京都の有名観光地の一つである平安神宮ですが、長らく興味をそそられることはありませんでした。神宮としては時代が新しいこと(明治時代)、結婚式場としてのイメージが強く、山あいの温泉地が突然パルテノン神殿を再現したお風呂を作りました的な、企画物っぽい胡散臭さを感じていたのが原因と思われます(あくまで勝手な思い込みです)。
ところが、川端康成の小説(たぶん『古都』)で、桜の名所として紹介されていたのと、京都の庭をチェックしていると、ちょいちょい平安神宮の神苑が出てきまして、どうやら自然も豊からしい?? というわけでその実態を確かめるべく、先日の若冲を見に行った同じ日に立ち寄ってみました。
平安遷都1100年を記念して明治28年に創建されたこの神宮は、桓武天皇が開かれた当時の平安京の正庁、朝堂院が8分の5の規模で再現されているそうですが、8分の5でも十分広いです。昔の人の感覚はスケールデカすぎです。心なしか、空もいつもより大きく見えます。本殿両脇に植えられた平安時代を偲ばせる木々もいいですね。月日の積み重ねがないので、濃厚さは望めませんが、それでも古(いにしえ)の空気は感じることができます。
神苑には、『源氏物語』や『枕草子』に出てくる草木を植えてあるのですが、季節的にお花がないのでちょっと寂しい感じです。でも、木の小道や清流が涼しげで、なかなかの癒しスポットです。
明治の造園家・小川治兵衛らが、平安京1000年の技法を結集して作られたという神苑。なかでも人気はこちら。
臥龍橋(がりゅうきょう)です。なるほど龍っぽいですね。
石があれば渡りたくなる有名スポットなので、皆さん入れ替わり立ち代わりこの石をカメラでねらってますが、失礼して行っちゃいます。
てなわけで、臥龍橋からの風景。
この時期はやっぱり蓮ですね。
回遊式庭園なので、ぶらぶら歩いていると、どんどん景色が変わります。
そしてたどりついた泰平閣。皆さん景色を楽しんでいらっしゃいます。
ん~。平安のにほひ・・・。
魚も淡水魚がいっぱいいたのですが、マニュアルでピントを合わせるという機転がきかずボケボケです(^^;)
今回は、時期がイマイチなので、あまり花は満喫できませんでしたが、桜だけでなく杜若、花菖蒲もあり、季節ごとに楽しめそうです。またタナゴやカワセミなど希少な生物も観測されるそうです。カワセミ、見たい~。眠ってるのは龍だけじゃないですね。涼しくなったら、またじっくり観察に来たいと思います。
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