見ないフリ

一時的な対応策にしかならない現実逃避をずっとするブログ

レミゼのフラッシュモブを楽しむ。

2014-10-31 | 本と漫画と映画とテレビ
ユーチューブ大好き!

ステキな映像がスキな時間に観れる幸せ。

ヒマに飽かせては、フラッシュモブ動画ばっかり観てる。最近。
まあ、アホだね。

たくさんの人々が、雑踏の中で
一斉にダンスや演奏などのパフォーマンスをおっぱじめる
というあのフラッシュモブ。

(企業主催や宣伝目的で行われているもののほうが、完成度が高く、
カメラワーク&編集もしっかりしていて観ていて楽しい。
あと、格好がいかに普通の通行人っぽいか、サッと立ち去れるかというのも重要)

ベルギーのアントワープ駅で踊る『ドレミの歌』や、
マイケル・ジャクソンの『Beat It』なんかが有名?かしら?


そして、先日。
ユーチューブから「あなたにおすすめ」されたのが、
『レ・ミゼラブル』のフラッシュモブ。

その中でも、
劇中歌『ワン・デイ・モア(one day more)』のフラッシュモブにいたく感銘を受けまして。
いろんな人がいろんな旋律を歌いながら、だんだん盛り上がる感じがたまらん~!って。

一目惚れ。一聴惚れ。

つっても、『レ・ミゼラブル』の内容ぜんぜん知らないんだけど。
あらすじ、登場人物、『ワン・デイ・モア』という曲も知らない。
ただ、スーザン・ボイルが歌っていた『夢やぶれて(I Dreamed a Dream)』の
メロディが入ってたから、若干、耳なじみがあったっていう。

それだけ。
それだけなのに、めちゃくちゃステキな映像。

ただ、なんにも知識がないので、
全力でこのフラッシュモブを楽しめないのが、悲しいやら、情けないやら・・・

悔しいです!

というわけで、
がっつり『ワン・デイ・モア』のフラッシュモブを楽しむべく、
サクッと『レ・ミゼラブル』の要点を押さえていこうじゃないか、と。


『レ・ミゼラブル』(Les Misérables)
1862年にフランスの詩人・小説家であるヴィクトル・ユーゴーが執筆した
理想主義的な人類愛と、貧困&無知が生みだす社会の悲惨とを描いた大河小説。
(「レ・ミゼラブル」とは、日本語で「悲惨な人々」みたいな意味)

この小説を原作に、1980年にフランスでミュージカル化。
そのフランス版を大きく改訂し、1985年に英・ロンドンで初演されたミュージカルが、
今もロングラン公演を続ける人気作品、ミュージカル『レ・ミゼラブル』。

ミュージカルだけでなく、小説をもとにした映画、ドラマ、漫画、アニメもある。
下の少女は、登場人物のひとり、コゼットの幼少期。(小説の挿絵版画)
もはや、『レ・ミゼラブル』のアイコン的存在。



19世紀の有名小説であり、20世紀の人気ミュージカルでもあるわけです。

なるほどなるほど。


てか、
原作も舞台設定もフランスで、フランスの歴史もからんでくるのに
英語で大ヒットしているミュージカル『レ・ミゼラブル』を
フランス人はどういう気持ちで観るのだろう。。。
あんまり気にならないのか・・・?


話を戻しまして。

それでは、『ワン・デイ・モア』が歌われる
ミュージカル『レ・ミゼラブル』の内容を掘り下げていきましょう。


物語の流れは、
小説もミュージカルもだいたい同じ。
(多分ね!)

まず、
舞台は、1815~33年のフランス。
時代背景は、ナポレオンの100日天下終了~ブルボン王朝が復活(王政復古)~
~1830年の7月革命~7月王政の中期あたり。

市民?ブルジョワジー?が力を持ち出した時代なのかな?
(早速わからなすぎて、疑問符がいっぱい)

でも、
この物語の登場人物はみんなタイトル通り、レ・ミゼラブル。
悲惨な人々。

この時代に生きた、下層階級出身者、犯罪者、女工、娼婦、貧乏人、孤児・・・
そんなレ・ミゼラブル(悲惨な人々)の群像劇。


プロローグ&第1幕で
1815~32年の出来事と登場人物たちの様子が紹介され、
第2幕は、ほぼ、1832年に起きた6月暴動の様子。
最後にちょこっと後日談。

こんな感じ?流れ?合ってる?

