「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

巧言令色鮮仁 安倍内閣

2006-12-30 07:47:20 | Weblog
暮にきて行革担当の佐田玄一郎大臣が辞任、ドタバタと渡辺喜美新大臣
が誕生した。渡辺氏はあのミッチーこと、故渡辺美智雄氏の子息である。
就任早々、手腕も解らぬ先に失礼だが、この更迭を聞いて”また二世議員
か”とがっかりした人が少なからずいたに違いない。その辺の世論の読み
が安倍総理にはあるのだろうかー。”仲良し内閣”という評もある。

渡辺新大臣は就任に当たって”愛の行革”といったが”愛の行革”ってなん
のことだろう。安倍総理は発足に当たり”美しい日本”の創生をうたった。
これまた解るようで解らない。ルール違反者をすぐ出すようでは”美しい日
本”はできない。

その昔,旧制中学の漢文の時間で「巧言令色鮮仁」(論語・学而)を学んだ。
三省堂の「慣用句ことわざ辞典」によると、その意味はこうだ。少し長いが
引用してみよう。
「うまく言葉を使ったり顔色を使ったりする者には、人の道を心得た者がすく
ない。心にもないことを言って、おべっかを使う八方美人には誠実な人間は
すくない」

「巧言令色」の対意語は「剛毅木訥近仁」である。今の時代「剛毅木訥」で
は”票”にならないかもしれないが、あまり大向こうを意識した発言はどうな
のだろうかー。テレビの無責任な評論家とは違う。国の政索を担う閣僚で
ある。黙って安倍総理の言う新大臣の”突破力”に期待したい。