「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

戦争を知らない学者の”His story"(歴史解釈)

2007-04-10 05:50:58 | Weblog
民間放送テレビの討論番組に出演していた国立大学教授が
”敗戦で旧軍関係の資料は命令で焼却された”意味の発言を
していた。乱暴な言い方である。防衛省の防衛研究所に行け
ば、いくらでもあるし、コピーならば僕の手元にもある。

20年前になる。この教授の僚友が防衛庁(当時)の図書館で
旧日本陸軍がマレーで大虐殺した重要文書を発見した、と朝日
新聞が報じた。重要文書は昭和33年以来一般公開されてきた
軍の「陣中日記」で、陸軍の”抗日共産匪賊掃蕩作戦”に参加し
たときのものであった。文部省が教科書の記述の”進出”を”侵
略”に書き直しを命じた、と朝日新聞が誤報した頃のことだ。

この出演者と共著を出している別の先生は、インドネシアのス
マトラの第25軍司令部が三千人の労務者を虐殺したと、と見て
きたようなウソを自著に書いている。誤りを指摘されても訂正
しない。”His story"である。

彼らは歴史を勝手に自分で解釈するので、こういう過ちをする。
もう一人、有名大学の女性教授。女性だから”Her story"だが。
彼女は自著の中で”昭和16年12月8日、わが国がオランダに
宣戦布告した”と書いている。ケアレス・ミステークとは思え
ない。

報道機関は公平をきすためか、いろんな意見立場の人を出す。それ
はある程度わかるのだが”His story","Her story"に固執する学者
はお断り願いたい。民放といえども国民の電波である。