と、とにかく、
第2幕の6月暴動を通して、登場人物たちが一堂に会すというのが
この物語の目玉であり、いちばんの盛り上がりなわけ。


ちなみに、1832年の6月暴動とは。

1832年6月5日から6日にかけて仏・パリで発生した民衆蜂起。
2年前の1830年に起きた7月革命後の王政に対する不満と、
不景気と、コレラの流行で民衆の不満が大爆発ー!!!

「政府には民衆の声が聞こえとんのケ?」
「 Do you hear the people sing ? 」というわけです。

ABCの友のような過激共和派が、
当日執り行われていたナポレオンの部下、ラマルクさんの葬儀を
暴動の足掛かりにしようと各自武装して葬列に加わっていて、
葬列が停止したところを見計らって、暴動開始ー!



画像は、映画『レ・ミゼラブル』のワンシーン。
(この映画、今ものすごく観たい!)

この6月暴動は、歴史的にはあまり重要な出来事ではないのだけど
下層階級の人々が、上からの指示じゃなく自らの手で組織した初めての蜂起だったから、
『レ・ミゼラブル』では、メインとして取り上げられてるらしい。


余談ですが。

当時のパリは、コレラが尋常じゃなく猛威をふるっていたとかで、
市内だけでも1カ月で1万人以上が亡くなったんだって・・・
死体回収もおぼつかなくなり、衛生状態の悪い貧困街では
コレラは都市伝説で、実は警察が毒物を散布してる…なんていう噂も出てきたり、、

ひゃああああ・・・今はエボラが怖い・・・・


でね、
やっと『ワン・デイ・モア』の話です。

『ワン・デイ・モア』は、この6月暴動の前日に歌われる曲。
なので、第1幕の最後に登場します。

6月暴動を前日に控えた登場人物たち、ひとりひとりが様々な気持ちを歌うので、
それまでに歌われてきた主要なメロディが錯綜するわけ。
みんなが6月暴動に参加するわけではないし、気持ちのベクトルもいろいろだから
もう言いたい事を言っている。みんな、ごちゃごちゃ言ってる。


そんなごちゃごちゃ言う人々、
登場人物がこちら。



わかりづらい相関図・・・。
(小説の解説本『「レ・ミゼラブル」百六景』という書籍を参考にしたので、
ミュージカル版とは、あらすじ&人物の相関関係が多少異なります)

『ワン・デイ・モア』が歌われる1832年には
ミリエル司教とファンチーヌは、すでに故人のため登場しません。
あと、ガヴロッシュのソロパートは『ワン・デイ・モア』にはない。

小説では、
マリユスが暴動に参加するのは、当日、5日の夜からなので、
前日は『ワン・デイ・モア』な気分でもないだろうし、
ファンチーヌも前歯を売っちゃうから、「th」の発音もできないし、
『夢やぶれて』を歌ってる場合じゃないだろうし、、

・・・こうやっていろいろ
小説とミュージカルの相違点を探すのも楽しいけれど、
それはまたの機会に。


サクッと押さえるはずが、めちゃくちゃ複雑な話。


さてさて。

以上の情報を頭にたたきこんで、
もう一度『ワン・デイ・モア』のフラッシュモブ動画(どれでも可)を視聴。


まず、
「ワンデイモア」と歌い始める人物が、主人公のジャン・ヴァルジャン。
序盤の裁判シーンで歌う『Who am I』と同じ旋律で
「追手が来てるっぽいから、明日には逃げるぞ~!」的なことを言う。

続いて、
『夢やぶれて』のメロディで愛を語り合う男女がマリユスとコゼット。
「こんなに愛してるのに、明日には離れ離れ!」つって。ラブラブ。

はいはい。

そんな2人の少し離れた場所から登場する女性がエポニーヌ。
「マリユスへの片思い」を歌う。せつない。
大島屋のり「花板さん」状態。

しばし、この三角関係を眺める。

んで、
秘密結社・ABCの友のリーダー、アンジョルラスが
「いよいよ明日は革命だ~!」つって入ってきたかと思えば、
マリユスが「明日の革命、参加しようか迷うわ~。彼女いるし~」って言い出す。

やる気マンマンのアンジョルラスと、悩めるマリユス。

次に
ジャン・ヴァルジャンが、大声で「ワンデイモア!」って叫ぶとともに
歌い出すのはジャヴェール警部。
「明日の暴動には、変装して参加して暴徒を捕まえるぜ~!」って意気込んでる。

宿屋のテナルディエ夫妻も入ってきて、
「自由だからって幸福とは限らない。あっちにいいカモがいるわ!泥棒成功!」
つって『Master of the House』の旋律で歌う。

最終的には市民やら学生やらその他大勢も全員集合!
「自由を手に入れるぜ~!」
「 Do you hear the people sing ? 」

結局マリユスも「共に闘う!」つって参加表明。
(ここで、マリユスとアンジョルラスが握手)
(もしくは、周囲のみんなが喜ぶ。イエス!)

