札幌・北海道のレトロ建物大好きおぢさん日記

札幌(北海道)のレトロでモダンな建物を見たり撮影するのを趣味としています。

函館市の建築探訪 末広町編②

2022-07-06 10:42:20 | 函館市
つづきです
 
 

「函館市末広町分庁舎」 旧今井百貨店函館支店 *函館の建築探訪NO47

所在地 末広町4-19
建築年 大正12(1923)年
指定等 市景観形成指定建築物
開館時 9:00~21:00
    休館日  12/31~1/3
 
 
デパートとして建てられたこの建物は、電車通りに面しており
曲面を正面にした姿が実に美しい。
 
電車通り側の3階までが大正12年の建築で
4階と塔屋のある山側の5階建て部分は昭和5年の増築である。
 
デパート時代の名残りとして客用エレベーターが現役だ
これは1階の係の方に乗車を依頼したら快く乗せてくれる
戻りは階段を使って各フロアを見学しながら降りてくる。
 
階段も当時のもので、札幌の丸井今井一条館にある階段の滑り止めと
同様の物があるので確認を。
 
 
 
 
 
 
2022年6月撮影
 
 
 
 
 

「山田家住宅」 旧北洋相互銀行 *函館の建築探訪NO

解体済

所在地 末広町18-11
建築年 大正12(1923)年
指定等 市景観形成指定建築物
開館時 なし
 
 
 
 

「(株)エスイーシー電算センター」 旧百十三銀行本店 *函館の建築探訪NO50

所在地 末広町18-15
建築年 昭和元(1926)年
指定等 市景観形成指定建築物、歴風文化賞
開館時 なし
 
 
第百十三銀行は、明治11年創設の北海道で最初の地場銀行である。
 
建物は本店として電車通りに建てられ、現在にいたる
外観は古典建築と、近代建築の様式が組み合わされているそうだ。

円柱や屋上の手すり壁などがそのまま創建時からのもの
㈱エスイーシーは地元の企業で、このような建物を大事に使っている。
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
 

「ホテルニュー函館」 旧安田銀行函館支店 *函館の建築探訪NO51

所在地 末広町23-9
建築年 昭和7(1932)年
指定等 市景観形成指定建築物
開館時 現在は「HakoBA THE SHARE HOTELS」が営業中
 
 
安田銀行の営繕係は大正末期から昭和10年代にかけて、全国各地に同じ形態の支店を設計した。
 
円形の柱、縦長窓などを設けている
施工は清水組で小樽市の支店も清水組が手掛けた。
 
昭和23年に「富士銀行」に改称、その後はホテルへと改装され、現在はホテルとして2代目の企業が運営しており、都度改装をしている。

しかし旧銀行の良いところを残し、かつお洒落なホテルになっていたので
一度宿泊されることをお勧めします。
 
 
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
 

「カリフォルニアベイビー」 旧特定郵便局 *函館の建築探訪NO53

所在地 末広町23-15
建築年 大正6(1917)年
指定等 歴風文化賞
開館時 〔月~水・金〕11:00~22:00
    〔土・日・祝〕10:00~22:00 日曜営業
    定休日木曜日 
    営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください
 
 
大正時代に簡易郵便局として使われていたそうだ
特徴のある正面からは郵便局もモダンな建物であったと彷彿させる。
 
現在はカリフォルニアベイビーが活用、営業しているが
開業は昭和52(1977)年で、もはやこの建物といえばこのお店になるのでは?
メニューでは「シスコライス」が名物に。
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
 

「金森美術館」 旧金森船具店 *函館の建築探訪NO54

所在地 末広町22-17
建築年 明治44(1911)年
指定等 市景観形成指定建築物、歴風文化賞
開館時 現在は「函館大学ベイエリアサテライト」
 
 
旧金森船具店は桟橋と道路を1本隔てた場所に店を建てた
目の前がすぐ海であり、当時の港の状態はわからぬが、いい場所に建てたと推察する。
 
ルネッサンス風の重厚なデザインであった。
その後、第二次大戦後に北海道船具用品㈱が使用し、社長さんにより
平成元(1989)年にバカラコレクションを展示する「金森美術館」を立ち上げた。
 
現在は函館大学のサテライトとして活用され、地元で活用し建物を活かす
そういう気概が函館人にはあるのではないか。
 
 
 
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
 
 

「尼崎製罐函館工場」 旧金森洋服店 *函館の建築探訪NO55

解体済

所在地 末広町22-9
建築年 大正10(1921)年
指定等 なし
開館時 なし
 
 
 
 

「函館市文学館」 旧第一銀行函館支店 *函館の建築探訪NO56

所在地 末広町22-5
建築年 大正10(1921)年
指定等 市景観形成指定建築物
開館時 【4月~10月】 午前9時~午後7時【11月~3月】 午前9時~午後5時
    休館日 カレンダーにて確認
    入館料 一般300円
 
