goo blog サービス終了のお知らせ 

さてはてメモ帳 Imagine & Think! 

重要情報をゴミに埋もれさせないよう絵本化 避難所

稲村公望氏 日本郵政の迷走は民営化という構造改悪の結果 日刊ゲンダイ

2019-10-22 21:39:42 | 歴史
稲村公望氏 日本郵政の迷走は民営化という構造改悪の結果 日刊ゲンダイ 公開日:2019/10/21 06:00 更新日:2019/10/21 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/263442



 日本郵政グループが迷走している。かんぽ生命で、虚偽の説明による不正販売が大規模に行われ、同問題を追及したNHKに対して日本郵政が圧力をかけていたことも明らかになった。不祥事は郵政民営化がもたらした当然の帰結――。郵政行政の中枢にいた元官僚で元日本郵政公社常務理事の稲村公望氏が、顔を真っ赤にして「民営化見直し」を訴えた。

 ◇  ◇  ◇

■簡保と郵貯はセーフティーネットだった

  ――かんぽ生命の不正のニュースを聞いて、どう受け止めましたか。

 やっぱりなと思いました。起こるべくして起こったなと。

  ――と言いますと。

 メディアでは、過大なノルマや、国の信用を背景にした悪質手口といった現象面だけが報じられています。根っこにあるのは、郵政民営化という「構造改悪」が招いた結果だと思っています。

  ――2005年に小泉政権が郵政民営化法を成立させ、07年に「日本郵政グループ」が発足しました。





「官から民へ」との大合唱の下、郵便、簡易保険、郵便貯金が民営化されました。簡保と郵貯が保有する世界最大規模の国民資産を有効に使うという大義が掲げられていましたが、実際には、上場を通じて外資に郵政株を買わせることで資産を外国に投機的に持ち出し、利益を海外移転させることがもくろみだった。国民の資産を返還してからならば、どうしようと勝手ですが、公の財産を自分のモノにする私物化だったのです。


  ――そんな、よこしまな思惑から進められた事業が行き詰まっている。

 郵貯は、民営化で銀行法の下に置かれましたが、無理筋です。銀行は査定能力があり、金を貸して、身ぐるみ剥がしても取り返すが、郵便局にはそんな力はない。そもそも金貸し銀行ではないのです。暗黙の政府保証の下、1000万円を限度にささやかに貯める。一種のセーフティーネットなんです。

  ――郵貯の預入限度額は1300万円に引き上げられて、今年4月からは2600万円へさらに引き上げられました。

 バカなことをすると思いました。今は超低金利時代。どこの金融機関も運用に頭を抱えている。預金をありがたがっていない。そんなタイミングで限度額を増やしてどうするのか。

  ―――簡保はどうですか。

 簡保を生命保険法の下に置いたのも間違いでした。大手生命保険会社とは成り立ちや哲学が全く違います。簡保はささやかな学資(教育費)や入院費、葬式の費用を賄うための保険です。入るのに診察は要らない。保険金は、葬式の現場に現金で持って行くのが原則。遺族から「お父さんこんなに貯めてたの」と感激され、現金を持参した郵便局員も感謝されました。

 大地震の時には、借用証書は取るものの、面通しだけで、通帳やハンコがなくても現金を渡した。民営化後の東日本大震災では、緊急時の対処法すらまともに伝達されていませんでした。


  ――民営化で、銀行や生保と同列になった。

 社会政策としての郵貯や簡保であれば、シャカリキに運用益を追求することも、郵便局員がノルマに追われて奔走することもなかったのです。能力もないのに無理やり普通の民間金融機関や生保と同じにしたため、大きなひずみが生まれた。その結果が、今回の大規模な不正ではないか。金融庁など当局の指導を受けた小手先の改善で改まるレベルの話ではない。 

■かんぽ不正問題を矮小化するな

  ――経営陣をどう見ていますか。

 二線級、三線級の「経営者」が来ている。カネ勘定ができて、エライさんにくっ付いただけの連中だ。日本をどうしようとか、地方をどうしようとか考えていないから、現場に足を運ぼうとしない。働く人をコストとしてしか考えず、非正規労働者を増やしてコストカットばかりやっている。

  ―――問題人事もあった。


 2013年に、東芝元社長の西室泰三氏(故人)が日本郵政社長に抜擢された人事です。西室氏は東芝でウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーの買収により巨額損失を出し、東芝を経営危機に陥らせた張本人です。日本郵政の社長に就任すると、将来展望のない株式上場を強行しました。