あとは、それぞれが言いたいこと言ってる。
ごちゃごちゃ、つべこべ言う。

みんな明日への想いはそれぞれ。
でも、言葉は同じ。
「ワンデイモア~!いよいよ明日だわ~!」

・・・っていう。


はい。

おわかりいただけただろうか?

フラッシュモブだから、
みんな普段着だし、言葉もわかんないけど、
登場人物や状況を押さえてたから、より楽しんで聴けましたね。

大成功ー!

ユーチューブ、サイコー!

ホント、
一旦、ユーチューブという名の魔王に捕まると、
そこから抜け出すのは至難の業だわ。。。

おとーさん!おとーさん!
魔王(ユーチューブ)が私の腕をつかんでくるよ!

結婚式でのお車代という謎

2014-10-26 | 生活
うれしいことに、ちょこちょこと結婚式に招かれます。
つっても、友達がめちゃくちゃ少ないので、数は知れてるけど。

貴重な友人のハレの場に呼んでもらえるなんて
本当にうれしいし有り難いことこの上ないので、それは喜んで駆けつけるんだけど、
ここで問題発生。

地方遠征も多く、だいたい交通費が2~4万かかるのね。
そういう場合、新郎新婦が「お車代」を用意してくれるワケです。
だいたい交通費の半額1~2万円くらい。


これが腑に落ちん。


受付で、ご祝儀3万渡すじゃん。
したら、受付の人が「新郎新婦からお車代です」つって1~2万くれるの。

なにこれ?と。

なにこの新券のやりとり。要る?

そもそも、
結婚のご祝儀は式の当日じゃなくて、もっと前に渡しておくものだから
本来なら、当日にこうした変なお金のやりとりは発生しないのだろうけれど。
だから、当日にご祝儀を渡す私が悪いんだけど。
でも、なんだかバカらしくて笑ってしまう。この感じ。

だって、私は前もって銀行に行って新券を3枚用意しておりました。
そして、新郎新婦側も新券1枚を用意されてたわけです。

本来なら私の新券3枚で済むところを、両者が用意したもんだから
なんか新券4枚になっちゃってるー!
お車代出るんなら、その差額をご祝儀として渡せばよくね?
あらかじめ、ご祝儀2万+お車代なしって話し合いを付けておけば、
新券2枚で済むじゃーん!

それはそれ、これはこれ。ってことなんだろうけど。
うーん。モヤモヤ。濃い霧がなかなか晴れません。

聞くところによると、
北海道はご祝儀が必要なくて、参加費のみらしい。
その文化、全国的に広げたほうがいいよね!明朗会計!

お車代って。。。
確かに出るとありがたいんだけど・・・
宿泊ホテルの用意もありがたいんだけど・・・
なんだかなー。
なんだかねー。

てかね、
ご祝儀とお車代の差額うんぬん、ていうか、
そもそも結婚式の「お車代」の文化が気持ち悪いのです。
こっちは、めでたい!門出を祝いたい!って気持ちで出席している訳だからね!
変に気を遣ってくれるな、と。
本当は引き出物もいらない!邪魔!

幸せいっぱいの新郎新婦に会えたら、こっちは満足だから。
あとは、親への感謝なりなんなり二人の満足のいく式にしてくれればいいから。
余興してくれっていうならするし、受付、スピーチ、頼まれればなんでもしますから。
行きたくなかったら、欠席にマルするから!


お祝い返しもそう。
結婚、出産なんかの慶事に発生するお祝い返しも無駄。無駄の極み。
半額分のお返しとかいらねーし。
こっちは、手放しでメデテェ!つってんだから、
それでいいじゃん!もう!なんなん!
見返り求めて贈ったんじゃないから!変なお菓子とか商品券とか要らん!

