武道・禅の心で臨床を読み解く(武道、禅、心理療法、ボディワークを学ぶ理学療法士)

21年間の運動指導・700冊の書籍からリハビリ・トレーニングを読み解きます。
良書の書評、稽古・訓練方法、研修報告など

格闘技・武術ではなく武道を選んだ訳 (武道がセラピーに活きる理由)

2011年12月09日 | 武道
 昨日、母校での年内講義終了しました。

 講義ではいつも学生さんの気持ちを掴む(身体や心に興味を持ってもらう)為に一本歯の下駄を履いてみてもらったり、正座で両手取りされた状態からの合氣挙げをやってみせたりしてます。


 今日の授業終了後はいつも以上に「私も合氣道習いたい」とか「先生、合氣道サークル作って」などなど嬉しい声が多くありびっくり。
 私はまだまだ人様に合気道を指導できる技量にありませんが、将来合氣道などの面白さを人に伝えられたらいいなぁ、とは考えています。
 合氣道を始めとした武道は携帯やパソコンが普及した現代において大切な役割を担う事ができる、と私は考えています。心身の崩壊した現代人は多いですからね。

 さて、私は武術や格闘技ではなく「武道」を大切に考えています。
前者は(全てではありませんが)自分本意で相手を破壊・征圧するという思想が強くあると思います。古武術を介護に活かすという考えもありますが、セラピー(認知面・学習・心理など)を考えた場合この一方的なアプローチでは不十分か間違いとなります。
 武道の理合いを知らなかった10代、20代の時は私もK-1やPRIDE大好きでした。

 一方、「武道(スポーツ化された武道は除く)」は相手も自分も尊重し、誘導・融合・成長する事を目指しているので認知面・学習・心理も学ぶことができます。

 私はあくまでも患者さんをよくする為、つまりセラピーに反映させたいので関節破壊や打ちのめす事を目的としたスポーツ格闘技・武術にはあまり興味がありません。
 セラピストとして患者さんと融和できる道を模索しているので、私が習っている流派の合氣道がとても性にあってます。


 さらに武道は生涯研鑽できるのも楽しいところです。稽古は死ぬ間際まで継続でき自己成長が可能なのは実際に体言している方がいてそれは普段の稽古で確認済み。私も先輩方ほどではありませんが、20歳当時ではできなかった事が40歳近くになりいろいろとできる様になっています。若い頃はよかった、とか若い頃はできた、という感覚はほとんどありません(当然、最大酸素摂取量や単関節の筋出力は低下しているでしょうが)。

 たいてい格闘技やスポーツは30歳前にピークを迎え頑張っても40歳前に燃え尽きてしまいます。若い頃に無理したから、といって身体がボロボロの年配者に良く出会います。高齢だったり筋力が無い患者さんの治療や訓練に、若さや筋力に依存したスポーツトレーニングや身体術は使えませんよね。

 あと武道は精神面も鍛えてくれますし、社会的な戦略も教えてくれます。
 混迷を極める現在。これからのセラピスト・施術家が生き残るには自分の体術だけでは足りません。戦略・戦術も大切です。最近私が乗り出したマネージメント業務にも武道の理合いは活きています。

 そんなこんなで『武道』はセラピスト・施術家にとてもオススメです。

 皆さんもよき師範や先輩を見つけ一緒に武道で自己研鑽しませんか?

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
融和 (kainalu)
2011-12-17 15:36:07
先生~♪♪
先日は講義でお世話になりました。とっても楽しかったです^^
あれから “合氣道” 気になってます!!

私は波乗りと出会って人生が変わりました。
「ずっと探していた何か」に出会えた感じです。

融和、、、harmony☆ですね。
私も患者さんのお役に立てるように勉強がんばります。

余談:最後に先生に言われた一言が気になってます笑
レポート頑張りましたよ~^^

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一言とは??? (武道PT)
2011-12-20 23:14:24
レポートお疲れ様でした。ただいま採点中です。

気になっている一言って何ですか?言った本人覚えておりません
m(._.)m
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