「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     救援活動 ”一分早ければ、一人多く助かる”

2008-05-14 05:57:46 | Weblog
ミャンマーのサイクロン被害についで今度は中国の大地震である。被害は四川省な
ど8省に及び、すでに1万2000人が死亡、震源地のチヤン族自治州では2万3000人
が生き埋めという報道もある。広い国だから被害はさらに広がるかもしれない。

大正12年(1923年)9月1日の関東大震災では、東京、横浜を中心に被害は死者行方
不明者14万人を越す大災害だった。これを体験した人もだんだん少なくなってきた。
昔、よく古老から聞いた震災の話の中に外国の救助の話があった。特に震災直後、
米国が救援物資をいち早く沢山積んで芝浦海岸に陸揚げ、テント村を作って被災民
を助けた話は有名である。

当時の米国の大統領は第30代のJ・C・クーリッジ氏だった。彼は8月に就任してまも
なくだったが、自ら義援金と救援物資を国民に呼びかけ”一分早ければ、一人多く助
かる"と訴えた。

ミャンマーの軍事政権はいぜん外国からの救援要員の入国を拒んでいるようだ。国民
投票の時期に当って変な外国の干渉があってはという不信感かららしい。が、6万人も
国民が死亡、ライフラインも寸断されている。”一分遅れれば、一人が犠牲になる”状態
である。

中国政府は温家宝首相が現地で陣頭指揮をとっている。北京五輪を前にしての大惨事
だ。”一分早ければ、一人が助かる”僅か数日前、中国との間に戦略的互恵関係を謳い
あげたわが国の救援体制がみえない。友好関係には戦術も必要だと思うがー。