風と共に去りぬ

2014-10-22 | 本と漫画と映画とテレビ
強くはない。メジャーで野球がやりたいだけです。
やりたければ、やるじゃないですか。

―野茂英雄



なんだか無性に観たくなって、いまさら初鑑賞。
したら、予想外のおもしろさ。

『風と共に去りぬ』
監督ヴィクター・フレミング、製作デヴィッド・O・セルズニック。
1939年に公開され、大ヒットを記録したアメリカ映画。



クラシックの名作。
アカデミー賞9部門受賞、上映時間3時間42分!
1939年当時としてはまだまだ珍しいカラー作品で、お金も人も贅沢に使われています。
製作のセルズニックがかなりの敏腕&宣伝上手で、ヒロイン役がなかなか決まらない!など
公開前からなにかと煽って話題作りをしてた、ってのも大ヒット理由のひとつ。

♪タ~ラ~ララ~っていうテーマ曲(タラのテーマ)も有名。
戦時中にこの映画を観た日本の軍事関係者たちは
「こんな映画を作る国と戦争しても勝てない」と恐怖したとかなんとか。


名作とはいえ、まぁ、その、メロドラマでしょ?
『君の名は』的な、戦争を背景にしたラブロマンスでしょ?
か弱い美女が、2人のイケメンの間でフワフワ心揺れちゃうんでしょ?
なんて勝手に決めつけていたんだけど。

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
ぜんぜん違ってた。
ロマンスっていうか、コメディ寄り。

か弱い美女じゃなくて、
破天荒なヒロイン、スカーレット・オハラの半生奇譚。
これが私の生き様ですが何か問題でも?というお話だった。

原作者が女性だからか、アメリカ南部女性の気質がそうだからなのかは知らんが、
スカーレットは、どっちかっていうと女性ウケする性格に描かれている。

女子力が高いのでモテるけれど、強気で商才や行動力もあってガツガツしてるから
淑女?大和撫子?女は3歩下がって?系を
理想とするタイプの男性からしたら、ちょっとね、、ってなると思う。

とはいえ、超絶自分勝手で、平気で他人の彼氏も奪うから、
同性目線でもヒンシュクものなんだけど、なぜか嫌いになれない。。。なぜ?
同じ女子力高い系でも、タッチの南ちゃんじゃなくて、
うる星やつらのラムちゃんや、ルパンの峰不二子的な感じだからか…?


さて、
その噂のヒロイン、スカーレット・オハラを演じるのは、ヴィヴィアン・リー。
ジッタリンジンの『プレゼント』でおなじみのヴィヴィアン・リーです。
チャラーン。


ものすんごいかわいい人。
性格も素行も口もクッソ悪いスカーレットがなぜか許せちゃうのは、
ヴィヴィアン・リーのかわいさ&演技力に依るところが大きいからかも。。
スカーレット役がビビアン・リーでよかったー!!

役が決まった当初は、
南部女性を英国人にやらせるなんて!という批判や、
スカーレット役を狙っていた大勢のハリウッド女優たちからの妬み嫉みで
いじめ殺される(!)可能性もあったりしたらしいけれど、
出来上がった映画があまりにもきれいに撮れていたから、一躍有名になったんだって。


そして、
このじゃじゃ馬スカーレットに愛を注ぐ金持ち男、レット・バトラーを演じるのが、
無邪気な野獣、キング・オブ・ハリウッドことクラーク・ゲーブル。
ジャジャーン!


なかなかのエロさです。もう、映画の中で発している色気が尋常じゃない。
当時38歳くらいか?脂のりのりの男盛り。色気ダダ漏れ。封鎖できませーん!
色気はハンパないんだけど、
クラーク・ゲーブルは若い頃から総入れ歯で口臭がキツかったらしい…。
うん。この話は聞かなかったことにしておこう。

これは勝手な持論なのだけど、
クラーク・ゲーブルみたく頬にエクボができる男性は総じてエロい。(イイ意味で)
エロいというかモテるというか女性の扱いがうまいというか。
エロいから頬にエクボが出るのか、頬にエクボが出るからエロいのか・・・
因果性のジレンマ。


続きまして、映画の舞台。

舞台は、奴隷制度の残る1860年代のアメリカ南部、
ジョージア州はアトランタ近郊の町タラ。

(実際にはタラという町は存在せず、アトランタ近郊の別の町がモデルの様子。
スカーレットの父親はアイルランド移民だから、アメリカに移り住んだ際に
アイルランドに実在する「タラの丘」にちなんで名付けたんだろうね。
スカーレットの異常なタラ愛も、土地を愛するアイルランド系だかららしいよ…
私にはあんまりピンとこない感覚だわ~)

そして、
1861~65年にかけてアメリカでは、
南部(アメリカ連合)と北部(アメリカ合衆国)との間で南北戦争が起こります。

歴史は苦手なので、詳しいことは良く知らないけれども
南部では黒人奴隷を使った農業(プランテーションとかいうやつ?)、
とくに綿花栽培なんかが盛んに行われていて
その一方、工業化が進んだ北部では、奴隷制とかは用無しだった。多分。

で、奴隷制反対派のリンカーンが大統領選挙に勝利したことで、南部は焦り、
独立じゃ~!
戦争じゃ~!
ってな感じなのかな?

