ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

田中圭一、「わが生涯に一片のコマあり」。

2014年05月18日 | blog
『激白!東村先生。『主泣き』誕生秘話! - 電子書籍ストアBookLive! http://booklive.jp/feature/index/id/wagakoma1405 』

田中圭一氏というのはモノマネ職人みたいなもんで、モノマネ職人はものまねの対象をそれはもう深く深く観察しているであろうことは想像に難くない。本人が憑依したようなあるあるなタッチは常人を超えた観察眼の賜物であろう。

現在BookLive社の社員である田中圭一氏によるこのコラムの使命は「この漫画、読んでみたい!」と思わせることだ。

モノマネ職人であり、自らも表現者たる深い観察眼を駆使して「これ読んでみたい!」と思わせるエッセンスをこれほどまでに「作者」から引き出したインタビュアーがいただろうか。漫画界の町山智浩か!

いや、これは「評論」ではなくあくまで「販促」だ。そもそも実力があるうえに目的が明確化されているのでその破壊力、効果抜群だ。

田中圭一氏自身も凄いが、彼を
社員として擁し、このコラムを企画したBookLive社は慧眼だ。おかげでまんまと東村アキコ「主に泣いています」を全巻揃えてしまったよ!




問題は…本文以外をよく読まずに買ったので、BookLiveではなくAmazonで買ってしまったことだ。趣旨台無し。大変申し訳ございません。このインタビューが凄い!と思った方は是非BookLiveで購入されることをお勧めしやす。一巻無料だし。

劇団四季、リトル・マーメイド。

2014年05月18日 | blog
劇団四季のリトル・マーメイド見てきた。いま日本で見られるミュージカルの王道中の王道。普段ギャグでしか見ることの無い「朗々と歌い上げるミュージカル」の正真正銘のホンモノ。鍛え抜かれた表現力と身体能力。そりゃあすごいわ。

とにかく誰も彼も、何か言う度に歌う度に日本屈指の発声で響き渡る。気持ちいいことこの上ない。こっちでバリトン、そっちでソプラノ、くどいくらいのファルセット。

シルク・ドゥ・ソレイユもそうだが「舞台上で、どう見えるか」ということだけに究極にこだわった儚いビジュアル。本当の構造とか本当の素材とかはどうでもいい。ただ舞台のうえで、客席からの角度で、記憶の中の記号を呼び覚まし、さらに拡張するための、舞台の上だけの視覚効果。

普段ソフトウエアのデザインをしていても、ユーザーから見えているのは液晶画面でしかないので似たようなことを考えることがある。どう見えるかという結果だけが真実。その「結果」にどこまでこだわれるか。そして、じつは「結果」じゃないところに拘泥することの何と多いことか。