武道・禅の心で臨床を読み解く(武道、禅、心理療法、ボディワークを学ぶ理学療法士)

21年間の運動指導・700冊の書籍からリハビリ・トレーニングを読み解きます。
良書の書評、稽古・訓練方法、研修報告など

多読の勧めと注意点

2010年09月27日 | 文献紹介(武道PT的リストマニア)
key word:理学療法 クリニカルリーズニング 武道 ボディーワーク


 先日の連休で自分の書斎を整理してみました。するとかなりの本や資料がある事に気がつきました。

 臨床駆け出しの頃に読んだものは思い付くものだけでも、

基礎運動学
臨床運動学
理学療法ハンドブック
理学療法技術ガイド
理学療法評価法
理学療法評価学
標準理学療法学(各巻)
理学療法の捉え方 ①~④ ☆
モーターコントロール ☆☆
認知運動療法(入門・小児・講義)
ステップ・トゥ・フォロー&ライト・イン・ザ・ミドル
スイスボール
PNFハンドブック
ケンダル 筋:機能とテスト
筋骨格系検査法 ☆
脳卒中リハビリテーション
脳卒中最前線
筋骨格系のキネシオロジー ☆
運動機能障害のマネジメント ☆☆
評価から治療手技の選択 ☆
評価から治療手技の選択(中枢神経疾患編) ☆
DVDで学ぶ理学療法特殊テクニック ☆
脳卒中の運動療法
リハ実践テクニック 呼吸ケア
呼吸リハビリテーション
整形外科理学療法の理論と技術
系統別治療手技の展開 ☆
脳神経科学入門 ☆☆
認知神経科学入門 ☆☆
触診の本数冊
などなど

☆印は臨床3年目くらいまでの方にお勧めです。
☆☆印は臨床3~5年目くらいの方にお勧めです。


 全て買うのは経済的に苦しいのでこれらの本は母校で借りたりして隅々まで読み、時にはコピーしまくり繰り返し読み込んでありました。
 自分でもビックリするくらい隅々まで読んでありました。普段まず接することのない小児や慢性期、義足、在宅に関することまで馬鹿正直に読み込んでありました。でも関係ないような知識が実は後々になって結び付いてきてクリニカル・リーズニングの際の強力な武器になるんですね。

 最近、直感的に評価・治療が流れているので気づきませんでしたがかなり地道な努力があったんだ、と我が道を振り返りました。
その理学療法の足場があったればこそ、武道、武術、心理学、ボディーワークの深みが分かるような気がします。

 そんな素晴らしい多読ですが、注意が必要です。
 多読は知識を提供してくれて素晴らしい理学療法士にしてくれる可能があります。その一方で読んで分かった気になってしまう恐れもあるのです。

 ある理学療法講習会でこんな事を教訓として習いました。
①「知っていること」
②「できること」
③「分かること」
は全て異なる
ということです。

つまり,
①知識としてただ知っている(丸暗記)ことと、
②(とりあえずもしくは機械的に)できることと、
③認知しながらできること
は全く異なるということです。

 技術講習会に行けば行くほど感じるのは結局、自分の心身のセンサーが敏感でなければ良い講習会(講師)かどうかも見極められないし身につけた技術も垂れ流しになるということでした。知識だけの理学療法士って結構いる気がしてなりません…。そして肩書きだけ立派で中身の無い講習会も少なからずあります。知識はあるが姿勢や態度が悪く『気』が出てない人もいます。

 フェルデン・クライスメソッドなどのボディーワークや合氣道などの武道は自分の心身を磨くノウハウの塊です。
 心身を研磨すると解剖・運動学・生理学が教科書上の知識ではなく実感(リアリティ)となります。世の中(周囲の情報)は自分の心身を通して知覚し認知します。自分の心身が澱んでいると間違ったものばかり吸収してしまい間違いにいつまでたっても気づけません。フィルターである自分を磨き、正しい知識を蓄え文武両道のセラピストになりたいものです。


 今日、合氣道の稽古から帰ってきたら注文していた木刀・短刀が届いてました(^O^)
 木刀素振りは治療技術を高めます。
 これにはちゃんとした理由があるのですが詳細はまた後日にでも。
 さぁ、これから素振りです!!

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