経済的にも、政治的にも考え方が大きく異なる南部と北部が大げんか。

今年のキング・オブ・コントで
「人の価値観を否定することだけは、絶対止めた方がいいぞ!すべての戦争のもとだから!」
つってた巨匠のネタが胸に沁みますね。。。

開戦~戦時中が描かれる物語前半では、
南部側の軍歌『ディキシー』や、北部側の軍歌『ジョニーが凱旋するとき』、
奴隷の農園歌なんかが所々で効果的に使われている。
娘の名前も南部の旗「ボニー・ブルー」からとったりするし、ちょっとした勉強にもなります。

しかし、この話、結局は何年間くらいの出来事を描いているんだろう?
後半には戦争も終わるし、娘も結構大きくなるし、マミーも白髪になるし、
最終的には10~20年くらい経過してるのかなぁ・・・。


ちなみに、、、
そのころ日本は江戸時代。幕末。

スカーレットとレットがゴージャスな新婚旅行に行ってた頃、
日本では大政奉還とかが行われていた模様。
150年後の今じゃ、みんな洋服着て、洋式トイレに座ってるんだからすごい。


あとはね、
長ーーい映画なので、見どころいっぱい。
人それぞれ。

アイルランド移民に思いを馳せるもよし、黒人の扱われ方に物申すもよし、
クリノリンというスカート膨らまし補正器?を身に付けた当時の流行ファッションや
コルセットを締める様子なんかを楽しむもよし、
(『タイタニック』でも似たようなシーンがあったような?)


スカーレットがずーっと想い焦がれる男、アシュレーの魅力を考察するもよし、
そのアシュレーの妻・メラニーの聖母のような寛大さと聡明さに感服するもよし、
スカーレットとレットの気持ちのすれ違いにやきもきするもよし。


個人的に1番衝撃だったのは、前半と後半のラスト。
どっちも有名なシーンだけど、前知識がなかったのでびっくり。

戦火のアトランタから、スカーレットは
メラニーと赤ん坊と使用人を引き連れて故郷のタラに戻ってくるんだけど、
空きっ腹で、畑の大根を生で貪り食って、ゲエ~って吐きながらも、神に誓うわけ。

「この試練に、ぜってー負けねーし!」
「もう2度と家族にひもじい思いはさせん!」
「そのためなら、嘘もつくし、騙しもするし、人殺しもする!」

つって空にこぶしを突き上げるスカーレット姐さん・・・

♪タ~ラ~ララ~(タラのテーマ)



(もう、ここでは姐さんと呼ばして下さい)

姐さん、まじ、かっけーですだ!!

そのあまりの衝撃に、
おもわず使用人口調になってしまいます。


そして、後半からは、
この神への誓い通り!怒涛の如くグイグイのし上がる。
有言実行。進撃のスカーレット・・・すげー!


んで、最後。
スカーレットにずーっとベタ惚れだったレットがとうとうブチ切れ
「お前なんか知るか!死ね!ボケ!」って出て行っちゃうのね。
(これは、『金色夜叉』で貫一がお宮を足蹴にしたのと同じ衝撃)
でも、そこはスカーレット。失意のどん底からの、切り替えの早さが神。さすが。

「とにかく、嵐は去った!故郷のタラへ帰る!」
「レットを連れ戻す方法はタラで考える!」
「明日に希望をたくして!」

つって顔アップ。ドーン。

♪タ~ラ~ララ~(タラのテーマ)

姐さん、もう、一生ついていきますだーっ!!!


まぁ、その、なんだ。
なんだかんだでスカーレットはレットの愛を取り戻すんだろうなぁ。と思う。

だって、
4時間弱ずーっと、スカーレットの雄姿、有言実行能力の高さ、
やりたいことはやっちゃう精神をみせつけられてきたわけで。
今回の試練だって、スカーレットが投げれば大丈夫。



バンドはじめました。

2014-10-12 | 妄想
ビートルズやストーンズの一番最初を知らないんだ。
その時はまだこんなに小さくて。もしかしたら、これから
ザ・クロマニヨンズを好きになる人がいるかもしれないでしょ。
今が一番最初から見るチャンスなんだ。
そんなのいいと思いませんか?

