安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ベント・アクセン AXEN

2008-03-10 21:56:49 | ピアノ

きのう9日の日曜日は、長野と安曇野を往復しました。車の中では、たまった未聴CDを聴いていました。そのうちよかったのが、スウェーデンのベント・アクセン(P)の作品です。ところで、スキー・モーグル競技の上村愛子選手は、ワールドカップのオーレ(スウェーデン)大会で優勝し、種目別優勝を決めました。スウェーデンは、冬季競技が盛んですが、ジャズも盛んな国だという印象があります。

BENT AXEN (ベント・アクセン)
AXEN (SteepleChase 1959~61年録音)

Axen

元々はSwedenのDebutレーベルで録音されたものの復刻です。スウェーデンのジャズの黎明期をとらえ、また、二ールス・ぺデルセン(ベース)のデビュー・セッションも含まれています。そしてなによりも意気込みが伝わってくるような若者達のプレイが耳をそばだてます。

収録されたのは3回のセッションで、ジャズ・クインテット 60による4曲(59年録音)、シクステットによる8曲(60年録音)、ピアノ・トリオによる7曲(61年録音)です。最大の聴きものはアクセン(p)、二ルス・ぺデルセン(b)、フィン・フレデリクセン(ds)のトリオによる演奏です。また、それ以外のセッションにはアラン・ボッチンスキー(tp)、べント・イェーデック(ts)が参加しています。

ジャズ・クインテット 60には「Message from Oscar」(Blues in The Closetと同曲です。)、「What's New」、シクステットには「Things Ain't What They Used to Be」、「Let's Keep The Message」、そしてトリオでやった「Green Dolphin Street」、「Heart and Soul」、「The Man I Love」などが収録されて、全19曲です。

アクセンは芸風が広くて、特に作曲ではハード・バップ仕様のものがあったり、ビル・エヴァンスに近いものがあったりします。ピアノは、バド・パウエルから多くを学んでいると思いますが、ところどころにケニー・ドリューを想起させるフレーズ、リズム、右手の指使いが見られます。

このCDは優れたハード・バップ作品で、かなりお買い得でした。ホームページに、散策「福寿草」とジャズ喫茶「BUD」を掲載しました。時間があれば覗いてみてください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう