見ないフリ

一時的な対応策にしかならない現実逃避をずっとするブログ

スノーデン

2017-03-15 | 本と漫画と映画とテレビ
良いと知りながら実行しなければ、本当の知識ではない(知行合一)

―陽明学の命題のひとつ




監督:オリバー・ストーン
原作:『スノーデンファイル 地球上で最も追われている男の真実』、
『Time of the Octopus』
出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット、シャイリーン・ウッドリー

2013年6月、コンピュータ専門家のエドワード・スノーデンが
NSA(アメリカ国家安全保障局)の機密情報を
英国の大手新聞『ガーディアン』紙に暴露した事件を基にしたフィクション映画。
(2016年・米)


いや、ぜんぜん知らなかったよ。
エドワード・スノーデン。
え? 4年前にそんなニュースあったの??

なんかね、スノーデン氏は、NSAやCIA(中央情報局)の元局員で、
2013年に米国政府の監視システムの実情をマスコミにリークしたんだって。
そのせいで、米司法当局から逮捕命令が出て、現在ロシアに亡命中なんだとか。
(なお、この亡命を手引きしたのはウィキリークス主宰者のジュリアン・アサンジ)

その告発内容ってのが、
「米国政府は全世界でインターネットを傍受している」
ということ。

なんでもアメリカは、IT企業(マイクロソフト、Yahoo!、Google、Facebook、
YouTube、Skype、アップル…etc)に協力させて、インターネット上のメールや
チャット、電話、ビデオ、写真、ビデオ会議、登録情報なんかを傍受して、
個人情報や企業の機密情報、発表前の研究機関の情報などを収集しているんだとか。

さらに、日本を含めた38カ国の大使館の盗聴もしているらしい。

ついでに、
スノーデンは2009年に日本の横田基地でエンジニアとして働いていたことがあり、
その時に送電網やダムなどのインフラに不正プログラムを仕込こんだんだそう。
だから、もし日本がアメリカの同盟国でなくなったら、
そのプログラムが起動して日本のインフラは崩壊するんだって。あらあら。
(詳しくはググるか映画を観ておくれ)


てかスノーデン、私と同い年じゃん!
タメが立派に政府を告発して、亡命先でもリア充してる・・・
同じ時間を生きながら、ずっと現実逃避している自分って。。。情けない。


・・・まぁね、彼が暴露しなくたって
何でも監視できる社会だってことくらい、私だって知っていましたよ!(強がり)

だって、うんと前から「日曜洋画劇場」で
何度も『エネミー・オブ・アメリカ』観てきたからね!(キリッ!!)

あの映画、ウィル・スミスがかっこいいのはもちろん、
猫の扱いがとってもよくて好きなのよ~。
たしか、その猫の飼い主であるジーン・ハックマンの役柄が元NSA局員だったハズ。



1998年の映画なのに、今でもぜんぜんアリ! トニー・スコット監督さすが!
SDカードをゲーム機に隠すか、ルービックキューブに隠すかの違いなのです。
ラストまで大切にされている猫のベイブ。いい表情だわ。




猫はさておき・・・

インターネットの監視や傍受については、
『エネミー・オブ・アメリカ』みたいな映画があったり
以前から都市伝説的に語られてたりしたので、腰を抜かすほどの衝撃はない。

実際、日本でもたま~に、
ネットに爆破予告の書き込みをしたとかで捕まる人がいるじゃない。
それって、なんらかの方法で監視されてるってことでしょ?

無限にあるネットの情報を人間が全部チェックするなんて不可能なんだから、
そこは、エックスキースコアだかプリズムだかに似たシステム?プログラム?
を使って抽出しているに違いない。(と勝手に思ってるんですが如何)

ベッキーのLINEも香里奈の写真流出もNSAの仕業!(なんてね!)

だからもう、
なにかしらで目をつけられたり、事件の容疑者にでもなったりしたら、
その性癖からハメ撮り動画まで秘密が全部バレちゃうのだよ。
怖い話だけれど、そこはまぁ想定内。


ただ、
『スノーデン』を観ていちばん衝撃だったのは、
(本人も映画の中で語っていたけれど)
高い給料もハワイでの楽園生活も愛する恋人も全部捨てて、
機密情報を暴露したってとこ。
大塩平八郎かセルピコか、ってとこ。

そんなことできる?

わたしゃ無理です。
スノーデンの足元にも及ばない最下層の暮らしぶりだけど、無理だわ。
特に守るものもないけど、無理。

私にできることなんて、
『海と毒薬』の勝呂先生みたく手術室の隅っこでうつむいて、
目をしばたたかせるくらい。(首を吊るまではできない)


けどさ、スノーデンほどの国家機密に関わる職に就いてなくても、
日々仕事をしていたら、多かれ少なかれ、
これはちょっと法的にアウトじゃないの? 倫理的にダメじゃないの?
って事象にぶちあたることがあると思うんですよ。

そういう時ってどうするのが正解なんだろうね。

なんていうか、そんな場面で自身の損得ぬきにして、
「これは違うんじゃないスか?」って発言できる人間ってすごいな、と。
しかもちゃんと行動にうつして世界に発信したスノーデンすごい。

きっと、スノーデンみたいな人は、
ミルグラム実験(アイヒマン実験)を受けても
服従の心理に影響されずに「私はやらない」って言えるんだと思う。

難しいことはよくわからないけれど、
そういう人になりたいもんです。

コメントを投稿