武道・禅の心で臨床を読み解く(武道、禅、心理療法、ボディワークを学ぶ理学療法士)

21年間の運動指導・700冊の書籍からリハビリ・トレーニングを読み解きます。
良書の書評、稽古・訓練方法、研修報告など

刀と黒船

2010年05月13日 | 武道
 いま大河ドラマで坂本竜馬やってますね。
 なかなか忙しくてリアルタイムで見られていませんが録画したものをちょっとずつ見てます。福山雅治カッコイイですね。

 さてさて、坂本竜馬は江戸の千葉道場にて北辰一刀流を学んでます。北辰一刀流は当時の剣術四大流派の一つです。最近の月刊「秘伝」にも特集で載ってましたが、坂本竜馬が剣術や薙刀(なぎなた)に精通していたことはあまり世の中に知れわたっていません。若かりし坂本竜馬は剣術修業のために江戸へ上京していたのです。いわば当時の留学で土佐藩の許可証を貰って行く、坂本家の家名を背負った真剣な修業でした。
 ドラマでは江戸にいた坂本竜馬が来航したペリー率いる黒船艦隊に度胆を抜かれ、時代遅れの剣術修業に疑問を持ちはじめるシーンが描かれていました。考えあぐねた竜馬は剣術道場の師範に「黒船に刀では勝てんがぜよ」と言ってしまい道場を追い出されてしまいます。
 しかし竜馬はその後色々な出来事を経験し、刀ではなく黒船と対峙する自分そのものが大事だと気づくのです。刀は武士の分身。刀が黒船に通じる、通じないという術理の話しではなく、剣術などを通し自分を磨くのが武道の本分です。そのことに気づいた竜馬は道場に戻り許しを請い、その後剣術修業をきちんと終えるのです。

 このブログを始めたのも、こんな東洋の『』という考え方を紹介したくて始めました。
合気道は確かに理学療法にダイレクトに役立つことが沢山あります。しかしそれ以上に現代に足りない『道』について沢山のことを教えてくれます。

 『道』はなにも武道ではなくてもいいのです。バレエなどの舞踊でも、音楽でも書道でも。でもただやればいい訳ではありません。よき師範がいて、生涯自己研鑽を積む世界でなくては『道』とはいえないでしょう。その点では多くのスポーツ・芸能やスポーツ化された現代武道は当てはまらないのかもしれません。それはまた西洋的な思想から生まれた理学療法もしかりです。
 『道』がついていなくてもよき師範的な先輩に出会えいその方を手本に生涯自己研鑽できればどんなものでもいいんだと思います。
 生涯自己研鑽というと皆さんはどんな風に思いますか?私は前のブログ記事でも書いたように七十七歳で進化を遂げている方を目の前にしているし、自分も日々成長しているので、将来が楽しみで仕方ありません。
 そんなワクワクをもし皆さんが知らなかったら是非知って欲しいし、これからを担う子供達にも「大人は楽しいよ」と伝えたいと考えてます。

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