見ないフリ

一時的な対応策にしかならない現実逃避をずっとするブログ

インファナル・アフェア

2014-07-20 | 本と漫画と映画とテレビ
姉は血を吐く、妹(いもと)は火吐く、可愛いトミノは宝玉(たま)を吐く。
ひとり地獄に落ちゆくトミノ、地獄くらやみ花も無き。
鞭(むち)で叩くはトミノの姉か、鞭の朱総(しゅぶさ)が気にかかる。
叩けや叩きやれ叩かずとても、無間地獄はひとつみち。

―西条八十 『トミノの地獄』より



「生きる」という、怖い怖い無間地獄に落ちたラウさんのお話。

Infaernal

『インファナル・アフェア』
(2002年香港映画)

監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック
潜入捜査官としてマフィアに入り込むヤン(トニー・レオン)と、
そのマフィアから警察に潜入するラウ(アンディ・ラウ)の物語。

第1~3作で完結。らしいけれど、第1作だけでも充分なような??
全部みるなら、3作一気に観ないと、いろいろと置いて行かれてしまう。
カタカナ2文字の名前の人がいっぱい出てくるから、
カタカナが苦手な私は大混乱だった。。。

とくに、第3作目は時系列が複雑なうえ、ラウが『ファイトクラブ』の
エドワード・ノートン状態(ちょっと違う?)で一時大パニック。待って~


脚本がうまくできていて、脚本家は第1作を書きながら、2、3も書いていたんじゃ?
同時に書いてないにしても、第1作執筆中に入りきらない「設定」や「思い」が
たくさんたくさんあったんだろうね~と想像されます。

(第3作に登場する保安部のヨンの設定が、第1作目からあれば
第1作の結末がまあまあかなり変わってしまうかもだけど。)


あと、こんなこというと、身も蓋もないのですが・・・

潜入捜査とか、やるもんじゃないね!みんな不幸にしかならない!
朱に交われば赤くなるというか、深淵をのぞいたら深淵にものぞかれてるっていうか、、
スパイ、あかん!


サムの部下のキョン(ヤンの弟分っぽくみえるけど、キョンのほうが先輩よね?)が、
B-21スペシャルのミスターちんに似てて、そしてそのミスターちんがすげーいいやつ。
保身のためでもなく、組織のためでもなく、友人のために動くミスターちんがすげーいいやつ。

善人とはなんでしょう。




Img_20140719_0002_5





グロリア

2014-07-12 | 本と漫画と映画とテレビ
映画『レオン』の原型になった作品だとか、
映画『恋する惑星』の金城武パートに登場する
金髪&トレンチ女がこれのオマージュなんだとか、
ファッション誌でも、おしゃれ映画として紹介されています。

Gloria

『グロリア』
監督:ジョン・カサヴェテス (1980年 米)
ニューヨークを舞台にしたハードボイルドアクション映画。
主人公グロリアを演じるジーナ・ローランズは監督の奥さま。


始まりのマンションシーンが本当に『レオン』っぽい。
ただ、子供が『レオン』のナタリー・ポートマンみたいな賢い子じゃなくて
なんていうか、ただただイライラするクソガキ。(やだ!汚い言葉ですね!)
グロリアさんの言うこと聞けって!まじで。
お前のせいでネコも連れて行けんかったし!ボケがっ!イライライライラ。

主人公のグロリアが
とってもおしゃれで着回し上手で
それを見るのが楽しいのね。

80年代な肩パットやらは多少気になるけど
肩章の無いトレンチコートやふくらはぎ丈スカートなんかは今年っぽい?


15年ほど前に、シャロン・ストーン主演でリメイクもされています。

さて。ここで妄想タイム。
もし、今、日本でリメイクするなら主演女優は・・・・?
うーん。。。ハードボイルドが似合う50代女優さん・・・極妻系・・・?かたせ梨乃?
浅野温子とか?いや、大竹しのぶ?余貴美子はどうかしら?

悩むわー。


そして妄想その2。
もしも。

グロリアのように、自分の生活に、突然、赤の他人の子供が入ってきたら・・・?

同時に借りたDVDが『少年と自転車』と、『ル・アーヴルの靴みがき』で
どれも主題は違うんだけれど、
登場人物たちはみんな、突如現れる知らない子供に誠実に対応していて。。。

大人ってこういうことね。それなりの蓄えや稼ぎ、器、余裕、人脈があるものなのね。
確かに、私の友人知人はみんな
結婚したり、子供できたり、家買ったりしているわぁ。大人。

ムリムリムリー。
私には、養うお金も、休ませる部屋も、受け入れる心もありません。悲しい。

Img_20140712_0002





her 世界でひとつの彼女

2014-07-04 | 本と漫画と映画とテレビ
人生にときめく、AI(人工知能)。
声だけの君と出会って、世界が輝いた。

監督・脚本、スパイク・ジョーンズ。
2014年度アカデミー賞、オリジナル脚本賞受賞作品。

BAND OF OUTSIDERSが衣装協力?をしているという噂を聞きつけ鑑賞。
『I'm here』的なロボット映画かしら?ワクワク。

Her


ちょっと未来のLA。

空飛ぶ車も、ネコ型ロボットも、リニアモーターカーも、
自動調節機能のついたナイキのシューズも、柄が光る傘もないけれど、
音声認識技術は格段に進歩し、最新型のOSにはAI(人工知能)が搭載されている。

主人公の職業とか、PC技術とか、ケータイに代わるガジェットとか
ちょっとありそうで、いろいろ妄想ふくらむ設定がステキ。
恋愛するのが、Siriみたいな秘書アプリじゃなくてOSっていう。
メール整理からちょっとしたおしゃべりまで付き合ってくれる使えるOS。

物語のヒロインがOSってとこが新しいのね。
このヒロインが人間だったら、まぁ、うん・・・よくある恋愛映画。
スパイク・ジョーンズのことは全く知らないけれど、
きっと主人公みたいな性格をしているんだろうな~と思う。なんとなく。

ただ、手紙の出版はまずくないの?
権利とか事実とかいろいろ。。。


Img_20140703_0007_2


しっかし、、
予告を20分くらい見させられるわ、
前の人の頭で字幕が見づらくなるような席のつくりだわ、
座席のクッションがいまいちで、後半おしりが痛くなるわ、
なかなかの映画館だった。