―甲本ヒロト(ザ・クロマニヨンズ結成時のコメント)



最近の音楽がわからない。覚えられない。
新しいものに対する拒否反応というか、好奇心の低下というか。
その、いわゆる老化ですね。

2008年くらいから、フランプールが携帯のCMでふわふわと揺れ始めたあたりから
おばさんにはもう覚えられなくなりました。

気づいたら、不思議な名前のバンドがあふれかえってて。
取り残されちゃったなぁ、、と。

SEKAI NO OWARI、サカナクション、ONE OK ROCK、9mm Parabellum Bullet、
凛として時雨、神聖かまってちゃん、赤い公園、ゲスの極み乙女。、鶴、
キュウソネコカミ、水曜日のカンパネラ、空想委員会、、、、???


日本語がすごい・・・!(英語もあるけど!)
語彙がすごい・・・!
語呂がすごい・・・!

肝心の楽曲はさておき、
ネーミングにひたすら驚く。
(音のことはまったくわからないからね)

世界の終わりってミッシェルの曲名じゃないの?
ゲスの極みってハマカーンのネタじゃないの?

わーーー。読み方からわからないわー!


わからないなら、作ってしまおう。

そういうわけで、バンド「兎からツノ」(通称・ウサツノ)作りました。
雑誌に載ってた記事貼っておきますね。
新曲が出るらしいよ。


兎からツノ(うさぎからつの)プロフィール
2010年に結成され、2012年にシングル「とにかく」でメジャーデビュー。
ボーカル、ギター担当のUSAOを中心とした、幼馴染み4人で構成される。
なにかしらがなにかしらに受けてなにかと人気。

メンバー(右から)
・もーろく(ベース)
大学を卒業後、公務員浪人をしているところをUSAOに誘われ兎からツノを結成。
最近、新興宗教に入信。
・USAO(ボーカル&ギター)
ほとんどの作詞、作曲を担当。現在、若手女優と熱愛中。
頻繁にツイッターが炎上する。
・ソトコ(キーボード&コーラス)
服飾専門学校を卒業後、アパレル勤務を経てバンドに加入。
多分、メンバー全員とヤっている。コーラスのウィスパーボイスが人気。
・宇野大輔(ドラム&パフォーマー)
最後に加入。ライブでは、得意の手品を披露するのが定番。
深夜のラジオではパーソナリティを担当。



つくってはみたものの、、、
なんだこれ。虚しい。笑
もうちょっと、それっぽくなればいいのに。

目指せゴリラズ?鮫島事件?

一番重要な楽曲や今後の活動もろもろは、おまかせします。

愛に乱暴

2014-10-08 | 本と漫画と映画とテレビ
猫を拾った人の話はよく聞くのに、
捨てた人とまだ一度も会ったことがない、というこの世の不思議

―吉田修一 『愛に乱暴』より




『パレード』の騙された!感 + 『悪人』のついつい読んじゃう中毒性 = 『愛に乱暴』

ホント、怖い。
なんとも怖くて面白い話だった・・・。

私、就活中、独身、一人暮らし。
結婚8年目、夫の実家の離れに住む専業主婦の主人公とは
立場も肩書もぜんぜん違うけれど、
途中の、だんだん居場所がなくなっていく展開はめちゃくちゃ読むのがつらかったー。

不倫、妊娠、義父母との関係、
家の床下で、元職場のトイレで聞いちゃう話の内容、どれも痛くて痛くて、、
何度も本を閉じる。。。でも、続きが気になる。。。
心身ともに健康な時に読むべきだった。閲覧注意なのです。

妻、夫、愛人、姑、舅、父、母・・・
登場人物それぞれの考えや気持ちは、わからなくはないし、
立場が変わると、人の気持ちなんてすぐに変わっちゃうものだとは思うけど、
ただただ、主人公の夫・真守の不幸を願う。まじで。

愛に乱暴な作品。


吉田修一の小説はどれも面白い。
読書が苦手な私にも、わかりやすくて面白い文章なのでありがたい。

田舎の泥臭さ、都会の乾いた雰囲気、アジア特有の湿気、、
そういう、なんともいえない「空気感」を書くのが上手。(上から。笑)

さらに、女性の心理を書くのがすごい上手。
女友達が多いのか、母親の教育が良かったのか、
『セックス・アンド・ザ・シティ』のDVDボックスを持っているからなのか?
勝手に、ゲイかバイセクシャルなんだと思っている。

あと、本当の気持ちは言えないもの。
そういうとこ。

―本当に何かをやろうとしてる人って、絶対に他人には言わないんだよねぇ
(『女たちは二度遊ぶ』より)
―要するに悩んじゃいないのだ。
 悩んでないからこそ、こうやってベラベラと他人に悩みを告白できるのだ。
(フリーペーパー『L25』のエッセイより)
―本気だったら、そんなこと、人に言えないって
(『愛に乱暴』より)


タバコ、落としましたよ?

