安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

カーステン・ダール MINOR MEETING

2012-09-26 21:23:55 | ピアノ

リニア中央新幹線の長野県内の駅が、飯田市にできることになって、新たな街づくりが、この地域では始まろうとしています。そんな関係もあり、先週、山梨県のリニア実験線視察に、行かせてもらいました。延伸工事のため、走行試験は行われていませんでしたが、走行する路線は、架線がないので、すっきりとして高速道路のように見えました。途中、甲府盆地のぶどう畑の広さには感嘆しました。伝統と新しさが感じられるアルバム。

CARSTEN DAHL (カーステン・ダール)
MINOR MEETING (Marshmallow 2001年録音)

 Minormeetingcarstendahl

カーステン・ダール(p)の演奏を初めて耳にしたのは、8~9年ほど前です。松本市の中古レコード店「アガタ」でLPを物色中に、スピーカーから流れていた演奏がよかったので、店主の小林さんに、誰かと尋ねたら、「カーステン・ダール。これは、非売品だから売れないけど」と教えてもらい、はじめて名前を知りました。それ以来、気になり買ったアルバムもありますが、マシュマロ・レーベルからのリリースもあって、いまや日本でも知名度があるようになりました。

メンバーは、カーステン・ダール(p)、イェスパー・ルンゴー(b)、アレックス・リール(ds)。このアルバムは、2001年の録音ですが、彼の最初のリーダー作「Will You Make My Soup Hot & Silver」(Storyville 1996年録音)から、作風が変化していて、驚きました。もっとも、切れ味のいいピアノは変わっていませんが、この「Minor Meeting」では、キース・ジャレット(p)の影響が現れているトラックが目立ちます。

曲は、「Down With It」、「Golden Earrings」、「Blame It On My Youth」、「Work Song」、「Softly As In A Morning Sunrise」(朝日のように爽やかに)、「Here's That Rainey Day」、「I Fall In Love Too Easily」、「Danceland」、「Peace」、「In Your Own Sweet Way」の10曲。バド・パウエルのアルバム「The Scene Changes (Blue Note)」収録の2曲「Down With It」と「Danceland」を取り上げていて、僕には嬉しい贈りものです。

パウエル作「Down With It」と「Danceland」では、力強く硬質なタッチで繰り広げるテンポの早いプレイが気持ちいい。バップに基礎をおいた演奏で、パウエルの曲の良さも再認識しました。スローテンポで入り、途中からアップテンポに変わる「Golden Earrings」では、フレーズの入り方などキース・ジャレットの影響が感じられますが、トリオのプレイは、かなりダイナミックで興奮しました。バラード「Blame It On My Youth」は、ピアノの音の響きが美しく、旋律を際立たせています。ルンゴー(b)は、ランニングに躍動感があり、ソロでは細かな音符までしっかりと弾いていて、素晴らしい。

【リニア中央新幹線山梨実験線】

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