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The Enemy / We'll live and die in these towns

2008-05-14 | music : newcomer


初めて聴いた時にピンとくるものがなくても、しばらく経ってまた聴いてみた時、全く違うものに出会ったような “良さ” が見えてくることがある。
私にとってまさしくこのバンドがそれで、ここ最近のヘヴィ・ローテーションとなっている。
UKコヴェントリー出身の3ピース・バンド、The Enemy(エナミー)。
2006年に結成して、翌年にはアルバム・デビューを果たし、昨年はサマソニにも出演し、単独来日もした。
彼らは2007年夏のThe Rolling StonesのUKツアーでサポート・アクトを務め、それを見たLondonの友達が、なかなかロックしててよかったわよと言っていた。
その言葉が残っていて、ある日アルバム 『We'll live and die in these towns』 を購入した。
ひととおり聴いた時は、いいんじゃない?っていう程度だった。
その後、半年ほど聴かずにいたのだが、少し前にMP3のプレイ・リストを入れ替えした時に、このアルバムを入れて改めて聴いてみた。
そしてこんなに良かったっけ?と耳を疑い、最初に彼らの音楽に真剣に耳を傾けていなかったことに気付いた。
なんとも私好みのドライヴィン・ロックばかりで、心が躍った。
半年前に聴いた時に感じなかった感覚・・・。Vo.のエネルギッシュな声やしっかりした演奏、シンプルで聴きやすいメロディ、リフのカッコ良さなどが、イアフォンで聴くことによって、体の芯まで響いてきた。
M-1 「Aggro」 とM-3 「Pressure」 は典型的なオルタナ・ロックだが、あとは皆どの曲もポップでスピード感あふれるロック・ナンバーばかり。
特にM-2 「Away from Here」、M-6 「You're Not Alone」、M-7 「It's Not OK」 の疾走感は、たまらなく気持ち良い。
覚えやすくてポップなメロディのサビがとてもチャーミングなM-4 「Had Enough」 は、コーラス・ワークも絶妙だ。
アコギを中心に、ストリングスをアレンジに取り入れたアルバム・タイトル曲M-5 「We'll Live and Die in These Towns」 は、フックの効いた軽快なロック・ナンバーで、ネオ・モッズ・サウンドを彷彿させる。
デビュー・シングル曲M-9 「40 Days and 40 Nights」 は、1000枚限定で出した7"が即日完売したと言う。
サビの独特のメロディは、クセになりそうなほど頭の中でリフレインする。自分たちが抱える不満を、全身全霊で音楽に籠めている姿勢がストレートに伝わってくる。
M-10 「This Song」 で聴かせる、大空に抜けるようなサビのメロディは、とっても魅力的。
唯一のスロー・ナンバーM-11 「Happy Birthday Jane」 で終わるところが素晴らしい構成で、ハスキーな声でメランコリックに聴かせる。
それまで突っ走ってきた大音量のロックン・ロールが、この曲によってより一層引き立ち、逆に静かなこの曲も更に映え、相乗効果をもたらしている。
全11曲、正統派でストレートな、気持ちの良い若さみなぎる熱いロックを体感することができる。


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