2020年の8月くらいからレトロ・モダンな建物を撮影して来ましたが
この1年の間でも解体された建物がいくつかあります。
古い建物を中心に撮ってきたので解体されることが多いのは必然で
仕方がないと思いながらも素敵な建物が無くなるのは残念だなと思う。
このカテゴリーでは札幌市のそんな建物を記録していきます
「福山石油ビル」※旧福山醸造店
建設年:1907年(明治40年)
撮影年:2020年9月
解体年:2025年5月
住 所:札幌市中央区北3条東3丁目
「さっぽろ・ふるさと文化百選」にも選ばれている札幌ファクトリーに近い煉瓦の建物
初めて撮影したのは2020年9月
この頃はテナントのカフェは営業していたようだ。
カフェが営業している時に利用していれば一部だが中が観れたのに
解体の情報で見に行ったのが2025年4月6日
隣の3階建ても一緒に解体になった
福山グループの関係者の方に聞いてみたら、もう大分前に売却したので詳しくは知らない
とのことだった。
2025年5月4日に再び見に行った
福山ビルは解体が終わり、隣のビルを壊していた
明治40年から頑張ってきたが、これでお疲れ様でしたというところだろう。
「K氏宅」
建設年:(不明)
撮影年:2025年4月
解体年:2025年4月
住 所:札幌市中央区南4条西23丁目
この住宅に関しては、以前から目立つ場所に建っていたので
存在は知っていたが
今回、SNSのグループでよく有力情報をくれる方から連絡があり解体を知った。
中央区のこの辺では規則的な碁盤の目に斜め道路が走っているが
その突出部分にあるのがこのお宅だった。
そのような場所と、かたくなまでの木造下見板張りの住宅にはいつか撮影をしたいなと思っていた
解体によってその機会が来るとは。
2025年4月20日撮影
この時にはすでに家主も家財道具もなし
ただ重機が入るのを待つタイミングだった。
この東側のかわいらしいお庭がいいね
この木の花は咲いたのか?
改めて2025年5月12日に再訪してみた
綺麗さっぱり何も無くなった 西側には「売地」の看板
あの裏庭の梅の木や玄関前の松の木も無し
花が咲く前の撤去で良かったのだろう。
「北海道青年会館」
建設年:1974年
撮影年:2021年2月
解体年:2025年4月
住 所:札幌市中央区南6条西6丁目
残り少ない田上義也氏の設計である
田上氏は道内の多くのユースホステルを設計しているが
この建物は当初は札幌ハウスユースホステルとして開業した。
おそらく札幌に建設されたユースホステルの中で最も中心部にあるユースだろう。
2021年2月撮影
その建物もついに解体された
やはり場所的に次の用途があり、まったなしの解体ではないか
こうして田上作品がまた一つ失われた。
2025年4月15日撮影
「旧オリンピアビル」
建設年:1970年(昭和45年)
撮影年:2024年10月、12月
解体年:2024年11月~2025年見込
住 所:札幌市南区真駒内本町5丁目2-1
真駒内通りには1972年に開催された「札幌オリンピック」のメイン会場であった屋外競技場(現:真駒内セキスイハイムスタジアムと屋内競技場(現:真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)が現存している
かつては選手村も真駒内にあり団地として再活用された。
その真駒内通りに面する「旧オリンピアビル」は札幌オリンピックに先駆けて1970年に竣工した。
1972年、1987年に増築されたとの情報を見た
1~2階は店舗で3~5階は市営住宅だった。
市営住宅の住人はすでに平成の半ばに転居しており
所有者が変わって解体になるようだ。
11月から解体を始め、訪問日の12月14日は4階の内部解体工事をしていた。
以前から古さで一際目立つ建物だっただけに解体はやむを得ないだろう
初めての撮影は今年の10月で解体の情報を見たので行って見た
エスカレーターがあるビル
タイル壁の建物と隣が増築部分の境だろうか
裏側は確かに増築したように見える
かつてこのドアの向こうには「オリンピアビル飲食街」があった
地下は無いので1階の真駒内通りとは逆側かと思う。
1階の店舗跡にはエスカレーターがあるのがガラス越しに見えて驚いた
まだファサードから営業しているかも?と思ったり
閉店の貼り紙がある店舗もある。
ぐるりと裏側に廻ると螺旋階段があったが、二つもあった!
やはり増築部分にも取り付けたのだろうね
ガラスブロックもいいなぁ
中々面白く味のあるビルだった
全部の解体には年を越すと思うのだが。
ちなみに真駒内通りを挟んだ斜め向かいにある「マコマナイプラザビル」も
1970年竣工の建物。
こちらは1階のテナントが営業中だが、上階の住人はいないようだ
そしてやはり歴史を感ずるビルだ。
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