ババァの小言に耳を貸せ!

ババァである私が日々感じたことや体験したことを綴ります。

トランスアメリカ

2006年08月24日 | 映画

久しぶりに映画を観て来た。
何日か前にオカマちゃんの話をしていたからではないのだが
この映画はオカマちゃんの話だ。
とっても良い映画だった。
性同一性障害で女になることだけを望んで
日々暮らしている主人公ブリー
精神科医の診断書も貰い
カウンセラーからもOKが出て
後は手術の日を待つだけだった。
そんなブリーのところにNYの警察から電話がかかってくる。
彼の息子が警察に捕まったので
保護者として引き取りに来て欲しい。と言うのだ。
自分に息子が居た事をはじめて知ったブリー。
17年前に確かに心当たりがあった。
手術の日は目前で
これを逃すと1年先まで予約が取れない。
息子が居たと言う突然の出来事に気持ちの整理が付かないブリー
そんなブリーにカウンセラーは
手術を受ける前に息子と向き合う事を進められる。
そうでないと手術の許可は出来ないと言われ
ブリーはNY警察に息子を引き取りに行く。
息子トビーは17歳
母親はすでに亡くなっていた。
継父とも上手くいかず早くに家を飛び出している。
愛情を知らずに育った少年だった。
父親である事を隠して
教会のボランティアと偽り
1ドルと言う安い保釈金でトビーをもらい受ける。
トビーは悪い仲間と荒んだ生活をしていた。
しかしそんな生活から抜け出す事を夢見ていた。
父親は豪邸に住む立派な人だと
母親から聞かされていたようで
これを機にLAへ行って父親を探すと言う。
そんなトビーを放っておけずに
自分が父親であることを隠し
教会のお節介な女の人として
NYからLAまで2人の珍道中が始まる。
笑えて切なくて
温かくて
とにかく素敵な映画だった。
人間は面白い。

この父親役をやっているのは
フェリシティ・ハフマン
正真正銘の女の人だ。
男がオカマ役をやる以上に
女がオカマ役をやるのは難しいんじゃないかと思う。
フェリシティは上手に
男である事を嫌っている物悲しいトランスセクシュアルを演じていた。
トランスセクシュアルは
「手術をした人」「手術を望む人」の事を言うそうだ。
トビー役もカッコイイ!
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