武道・禅の心で臨床を読み解く(武道、禅、心理療法、ボディワークを学ぶ理学療法士)

21年間の運動指導・700冊の書籍からリハビリ・トレーニングを読み解きます。
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ユッケ、原発そして理学療法士業界にみる日本のことなかれ主義

2011年05月07日 | 日記
 食中毒問題のニュースでユッケに対する街頭インタビューがありました。そこでインタビューに対し『今まで大丈夫だったからこれからも気にしません』と答えている人がいました。

 私はこの発言から我が国の『ことなかれ主義』を感じずにはいられません。


 我が国の原発を含めた核関連施設は直下型地震を想定して設置されていません。日本列島はその成り立ちからしてどこで直下型大規模地震が起きてもおかしくはない国です。それを想定していないとはお粗末としか言いようがありません。

 危険性を提唱していた人は沢山いましたが、多くの人が『まぁ、大丈夫だろう』と問題を後回しにしてきたのです。

 私は核に対しては人一倍恐怖感を持ってます。というのも私が小さい頃、冷戦(ソ連と米国間)の影響もあり核戦争の危険性が非常に高い状態でした。またそんな世相を反映し核戦争系の映画が沢山放映されてました。非常に恐ろしい内容で今でも鮮明に覚えてます。

 核戦争後に未来はありません。まさに負の遺産です。

 人々の心の中に核に対する悲壮感が広がり、日本でも核シェルターを個人購入する者が出たほどです(当時で数百万円だったので今なら一千万くらいでしょうか)。
 地震がなくても不祥事が多く使者まで出している原発だったのですから、こうなることは予想できたのです。
 それなのに今回の問題です。

 理学療法界もまたしかり。皆さん、ウィキペディアで『理学療法士』を検索してみて下さい。痛烈に日本理学療法士会のことなかれ主義を批判しています。まさしく現場の叫び声です。このままいけばどうなるか予想は容易につきます。


 太平洋戦争に突入する直前、海軍は陸軍に、陸軍は海軍にそれぞれ理由をなすりつけ、内閣は内閣で外国の出方(当時としてはとても期待できない出方)に希望を抱いてました。国策に関わる主要人物皆が対米戦争に勝てない、と分かっていながらだらだらとしたことなかれ状態のままで戦争に突入していったことが最近の証言手記やテープから分かってます。精神論を持ち出し国民に強要していた割に、首脳陣は肚を据えて日本の将来について真剣に話し合ってはいなかったのです。

 未来に素晴らしい世界を残すためにも共に過去から学び未来を考えましょう!歴史は過去の人々が精一杯生きた証です。より良い世界を切り開かなければ罰が当たります。

いざ、肚(はら)据えて温故知新!
 

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