15年には豪州の物流会社トール社を大盤振る舞いして買収したのに、2年も経たないうちに、4000億円を超える巨額の損失を計上することになった。





■株価低迷で外資の買収が容易に

  ――もともとは国民の財産です。金融当局や司法は動かないのですか。

 巨万の国富が外国に流出したのは間違いないのですが、当局も司法も調査や捜査に重い腰を上げようとしません。政権に忖度しているのでしょう。

  ―――今回の不正もあり、郵政関連の株価は低迷続きです。

 日本郵政公社時代にはトヨタ自動車に匹敵する利益を出していた優良国営企業は、西室社長の下、損益赤字の劣悪企業になってしまったのです。実は、それが狙いという面もある。

  ――どういうことですか。

 西室社長は日本郵政とゆうちょ銀行、かんぽ生命の3社を急いで上場させました。資産のない郵便はなぜか上場されていません。どうでもいいのです。ゆうちょとかんぽの持つ莫大な資産を外資と共謀して強奪することが目的であったとすれば、株価は安い方がいいのです。外資が買収しやすくなりますからね。経営を改善させず、株価を低迷させる方が好都合なのです。


  ――背筋がゾッとしますね。日本郵政の迷走の原点は郵政民営化であることが見えてきましたが、世界の状況はどうですか。

 世界で民営化に成功した郵政事業はありません。ドイツではいったん民営化されましたが、政府が外国勢力と通じた総裁を外為法で逮捕し、失脚させました。その後、郵便局の激減に歯止めをかけるため、政府の法的介入が続いています。

 ニュージーランドでは、郵政民営化により貯金部門が外資に売られ利便性が損なわれた。そこで、キウイバンクという官業の貯蓄機関が創設されています。民営化信仰が強いオランダは大混乱が続いている。米国は国営で、民営化の声すら上がっていません。






  ――世界では失敗が続き、見直されている郵政民営化について、日本では見直し議論すら起こっていません。

 郵政民営化から10年以上経ちました。今回の不正をはじめ、弊害も出てきています。郵政を民営化してよかったのかを検証し、立ち止まって見直す時期に来ています。ところが、郵政民営化についての国民の関心は高いのですが、マスコミでは議論されることもない。郵政の労働組合も郵便局長会も体制順応になり、声を上げなくなった。組合委員長を監査役に、局長会の会長を取締役にして、経営者側に取り込んだからです。

  ――郵政民営化は政治案件でした。しかし今や、郵政民営化自体の是非を問う動きは、与野党ともに見られません。

 かつて、自民党には郵政民営化反対論者がたくさんいました。平沼赳夫、亀井静香は引退した。反対論者だった議員も何も言わなくなった。今の政権中枢にいるのは、郵政民営化を進めた共犯者ですから、波風立てることもないと考えているのでしょう。野党に期待したいが、残念ながら論陣を張ってくれる議員は見当たらない。それでも政治の責任なのだから、政治で修復する以外にありません。政治が議論して応急手当てでもする必要がある。

  ――臨時国会が開催されています。かんぽの不正やNHKへの圧力問題は国会でも扱われる。

 問題を矮小化しないでほしい。コンプライアンスの欠如や経営者の責任といったレベルの話ではない。郵政民営化によって引き起こされた構造的な問題であるという認識で、郵政民営化自体についての議論をしてほしい。

  ――国民的議論が必要ですね。

 今年は日本郵政を創業した前島密の没後100年の節目の年です。外国の拝金勢力の手先となったカラス天狗もどきの経営者に引導を渡し、平成の大失政を挽回すべく、3事業一体の国民主体の日本郵政を復活させてこそ、新たな令和の日本の国富を取り戻せると思っています。

(聞き手=生田修平/日刊ゲンダイ)


▽稲村公望(いなむら・こうぼう)1948年、鹿児島県徳之島の郵便局の宿直室で生まれる。72年、東大法学部卒業後、郵政省入省。ボストンのフレッチャースクール修士。2001年、総務省政策統括官。03年、日本郵政公社が発足し、常務理事に就任。12~14年、日本郵便副会長を務める。一貫して郵政民営化反対の立場を取る。現在は「月刊日本」客員編集委員、岡崎研究所特別研究員。



鈴木 康雄(すずき やすお、1950年4月23日 - )は、日本の総務官僚。総務省情報通信政策局長や、総務審議官、総務事務次官、総務省顧問等を経て、日本郵政取締役兼代表執行役上級副社長。


かんぽ生命保険の不正販売問題を追及したNHK番組を巡り、NHK経営委員会が2018年10月、日本郵政グループの要求を受けて同局の上田良一会長を厳重注意した問題で、鈴木康雄・日本郵政上級副社長は2018年11月、「果断な措置を執っていただいた」と感謝する文書を経営委に送っていた[1]。