2014-10-03 | 妄想
先日、映画『フィッシュストーリー』を観ていたら、
登場人物のひとりが、やたらとタバコをトントンするのが気になって。

映画に出てくる「逆鱗」というバンドのドラムが
タバコを吸う前に、めっちゃトントンするんです。
トントントントン・・・
それが気になって気になって、その人ばっかり見ちゃう。


喫煙者にその理由を聞いところ、
このドラムの人は吸口にフィルターのない
両切りタバコというものを吸っているようだから
トントンと葉を吸口の反対側に詰めることで、
直接葉っぱを吸い込みにくくしているんじゃないか?

とのこと。

へぇ~。


私はタバコを吸わないので、
その味や吸いたくなる気持ちなんかは全くわからないけれど、
喫煙場所は少なくなるし、値段はどんどん高くなるし、世界的にも禁煙ブームだしで
喫煙者は大変だなぁと思います。

そのうち、筒井康隆の小説『最後の喫煙者』のように
絶滅危惧種として捕獲・保護されちゃうのかしら?心配。

確かに、できることなら喫煙席での食事は遠慮したいし、
隣家の換気扇やベランダを通して
我が家に入ってくるタバコの煙にはイライラする。
頭からナイロン袋でもかぶって吸っとけ、ボケ、と思う。


ただね~、


タバコを吸う時の一連の動作は
めちゃくちゃかっこいい。
タバコを取り出して、火をつけて、プカ~と一服。
男女性別問わず、この所作がたまらなくセクシー、と思うわけです。

上記のトントンもそうだけど、
手元、顔の表情、吸い始め、吸い終わり、、、
筆舌に尽くしがたい色気。なんでしょうか、これは。

夜のコンビニの前なんかで、ぼんやり一点を見つめて
ひとりタバコを吸う人を見ると、ちょっとみとれてしまうのです。
ここで、タバコを持たずにただ立っていたとしたら、なんとも思わないのに。

フェチか、病気か。

実際は、喫煙者全員がセクシーかというとそうでもなく、
その姿が、絵になる人とそうでもない人がいます。
いわゆる「※ただし、イケメンに限る」というようなものでもなく、
茶道や華道の所作ように、煙草道の所作が上手な人がいる・・・そんな感じ。

煙草道マスター


不思議なタバコマジック。

あと、
喫煙所特有のコミュニケーションとかもうらやましいし、
仕事中の休憩も、タバコ休憩はなんか特別扱いだし。
映画やテレビにおいても、灰皿にたまった吸い殻の量で時間経過を示したり、
顔にタバコの火を押し付けてみたりと、小道具としても優秀。

なので、
喫煙文化の衰退は、なんだか寂しくもあります。


そんな寂しさを吹き飛ばすべく、
タバコを題材にした、ドッキリ企画を考えました。

題して。

「タバコ落としましたよ?」

たま~に、道路でタバコのポイ捨てを見かけることがあるじゃないですか。
普通にポトリと落とす人もいれば、踏んで火を消してそのままの人、
ご丁寧に?側溝の蓋の隙間に捨てる人・・・etc

そういう人達に、「落し物ですよ?」と言って声をかけてあげ、
その反応を楽しむという、ただただ単純な企画です。

ただし、

肝心なのが「落し物ですよ?」と声を発する人物。
これが成人だと、ポイ捨てしたほうも「なんじゃいワレ?」と怒りだしかねません。

そこで、
声かけ要員には純真無垢な小学生を採用します。

要は、芦田真菜ちゃんみたいな、「ザ・子供」に
「これ、落としましたよ~!」と、天真爛漫な笑顔で駆け寄ってもらうわけ。
みんな、どんな反応してくれるかなぁ。ワクワク。

「落としてないよ?捨てたんだよ?」って説明してくれるのかしら?
「私のじゃないです」ってシラを切ってくれるのかしら?
「わざわざありがとう」つって受け取ってくれるのかしら?

