「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       「長寿医療」制度の”マユツバ”

2008-05-20 05:27:10 | Weblog
”眉にツバをつけるとキツネやタヌキに化かされない、ということから人に
だまされないよう用心することを眉唾という”(三省堂・慣用句辞典)。僕が
住んでいる東京・区部の「後期高齢者(長寿)医療制度の保険料天引きに
ついて」の説明は、まさに”眉唾”ものだ。「(後期高齢者医療制度による)
4月ー6月分の納付はありませんが、7月以降の保険料に含まれる」とある。

僕の住む区部は今年4月から発足した新制度による保険料の天引きはまだ
行われていない。事務的に間に合わないという理由から10月まで延期され
た。その間の保険料支払いはどうなるのか心配していた。が、届いた区の
広報誌によると(1)20年度の保険額は7月に通知する(2)7月ー9月分は納
付書により納める(3)4月ー6月分は”納付はないが"10月分から、その分
を上乗せして天引きするとある。

"4月ー6月分は納付がない”といっておきながら実際は10月からその分を徴
集するわけだ。後期高齢者になると、複雑なことがわかりにくくなる。4月ー6
月分と7月-9月分とを何故区別するのかさえわからない。最初から何故保険
料の決定の関係から4月ー6月分は10月から徴集すると書かないのか。"納付
はない”などの言葉は余計だ。"眉唾だ”との誤解を呼ぶ。

枡添厚労相は"後期高齢者医療制度は基本的に市町村の問題だ”といってい
るそうだが、後期高齢者の不満の大半は、日常高齢者が接する市町村役人の
説明不足と高齢者に対する対応の悪さからきている。大方の後期高齢者は、
現在の社会保障制度の下では、出来る限りのことは仕方がないと思っている。
区の広報誌は"今後、区では"後期高齢者医療制度”を"長寿医療制度”の名
称に変更する”と後記していたが、なにか白々しい。