・・2015年日本郵政取締役兼代表執行役上級副社長[4]。2016年には日本郵政の社長代行を務めた[5]。2019年には国会でNHKを暴力団に例え、「殴っておいて、これ以上殴ってほしくないならやめたるわ。俺の言うことを聞けって。バカじゃねぇの」と痛罵した[6]。







竹中平蔵「現代人は90歳まで働くことになる」 10/20(日) 15:15配信 プレジデントオンライン
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191020-00030182-president-bus_all

 Q. 専門性が身に付かない

■学歴よりもコンパスを持つ

 意外と意識している人はまだ多くないのですが、私たちはこれからすごく長寿の時代を生きることになります。たとえば100歳まで生きるとすると、90歳くらいまでは働くことになるでしょう。でも、約70年間1つの会社で働くなんてありえないですから、どこかで転職をすることになる。そうしたときに、専門性が身に付いていない人は生き残れないわけですね。

 MITのメディアラボの標語に、“Compasses over Maps”という言葉があります。昔だったら、偏差値の高い大学を出て、大企業に就職して、そこで管理職になればそこそこ生きていけた。それが人生の「地図」だったわけですね。でも今の時代、地図はどんどん変わっていく。昨日までそこにあった橋が急になくなったりするわけですよ。コンパス、つまり進むべき方向を見定めて前に進む力が必要になってくる。それが専門性です。

 しかし、日本はみんなジェネラリストになるための教育を受けるので、ものすごく専門家が少ない社会です。ただ、ジェネラリストにも二通りのパターンがある。何でもできるジェネラリストと、何にもできないジェネラリストです。


竹中平蔵 著●竹中平蔵が語る、グローバルな基準で生涯挑戦しつづけるための、12の革新的ヒント。自分をプロデュースする力を身に付けよ。(幻冬舎)

■専門性を身に付けるにはどうすればいいか

 変化の激しいこれからの時代、前者が生き残り後者は淘汰されていくのは言うまでもありません。では、何でもできるジェネラリストになる、つまり、専門性を身に付けるにはどうすればいいか。私はこの本の中で、次のようなことを書いています。

 “いちばん重要なのはまず「自分をプロデュースする」ことではないでしょうか。

 それはつまり、自分自身が何をしたいかをまず明確にすることです。それをあえて「プロデュース力」という言葉に言い換えたいと思います。このようなプロデュース力を持てば、あなたの人生にあなた自身がもっと関心と目的意識を持ち、真剣に取り組めるのではないですか”

 その具体的な方法として、私は自分の10年後、20年後の履歴書を書くことを勧めています。具体的に未来の夢を形にし、実現するには今何をすべきかを逆算するのです。

 この逆算方式は人生を充実させる重要なツールです。私も大学を卒業して日本開発銀行に就職した頃、「自分の本を出す」という夢を逆算方式で叶えたことがあります。

 一冊の本を出すには、400字詰めの原稿用紙で300枚ほど書けば達成します。そうすると、1日3枚書けば100日で本が書けると逆算した。それからは、毎日家に帰ってから1日3枚とにかく書き、当初の予定通り100日で自著を完成させました。

 昔は上司に付き合って意味のない残業をしたり、付き合いで飲みに行って上司の自慢話を聞かされたりする時代だった。でも、今は働き方改革でそういったことから解放され、恵まれた環境になりつつありますね。ただ逆に言うと、会社が今までのように100%面倒見てくれないから、自分で専門性を身に付けていかないとサバイブできないという苦しい時代でもある。だから、早いうちから自分の「コンパス」を持つことが必須となってくるのです。

 ▼10年後、20年後の履歴書を書いてみよう

----------
竹中 平蔵(たけなか・へいぞう)
経済学者/東洋大学国際学部教授
1951年、和歌山県生まれ。一橋大学経済学部卒。現在はパソナグループ会長、慶應義塾大学名誉教授も務める。博士(経済学)。
----------

経済学者/東洋大学国際学部教授 竹中 平蔵 構成=万亀すぱえ


https://twitter.com/t2PrW6hArJWQR5S/status/1187304096455249921
ゆきのちゃん@t2PrW6hArJWQR5S 2:45 AM - 24 Oct 2019

ゆきのちゃん Retweeted ゆきのちゃん

なんで国がマスコミを使って「高齢者は働けキャンペーン」をやってるかと言うと、積立金を財投や株の運用で使い込んだからだよ。そのせいで年金支給は現役の納付を直接充てる賦課方式になってるからさ、少子化で不足していることもあって、高齢者を働かせて支出を抑えたいんだろうね。

++
ジャンク債を大量買いさせ最期は溶かすのが彼らの基本です。わかりきった詐欺を「粛々と」進めています。



年金制度「改革」
https://satehate.exblog.jp/14826146/


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。