新刊1508


新 刊 1508



弔いの文化史 日本人の鎮魂の形
川村邦光=著 中公新書 中央公論新社 880円
〈日本人は天災や戦争によって非業の死を遂げた者をどのように弔ってきたのか。『古事記』『日本書紀』を起点に仏教説話集『日本霊異記』の世界に分け入り、念仏結社を作った源信、女人救済を説いた蓮如らによる弔いの作法を歴史的に辿る。さらに死者の霊を呼び寄せる巫女の口寄せ、ムカサリ絵馬や花嫁・花婿人形の奉納など現在も続く風習を紹介し、遺影のあり方をも考察。古代から東日本大震災後まで連なる鎮魂の形を探る。〉


大阪のおばちゃん超訳 ブッダの言葉
釈徹宗=監修、大阪のおばちゃん井戸端愛好会=編訳 PHP研究所 1296円
〈大阪のおばちゃんがブッダの言葉を超訳したら?! 心を揺さぶる言葉をおばちゃんの笑える日常となぞらえて紹介。悩みが軽くなる一冊。〉


与楽の飯 東大寺造仏所炊屋私記
澤田瞳子=著 光文社 1600円
〈時は奈良時代。聖武天皇が命じた東大寺大仏造営事業は、まだ端緒に就いたばかり。労役に当たるため、故郷から造仏所に徴発されてきた若者・真楯(またて)は、仏が本当にいるなど、思ったためしがない。だが、造仏所炊屋(かしきや)の炊男・宮麻呂が作る絶品の飯を心のよりどころに、仲間たちに支えられながら厳しい労苦に耐えるうち、しだいに食とは、仏とは何かに気付いていく。現在、最も注目される著者が描く、傑作時代小説!〉


別冊宝島 日本の山岳信仰
鈴木正崇=監修 宝島社 1200円
〈本誌は日本人の精神文化の根底にある山岳信仰を概観し、各地の個性ある山々の信仰と歴史の実態を豊富な写真、絵画、資料などを使ってご紹介します。日本の三大霊場をはじめ、富士山、今年1200周年を迎える高野山、北陸の名峰・白山、死者の魂が集まる青森・恐山、四国随一の修験道の山・石鎚山など個性豊かな山々が登場します。〉

人間らしさ 文明、宗教、科学から考える
上田紀行=著 角川新書 KADOKAWA 864円
〈社会の過剰な合理化や「AI」「ビッグデータ」の登場により、ますます人間が「交換可能なモノ」として扱われている現在。どうすればヒトはかけがえのなさを取り戻すことができるのか? 文化人類学者が答えを探る。〉


新装版 空海入門 本源への回帰
高木元=著 法藏館 1800円
〈日本密教の礎を築き、日本仏教史上に大きな足跡を残した仏教者・空海。数々の伝説に彩られたがゆえに、不鮮明となった「人間空海」の生き様と思想を、遺された著作と書簡から浮き彫りにした、オリジナリティー溢れる入門書、堂々の復刊〉

出家的人生のすすめ
佐々木閑=著 集英社新書 集英社 720円
〈2500年前、釈迦が本来説いた仏教によれば、出家とは世を捨てることではなく、社会からの支援を前提に、やりたい事を一生かけて追求することを意味した。精神的成熟を実現するための出家的生き方。〉


四國遍禮道指南 全訳注
眞念=著、稲田道彦=訳注 講談社学術文庫 講談社 1080円
〈1687年に板行された『四國遍禮道指南』は、四國遍路の起源を示す重要な文字史料であると同時に、江戸から明治期にかけてロングセラーとなった実用的なガイドブックでもありました。本書では、原本の読み下し、現代語訳、語釈に加え、現在の地名や現在の状況、現代の地図上に原本の内容を反映させたものも掲載します。読むだけでなく、実際に遍路する方々のガイドともなるように作成しました。〉

總持寺の歴史 増補新版
竹内道雄、尾崎正善=著 吉川弘文館 2160円
〈曹洞宗の大本山總持寺は広く世界に開かれた禅苑である。新たに口絵、本文図版、用語解説、振り仮名、近年までの記述、年譜の補訂を加えた増補新版。二祖峨山禅師六百五十回大遠忌を迎える總持寺の歴史を知るための必読書。〉

なるほど浄土真宗
佐々木義英=著 本願寺出版社 1080円
〈浄土真宗本願寺派で、もっとも親しまれている聖典である『日常勤行聖典』を詳しく解説。浄土真宗の教えと歴史を基礎から学ぶ。「聖典とは何か」「おつとめの意味」「聖典に書かれている内容」など、幅広い観点から解説する。〉

人生はブレていい。 平成の一休さんのポジティブ・トンチのすすめ
泰丘良玄=著 ワニブックス 1296円
〈すべての悩みの根っこは、「罪悪感」にあり。自分を責め続けてしまう“自己否定の習慣”を、見方をチェンジする「ポジティブ・トンチ」で変えていく! 一休さんと同じ臨済宗のお坊さんから学ぶ、平常心のすすめ。〉


白描画による仏像の見方図典
香取良夫=著 論創社 5400円
〈挿絵師として五十年間、各地の仏像を墨線画で描いてきた著者による“白描画仏像の集大成”。一〇〇尊像の御利益と由来も、詳らかにし、仏具などの関連画一八〇点も併録する〉

壊れた仏像の声を聴く 文化財の保存と修復
籔内佐斗司=著 角川選書 KADOKAWA 1728円
〈形あるものはかならず消滅する。しかし日本に数多くの美しい仏像が残されているのは、修復の専門家が連綿と活躍し続けてきたからだ。仏像修復の第一人者が、修復現場でこそ出会えた仏の美と日本人の信仰を明かす。〉

禅、ていねいな生き方
永井宗直=著 知的生きかた文庫 三笠書房 580円
〈一つ実践するごとに、毎日がより快適になっていく――あなたの人生が好転する、「ていねいな生活」のすすめ。〉

最期にビハーラは何ができるか
福永憲子=著 自照社出版 1800円
〈在宅死より病院死が圧倒的に多い現代人の「死」を取り巻く環境の中、終末期の患者の周辺では何が起こっているか。シシリー・ソンダースのホスピスから仏教のビハーラ施設の誕生の経緯、今求められている宗教的ケアと「日本的看取り」のあるべき姿を、長年の看護師経験をもとに、宗教社会学、死生学の分野より論述。〉

曽我量深 講話録〈一〉
曽我量深=著 大法輪閣 2700円
〈本講話録(全五巻)は、曽我量深先生が全国各地で一般の人々に向かって説いた貴重な講話を講話年代順に編集した初の書籍化〉

四国歩き遍路 気づきと感謝の旅
武田喜治=著 大法輪閣 1900円
〈定年後の念願であった「歩き遍路」―豊かな自然、さまざまな人々、そして新たな自分と出会う感謝と感動のお遍路紀行〉

信仰についての対話 Ⅱ
安田理深=著 大法輪閣 2000円
〈真に「親鸞教学」と言いうる信念内容を、曽我量深師から受け継ぎ、自己自身の思索で肉付けしていた安田理深師の言葉がここにある。〉
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