安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

バリー・ハリス BARRY HARRIS IN SPAIN

2013-02-24 20:14:00 | ピアノ

名古屋には、たまに出かけますが、先日初めて名古屋城を訪れました。戦災で天守閣などが消失しているので、再建された建物ですが、お城や石垣、堀など、あたりのたたずまいは城下町らしい雰囲気でした。続いて、大須観音と大須商店街に行ってみましたが、昭和レトロムードのお店もあり、散歩するのに嬉しい街なので、また出かけてみたいものです。ベテランの作品です。

BARRY HARRIS (バリー・ハリス)
BARRY HARRIS IN SPAIN (NUBA 1991年録音)

 Barryharrisinspain

バリー・ハリス(p)は、1929年生まれですが、昨年も来日しているし、いまだに現役で活躍を続けているのは驚くべきことです。彼のアルバムで、よく知られているのは「At The Jazzworkshop」(Riverside)や「Plays Tadd Dameron}(Xanadu)ですが、この作品も彼の代表作の一つに挙げてもいいのではないでしょうか。タイトルどおりスペインにおける録音で、同地のレーベルへの録音ですが、非常に音がクリアーで、ピアノ・トリオがバランスよく聴こえます。

メンバーは、バリー・ハリス(p)、チャック・イスラエル(b)、リロイ・ウィリアムズ(ds)。このアルバムに関心をもった理由の一つは、チャック・イスラエルが参加していることです。往時のビル・エヴァンス・トリオの歴代べーシストのうち、僕はイスラエル(1961~66年在団)の演奏を好んでいます。もちろん、スコット・ラファロやエディ・ゴメスは素晴らしいのですが、リズムへの自然な乗りやベースの音色、出過ぎず控えめのところなど、イスラエルには美点があります。

曲は、バリー・ハリス作が5曲で、「Sweet Pea」、「A Bird in Hand」、「Line of Fire」、「Alexis Leigh」、「Flip-Flop」、スタンダードが2曲で、「Strike Up The Band」、「Don't Blame Me」の7曲。ハリスの自作曲の中では、日本語ライナーを執筆している寺島靖国さんは「Sweet Pea」がお好みのようです。同曲はマイナー調のメロディが際立ちなかなかよいですが、僕はテンポの早い「Line of Fire」にも惹かれます。

ハリス(p)の音を積み重ねていくプレイが素晴らしく、スロー・テンポの「Sweet Pea」、「A Bird in Hand」と哀愁を漂わせています。ソロの際には、メロディーを口づさみながらプレイしている部分もあって、演奏に没入している様子が好ましい。アップ・テンポの「Line of Fire」では、バップ・フレーズが息も継がせずどんどん続いていき、聴いていて気持ちがよいです。イスラエル(b)は、「Alexis Ligh」などで落ち着いた音色のソロをとり、リロイ・ウィリアムス(ds)も小技が冴えています。

【名古屋市内を散策2013年2月】

    Nagoyajou20130216
               
    名古屋城天守閣  

      Oosukannondooriiriguchi20130216  
         
    大須観音通商店街入り口

      Mocacoffeeten20130216
            
懐かしい店構えのモカ珈琲店