ちなみに。
側溝のような、拾いにくい場所に落としちゃった人に関しては、
まず、「落としましたよ!」という声かけのみを先に行い、
声をかけられた人が「え?え?」と困惑している間に、
真菜ちゃんが、周囲にいる大人に「落し物をしたので、側溝の蓋を開けるの手伝ってください」
と頼んでくれるという、素敵なオプションが付きます。

ふぁ~。
想像するだけでワクワクしちゃう~


宇宙ヒモ

2014-10-01 | 生活
ネーミングっていうのは、大事なんだよ。
名前をつけるとイメージができるし、イメージで、人間は左右されるからさ。

―伊坂幸太郎 『ゴールデンスランバー』より



最近、『祇園笑者』というトーク番組にハマっている。
内容は、2人の吉本芸人が舞台に登場してトークをするというものなんだけど、
毎回、出てくる人やその組み合わせがいろいろで、
どの回のおしゃべりもただただ面白い。さすがはみなさん、話芸のプロです。

なかでも、ザ・プラン9のヤナギブソンの出演回にハズレなし!と思う笑。

たとえば、

世界で一番タバコを吸いたくなる場所とは、
旅館の和室のイスとテーブルが置いてある、窓際のあの細いスペースである。

だとか、

パンの種類のひとつである「デニッシュ(Danish)」は、
デンマークが発祥という意味だが、当のデンマークでは、
オーストリアのウィーンが発祥と伝えられているため
「ヴィナーボズ(Wienerbrød)」(ウィーンのパン)と呼ばれている。
この、お互いが発祥地をどーぞどーぞと譲り合っている感じを、
勝手に『逆・竹島現象』と呼んでいる。

だとか。

まさに「誰が興味あんねん!」な情報が、バッと出てくるのです。笑

(どうでもいいけど、フェイスブックの「いいね!」機能に加えて、
「誰が興味あんねん!」機能の追加は大賛成。)


で、「宇宙ひも」

土肥ポン太とのトークの回で登場した言葉が「宇宙ヒモ」。

(「宇宙エレベーター」もそうだけど、
言葉の頭に「宇宙」が付くとなんだかワクワクしちゃうね。)

まず、そもそもの語源は、
映画のワンシーンにありがちの、宇宙飛行士が船外活動をしている最中に
なんらかの弾みで命綱(ヒモ)が切れ、そのまま誰にも気づかれずに
宇宙空間をずっとさまよい続けるような場面からきているのだそう。

そして、「宇宙ヒモ」とは、
そのヒモが切れて宇宙空間に投げ出されてしまった宇宙飛行士のように、
不安で、寂しくて、でもちょっと恥ずかしくもあり、
それが誰にも気づかれていない状態のことなんだって。

たとえば、音楽ライブでものすごいギターソロ中の、ボーカル。
たとえば、先輩芸人と後輩芸人が2人で食事へ行く途中、
そこにファンがやってきて、後輩芸人だけにサインを求めてきたときの、先輩芸人。

こういう、誰もが経験のある、なんとも言えない手持ち無沙汰な状態を「宇宙ヒモ」と呼ぼう、
そうすれば、その状況をみんなで共有できるし、説明もしやすいじゃないか!

そんな話だったのね。


その時は
「あ~、宇宙ヒモの感覚はわかるけど、
でも、使い道はあまりなさそう。宇宙ヒモって・・・」
と思っていたんだけど、


つい先日。
ここからは私の話。

登録していた派遣会社から仕事を紹介してもらい、
派遣会社の営業さんと共に、派遣先の会社を訪問したのです。

小さな会議室に通され、
営業さん、私、そして派遣先の会社の担当者、この3人で
自己紹介やら仕事内容やらのお話を20分くらいして、
それでは結果は後日に、失礼します、と全員が立ち上がったその時、

営業さんが派遣先の担当者さんに
「あ、ちょっと別件で確認したいことがあったんです~」つって、
過去の採用者Aさんについての評価を聞き始めた。

私には全く関係のない話で、というか、
私が横で聞いていても問題ない話なのかね?という疑問が湧くものの、
2人とも普通に大声でしゃべってるし、
まぁ、1~2分なら私もぜんぜんすまし顔で立ってられたんだけど、
結構長く深く2人が話し始めたものだから・・・

あぁ・・・どうしよう、、わたし、宙ぶらりん、、
先、帰りまーす!つって出てくわけにもいかないし、
かといって、また着席するのも違うし・・・。ソワソワ。

てか、今まさに「宇宙ヒモ」じゃん!



それに気づいた途端、ちょっとニヤニヤする私。
そして、本来なら不安になる状況下なのに「宇宙ヒモ」と名前が付いたことで
かなり安心したというか、心に余裕ができた。
広い心で、営業さんと担当者のやりとりを見届けられたのです。

宇宙ヒモすごい!!!
ネーミングってすごい!!


物事ってのは、その現象や概念に名前が付くことで、
なにかと不便になることも多いけど、
名前が付くことで落ち着くこともあるんだねぇ、と。しみじみ。
そんな話。