武道・禅の心で臨床を読み解く(武道、禅、心理療法、ボディワークを学ぶ理学療法士)

21年間の運動指導・700冊の書籍からリハビリ・トレーニングを読み解きます。
良書の書評、稽古・訓練方法、研修報告など

七十七歳無敵?!(めちゃくちゃ強い高齢者から老いと成長に関するリアリティを学ぶ)

2011年06月09日 | 合氣道
 さて、『人は死ぬまで向上する』と以前のブログで投稿しました。ちょっと大袈裟でしょうか?

 いえいえ、そんなことはないんです。私の道場には77歳になる有段者の方がいます。合気道歴はかなり長くお話からすると半世紀近くになりそうです。この方、目茶苦茶強いです。なんせある部位の癌オペ後一週間で稽古に戻り皆と同じ受け身の稽古をこなし私をひょいひょいと軽々と投げ飛ばしてのけるのです。私はいつも真剣に挑んでますが結果はいつも…

 夜間部学生時代を入れると病院勤務はかれこれ11年以上になります。その間、いろんな高齢者を見てきました。更に病院勤務前は体育系で健康な中高年の運動指導も7年間していましたがこんな年配の方は見たことがありません。常識を覆す存在です。
 でも今はほんの少しですがその秘密が分かるような気がします。私もボディーワークや武道などの稽古を経て、二十代の時よりも身体が軽くなったし、日常も疲れにくくなりました。
 私の十代、二十代は西洋的なトレーニング漬けでした。大学院で運動生理学も学びトップクラスのトレーニングもそうだから自分のトレーニング方法もこれでいい、とあまり疑問を抱きませんでした。でもそれはメディアや偏った文献の影響だったのだと思います。
 僅かではありますが、少なくとも50歳や65歳まで人のパフォーマンスが向上するという報告もあるんですね。

 自分の身体がしなやかに進化すると患者さんを分析する能力が飛躍的にアップします。
よく認知運動療法で認知過程を『知覚・注意・記憶・判断・言語化』といいますが脳は身体を介して外界を知覚します。つまりフィルター・媒体でもあり器でもある身体がしなやかでなければ、知覚したものや作り上げた仮説そのものが間違いということになりかねないのです。
 人の動きはやり方によってかなり高齢者になっても進化し、洗練化されていきます。

 超高齢社会となった今それって素晴らしいと思いませんか?

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2 コメント

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安田 登先生??? (武道PT)
2011-06-13 22:55:31
ロルファーの安田先生でしょうか??

安田先生のワークは参加したことがあり楽しかったです。「心」という文字の解釈についてなどなどとても興味深くすっかり安田先生のファンになりました。

安田先生の本も良いですが、私は直接ご本人にお会いする事をお勧めします。
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能や狂言の世界では… ()
2011-06-10 00:57:07
65~70でやっと一人前です.
当然70,80才台がざらにいらっしゃ居ます.

合気道動揺いや,同様にボディーワークにスローアクション,徹底したCore筋と発声にて,横隔膜もフル活用です
非常に奥が深そうです♪(´ε` )…

どこかで和モノな視点や観点も必要でしょ
うよ
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