見ないフリ

一時的な対応策にしかならない現実逃避をずっとするブログ

ジュラシック・ワールド

2015-09-03 | 本と漫画と映画とテレビ
花の色は うつりにけりな いたづらに
わが身世にふる ながめせしまに

―小野小町


期待しすぎた・・・!

3D技術の進歩と、
去年観た3D映画『トランスフォーマー/ロストエイジ』のオープニングと
第1作『ジュラシックパーク』を観た当時10歳の興奮と記憶が混ざり混ざって、
ハードルがめちゃくちゃ上がってた。


『ジュラシック・ワールド』
監督:コリン・トレボロウ (2015年 米)



『ジュラシック・パーク』シリーズの第4作目。
あの惨劇から22年後の同じ島、
今は亡きジョン・ハモンドが夢見たテーマパークが、ついに実現!
マスラニ社によって買収された島は、
毎日2万人の観光客が訪れる人気スポットとして成功を収めていた・・・!


おもしろいよ!
おもしろいの!

ベタだけれど、ハラハラ・ドキドキの超展開。
登場する恐竜の迫力は言わずもがな、
『BABY』歌ってた頃のジャスティン・ビーバー風のかわいい弟と
東出昌大みたいなイケメン兄の兄弟愛にウルっとしたり、
ワイルドな元軍人と、アラサー・キャリアウーマンの
映画『スピード』的なロマンスにポワ~ンとしたり、
各所にちりばめられている第1作目のオマージュにニヤニヤしたり。

おもしろいです!
楽しめるよ!

そのうち、USJには、ガチャガチャの容器みたいな
あの丸い透明の乗り物が登場するんだろうな~って想像したり、
モササウルスの出てくる会場は、
ウォーターワールドの施設を使い回そう、って勝手に決めたり、
ヴェロキラプトルを制止のシーンは家帰ってからマネようって心にメモったり。





ただ・・・

一番期待していた3Dは至って普通。

『トランスフォーマー/ロストエイジ』のオープニングの動きと、
羽毛付き恐竜を期待していたのよ・・・。

一年あれば、3D技術も、もっとすんごい進歩していることだろう!と思い込んでた。
22年あれば、恐竜の研究も進んで、見た目も大きく変わってるんじゃないか!って勝手に想像してた。

私が悪かった。
期待しすぎた。

最新の4Dで観てたら、結果はもっと違ったのかもしれない。

だって・・・

小学生の頃、家族で『ジュラシック・パーク』を観に行って受けた
あの衝撃が忘れられなくてさ。
上映後、映画館を出てからも、ティラノサウルスがドシーンつって
歩いてくるんじゃないかと思わずにはいられなかった、あの衝撃。

当時と同じ衝撃を受けるには、歳をとりすぎてた。
あの頃の豊かな感受性はすでに無くなってた。

なにより、きっと、
昔の記憶がひとり歩きして、自分の中に
奇妙なインドミナス・レックス的何かが育ってたんだろうね。

「老い」を肌で感じた2時間。

こんなはずじゃなかった・・・!