秋の区民大会でリレーに出ようという動きがあり、練習後子どもたちそっちのけで大人だけで短距離練をし始めています。
色んな人に声をかけた結果、速い人たちが集まりそうで自分はメンバーに入れなくなるかもしれません。
まさかこの年でリレ選になれない悔しさを味わうことになるかもしれないとは…。
小中では結局リレーの選手にはなれず、高校の体育祭では志願制だったため2年3年と走れましたが、さすがに高校生にもなるとリレー走ったくらいでちやほやはされませんでした。
今日の練習の最後にバトン練もしないままとりあえず通しをやってみました。
アンカーの自分は他のメンバーの走る姿を見ながらふと最近読んだ小説を頭に思い浮かべていました。
ひたすら陸上関連の本を読みあさってる自分はついに小説にまで手を出すようになりました。
陸上の小説といえばまずはやっぱりこの作品でしょう。
2007年本屋大賞『一瞬の風になれ』全3巻/佐藤多佳子
ここから学生時代以来の読書感想文です。
神奈川県の高校の陸部を舞台にした物語。
この本を読んでから無性に恋がしたくなりました。
もとい、短距離もやりたくなりました。
やっぱり陸上競技を表現するにはマンガでもドラマでもなくやっぱり小説ですよね。
才能、インターハイ路線、0.01秒。
一つ一つの単語が胸にしみます。
短距離なんて走る距離が少なくて楽そうだなんて思ってましたがとんでもない。
一瞬で勝負が決まる世界は単純で奥が深い。
理由なんていらない。走るという行為自体が尊く、走る姿は美しい。
そして足の速い奴はただそれだけでやっぱりかっこいいんだよ。
この本のおかげでバトンパスのイメージだけはしっかりできあがってます。
ただ今日の練習では散々でした。
そんなに簡単にうまくいくわけないですよね。
4継でアンカーを任された新二と同じ景色を見ながら走って思った事はただ一つ。
主人公新二のセリフとまったく同じ。
シンプルだけどこの一言にこの小説の全てが詰まってる気がします。
「走りてぇな」