 
堂々とした重厚な姿は花崗岩と茶色のタイルのおかげか
元は銀行の支店だ。
 
平成5年に改装されているので外壁はその時からかも知れない。
構造は鉄筋コンクリートで壁をレンガで積んでいた
鉄筋コンクリートが導入された初期の技術である。

銀行だけあって内部にも見るべきものがある
1階の吹き抜けは竣工時はもっと広かったそうだし
元金庫室を展示室にしていたりと、歴史的建物は建物自体が展示物なので
このような使い方は見学者にとってはベストかと思う。
 
 
 
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
 

「市立函館博物館郷土資料館」 旧金森洋物店 *函館の建築探訪NO57

所在地 末広町19-15
建築年 明治13(1880)年
指定等 道指定有形文化財、市景観形成指定建築物
開館時 4月~10月 9:00~16:30 11月~3月 9:00~16:00
    休館日 月曜日、毎月最終金曜日、祝日、年末年始
    入館料 一般100円
 
 
明治11.12年の大火後に豪商の渡辺熊四郎が小物洋品店として建てた。
壁は漆喰だが、側面の一部に製造年数が入ったレンガを見ることが出来るそうだ(未確認)
 
大火後の建物らしく防火に意識した造りとなっている
現在は博物館郷土資料館として内部見学も出来る。
 
 
 
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
 
 

「魚長食品所有建物」 旧平和石油(株)船舶事務所 *函館の建築探訪NO58

解体済

所在地 末広町22-16
建築年 明治40(1907)年
指定等 市歴史的景観賞、歴風文化賞
開館時 なし
 
 
 
 

「函館市北方民族資料館」 旧日本銀行函館支店 *函館の建築探訪NO59

所在地 末広町21-7
建築年 大正15(1926)年
指定等 なし
開館時 4月〜10月 午前9時〜午後7時 11月〜3月午前9時〜午後5時
    休館日 年末年始 ほかに整理日あり
    入館料 一般300円
 
 
この資料館も旧銀行跡なので内部に銀行時代の面影がいくつもあるそうだ。
今回は数をこなすのが第一だったので、多くの施設内部は見れなかった。
 
旧函館支店は関東以北で初めての支店であり函館市の重要性が伺える
当初は明治44年に竣工するが、大正13年の大火で焼失した。

今度は鉄筋コンクリートで建てられたが昭和9年の大火で再び危険にさらされたが風向きの変化で焼失を免れたという。
やはり函館の歴史に大火は切っても切れない。
 
日本銀行はこの建物を境に近代建築へ移行したとある。
 
 
 
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
 
 

「銀座通火防線」 *函館の建築探訪NO88

所在地 末広町、宝来町、豊川町
建築年 大正10(1921)年
指定等 なし
開館時 なし
 
 
銀座通りは大正10年の大火で一帯を燃えつくした後、不燃建築帯として誕生している。
場所は宝来町から豊川町までの海から海まで。
 
まだ黎明期にあった鉄筋コンクリート造りやブロック造りのモダンなカフェや商店などが
建ち並び大正ロマンを表現していた。
 
現在もいくつかの古い建物が健在しており見て歩く通りとして重要だ。
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 

「梅津商店」 *函館の建築探訪NO89

所在地 末広町8-8
建築年 昭和9(1934)年
指定等 歴風文化賞
開館時 10:00~18:00 ※12/31~1/2は10:00~16:00
    年中無休
 
 
梅津商店は酒類・食料品で大きな財をなした商店。
元の建物は昭和9年の大火で崩壊したとのことで、同年に新築したのがこの建物。
木造ではあるが重厚な感じに見えるのは前身の「木骨コンクリート造り」を
そのまま踏襲して建て直したからとのこと。
 
平成24年には解体される危機にあったが建物を守ろうとする個人の力で
内装工事をし、再活用された。
 
現在は「はこだて工芸社」として雑貨やアンティーク、カフェなどを営業していて
見た目の重厚さに惑わされずに覗いてみたら楽しいかも
内部の意匠も当時のものを見ることが出来るので次回はぜひ寄ってみたい。
 
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
 
 

「ラッキーピエロ十字街銀座店」 旧対馬理容院 *函館の建築探訪NO91

所在地 末広町8-11
建築年 大正11(1922)年
指定等 歴風文化賞
開館時 10:00~21:00
 
銀座通りに面しているこの建物は3階建ての防火造り建築となっている。
当初は理容院としてオープンし、倉庫を経て、平成5年からラッキーピエロがオープンした
 
創建当時を考慮し外観をあまりいじらずに現在も銀座通りの街並みに貢献しているビルである。
ラッキーピエロは函館市を中心としたハンバーガーのチェーン店であり函館外食産業の
代名詞でもあるくらい有名な会社だ。
ちなみに全ラッキーピエロで2階に客席があるのは、この十字街銀座店だけ。
さらにレトロな雰囲気に浸れるかも。
 
 
 
 

2022年6月撮影
 
 
 
 
つづく


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