向」にして「合理主義」これまでの近世真宗僧俗に対する特殊なイ
メージは、妥当なものだったのか。真宗信仰の実態を再検討し近世仏教の多様性を明らかにする書。〉

本願寺教如の研究 下
小泉義博=著 法蔵館 12600円
〈石山合戦当初からの文書を発給者の花押の変化から発給年を確定するとともに、顕如、教如、准如の動向、本願寺の寺基移転の推移、東西分派に至る経緯を解明する。〉

古代中世史の探究 シリーズ歩く大和
大和を歩く会=編 法蔵館 3990円
〈古代・中世の大和を、歴史・考古・地理など、さまざまな観点から考察し、新しい地域史を描き出す、大和再発見の書。16名からなる共同研究の最新成果。100回にわたる踏査の集大成!〉

仏のモノサシ 良寛と妙好人の世界
久馬慧忠=著 法蔵館 1575円
〈因幡の源左、浅原才市、六連島のおかる、田原のおその、讃岐の庄松、赤尾の道宗など信心に生きた浄土真宗の代表的な妙好人と良寛の生涯をそのエピソードを中心に明かす。〉

宗教者と科学者の対話 媒介する「新しい哲学」を求めて
武田龍精=編 法蔵館 3780円
〈宗教と科学は、排他的にならずに対話して相互に関心を持ち、それぞれが築いた成果を、真摯に学びあうべきである。仏教思想を基盤として、現代社会に一石を投じる注目の書。〉

道元「永平広録・頌古」全訳注
大谷哲夫=著 講談社学術文庫 講談社 1208円
〈春台夢覚め花の香ばしきを弁う、広く人天に示す独り飲光のみなり……釈尊から迦葉(飲光)への付法以来、綿々と伝えられた仏法の真実。「拈華微笑」「面壁九年」など、祖師たちの大悟の因縁、さとりの真髄が、玄妙な漢詩によって眼前にあらわれる。『正法眼蔵』と双璧をなす道元の主著『永平広録』より巻九「頌古」を全訳、わかりやすく解説する。〉

志は老いず
川口高風=著 大法輪閣 1260円
〈表題ともなった「志は老いず」は、著者55歳の時の講演録。道元禅師・宮本武蔵・明恵上人・世阿弥など先人たちの言葉を指針にして、理想的な老後の生き方を提唱。ほかに、新年・お彼岸・お盆などでの法話、著名な禅僧がたの名言・逸話、恩師の思い出など、著者60年の半生に書きためたエッセイ集。〉

図解 仏教宗派がよくわかる本
永田美穂=監修 PHP研究所 1575円
〈本書は自分の家の宗派についてより詳しく知るとともに、他の宗派についても知り、仏教に対する理解を深めてもらおうという本である。宗派の成り立ちから、宗祖、経典、お唱えなどについて徹底比較。教えを広めた人々とその宗派が生んだ文化やしきたりについても触れている。〉

医師と僧侶の狭間を生きる
与芝真彰=著 悠飛社 1470円
〈大学病院長として活躍する一方、浄土宗松光寺の住職として 仏法を説く著者が、それぞれの視点を融合させ、 医療と宗教のかかわり、日本人の精神を説く渾身の一冊。〉

方丈記・徒然草・歎異抄 日本の古典をよむ(14)
神田秀夫、永積安明、安良岡康作=校訂・訳 小学館 1890円
〈古典文学のベストセラーが現代語訳と原文でよめる『日本の古典をよむ』シリーズ第3回配本。鴨長明『方丈記』、兼好法師『徒然草』、親鸞の法語集『歎異抄』の3作品を収録。3冊とも、人生を見つめる言葉に満ちた箴言集である。〉

禅キリスト教の誕生
佐藤研=著 岩波書店 2625円
〈禅に保存されている生きた体験の事実と,歴史宗教としてのキリスト教に具わる共同体的な力とを二つの媒介とする新しい宗教性のヴィジョン.ヨーロッパへの禅の浸透に取材し,「復活」と「公案」など双方に固有の語を,文脈を超えて通訳する.単なる相互の比較でも,一方への統合でもなく,リアルな経験の再生を軸とする,「宗教的なるもの」のより普遍的な場への転回へ.〉

哲学コレクション I 宗教
上田閑照=著 岩波書店  1365円
〈宗教を問うことは,私とは何かを問うことである.人間の生涯をいかなる文脈で捉えるべきか.無我の境地とは果たして可能か.人間の生死と宗教はどう関わり続けてきたのか.著者の問いは途切れることなく続く.古今東西の叡智との対話を通じて,著者が到達し得た思想の深みを鮮やかに示す新編集版の著作集成.〉

親鸞をよむ
山折哲雄=著 岩波書店  735円
〈今,あらためて親鸞をよむ.頭で「読む」のではなく,からだで「よむ」.それは,描かれたその面がまえから,残された筆跡から,歩いた道筋から,そして主著『教行信証』や〈和讃〉の言葉から親鸞の息づかいを感じとり,その苦悩にふれる営みである.加えて妻・恵信尼の自筆文書の新たな読み解きをもとに,親鸞90年の生涯の到達点に迫る.〉

”こころ”の妙薬 慈しみの仏教
岡野鄰子=著 春秋社 1575円
〈二度とない人生だから、生かされている自分を知り、あらゆる人々・家族と喜び苦しみを分かち合い、すべての生きものに対する思いやりを持とう。この願いをもって進められている「マイトリー運動」の先頭に立つ著者が、こころ豊かに生きるための要を折々にふれて語る講話集。〉
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