安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ロニー・マシューズ DOIN' THE THANG!

2010-09-05 14:45:27 | ピアノ

昨日、スーパーに買い物に行ったら、秋のシーズン限定品のビールが並んでいました。自宅では、季節に限らずほとんどサッポロのエビスビールを飲んでいますが、キリンビールの限定品「秋味」を買ってきました。かつて、あるスーパーの店舗で働いていたことがあり、この時期、「秋味」がよく売れていたのを思い出したからです。この商品は、度数が6%と高く、味の方も結構いけます。味わい深いピアニストを聴きました。

RONNIE MATHEWS (ロニー・マシューズ)
DOIN' THE THANG! (Prestige 1963年録音)

 Doin_the_thang

ロニー・マシューズ(p)は、80年代以降、レッドやタイムレスレーベルに録音したピアノトリオの作品で知名度が上がりましたが、一般的には中堅どころのピアニストとしてとらえられ、地味なイメージがあります。しかし、プレスティッジにいれた本作は、初リーダー作ですが、内容は傑作といってよいものです。

僕は、マッコイ・タイナーのファンだった頃、同じような演奏をするピアニストを探していて、マシューズに出会ったのですが、それは3作目を聴いたからで、もともとはパウエルに基礎をおいたオーソドックスなピアニストです。親日家でもあり、何度か来日しており、「Ichi Ban」(イチバン)というオリジナルも作っています。

マシューズ(p)、フレディ・ハバード(tp)、チャールズ・デイビス(bs)、エディ・カーン(b)、アル・ヒース(ds)というメンバー。曲は、「The Thang」、「Ichi Ban」、「The Orient」、「Let's Get Down」、「Prelude to a Kiss」、「1239-A」。順にロニーの自作が4曲に、エリントンナンバー、そしてチャールズ・デイビスの曲です。

ハバードのはつらつとした快演も聴かれますが、ロニー・マシューズの作曲、演奏が冴えわたっています。僕が最も好きなのは、「Ichi Ban」で、乗り乗りテンポでのロニーの長いラインのソロが素晴らしく、それにホーンの二人が伴奏のリフをつけて、かっこいいことこの上ありません。「The Thang」では、ホレス・シルヴァー・グループに似たブルージーさが味わえます。

ホームページのジャズに、ロ二ー・マシューズ(ピアノ)を掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう ロニー・マシューズ

【秋味】

「秋味」のパッケージは今年から変わりました。当時のそのスーパーの店長は、ビール党だったのですが、「ビールは、やっぱりエビスに限る。他のものはうまくない」と強調していました。その影響ではないのですが、僕も基本的にエビスで、たまにギネス、キリンです。 

   Akiajibeer       


シビル・シェパード MAD ABOUT THE BOY

2010-09-01 21:12:18 | ヴォーカル(A~D)

暑さで、昼食に外出するのを控えていたのですが、再び飲食店に行くようになりました。先日は、職場の自称グルメと連れだって二人で出かけ、夜は焼き肉屋になるお店で坦々麺を食べてきました。焼肉屋ということで、男性ばかりがお客かと思っていたら、近くの新聞社や放送局などから女性も連れだって何人もきていたので驚きました。ビジネスウーマンといった役柄も似合う女優さんのアルバムです。

CYBILL SHEPHERD (シビル・シェパード)
MAD ABOUT THE BOY (Inner City 1976年録音)

 Madabouttheboycd  

シビル・シェパードは、テレビの「こちらブルームーン探偵社」や映画「タクシー・ドライバー」などに出ている人気女優です。ブルース・ウィリスと組んだ「ブルームーン探偵社」は、DVDがシリーズで出ていて、面白そうなものは借りてきて観ましたが、全体にアクションが派手で、アメリカだからこそ作れるのでしょう

これは、シビル・シェパードが、スタン・ゲッツ(ts)らの伴奏で歌った人気盤です。シビルは、歌のレッスンをメトロポリタン・オペラのメンバーから受けたこともあり、ボサノヴァ、ジャジーなものと歌手顔負けの達者ぶりです。そして、ゲッツがかなり力を入れて吹いています。ゲッツは、シビルに言い寄ったそうですが、全く相手にされなかったとか。

曲目が夏に相応しく、涼しげなボッサ・ナンバー「Triste」で始まります。ボッサ・ナンバーは他に「This Masquerade」、「I'm Falling In Love Again」(ミシェル・ルグラン作)、「Mad About The Boy」。その他「I Can't Get Started」、「I'm Old Fashioned」、「It Never Entered My Mind」、「Speak Low」、「Do It Again」など。

シビルの歌、ゲッツのテナーがともにいいのは、「Triste」、「This Masquerade」、「I'm Falling In Love Again」、「Mad About The Boy」あたりです。残暑が続く中、ゲッツのクールトーンとシビルのあくまで重くならない歌で、爽やかなひと時を過ごしました。どうせならということで、続けて、シビル・シェパードのアイスクリームの登場する曲がタイトルとなっている「Vanilla」というアルバムも聴きました。