夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

船頭さん・・・ありがとう!

2021年03月04日 20時04分04秒 | ヒラメ釣り

 今年はヒラメのハズレ年。僕も前回、前々回とパーフェクト・ボウズ。で、今回は単純に“釣りたい”と思っていました。3回連続ボウズでは悲し過ぎるじゃないですか。
 結果、3枚釣って竿頭(船に乗った釣り人の中で一番沢山釣った人のこと)。目指す5㎏オーバーには遠く及ばないものの、とりあえず連続ボウズからは逃げられました。
 それにしても11人が竿出して、8人がボウズ。結果、釣れたのは3人だけ。僕が3枚、他は1枚づつ。
 最近の明弘はこんな状態なのでいつもガラ空き。でも今日は異常な混雑。昨日・先一昨日が時化で出られなかったので、その皺寄せが来たみたいです。他の船は(釣れないので)他の釣り物にシフトたり出船しないでいる状態。こんな状況下ですから、本来なら僕も行きたくはありません。釣れないのが判っているのですから。ただ、僕らは遊びですが船頭さんはこれで生活しています。釣れないからとみんなが行かなくなったらその船は港から消える事になります。ですから、こんな時こそ行って上げて信頼を得ておくことが今後に生きるのです。船頭さんは釣れている時しか来ない人はそれなりの対応です。当たり前ですよね。
 出船前に、先日クーラーボックスを探していただいたお礼を告げるとともに『何とか3回連続ボウズは悲し過ぎるから今日は頑張るね!』と言ったのが功を奏して、釣り始めてすぐにポイントを僕に当ててくれているのが分かりました。これは何が何でも釣らなくては・・・結構なプレッシャーでした。
 こうしてこの釣れない状況下でも結果を出させてくれました。今回の竿頭は、決して僕の力ではありません。


幻の日本記録

2019年02月03日 11時04分19秒 | ヒラメ釣り
先日、久し振りにヒラメと呼べるヒラメが釣れました。
しかも日本記録を更新できるサイズ。
2Lb(ラインクラスで最も細い糸クラス)でのチャレンジです。
現在の2Lbの日本記録は僕が持っている2.70kg。今回釣れたのは2.75kg。なんと500gと、微妙に現在の記録を超えた日本新記録の魚です。2Lbはやられたことがある人には解ってもらえると思うのですが、何かの特殊条件がない限り、このくらいがMAXのように感じている僕にとってこの500gの更新はとても意味あることでした。
 ・・・が、サイズアップを狙って頑張っていたら・・・船頭さんのお母様が体調を崩して救急車で運ばれたとの連絡があったとのことで早上がり。こんな船頭さんに緊急事態が発生している時に『船頭さんのサイン(申請に必要)を下さい』なんてどても言えませんでした。ですから今回は幻の日本記録となってしまいました。何度も何度も切られながら、やっと手にした日本記録魚ですが、状況が状況ですから仕方ありません。

 今回はこの他に同じくらいの魚に3回切られました。原因は分かっているのでまだチャレンジは続けようと思います。まだまだ気配もありますので、また近い将来同等の魚が掛かると思っています。今回は少々残念ですが、神様が“こんなギリじゃない、胸を張れるサイズで申請しろ!”って言ってるんだと思います。
 また新たな夢に向けて発進です!

本年最初の海

2019年01月11日 12時08分54秒 | ヒラメ釣り
みんなチィーチャイのばっか。
僕もチィーチャイのばっかで3枚+ショーサイ
 それでも初釣りなんで1匹キープ。

今シーズンは海が変。どこもかしこもろくなヒラメを上げていない。
例年なら年が変わる頃までには7kgや8kgくらいは上げていたのに。
まさに不良の年。

今回は正月中に考案した大ヒラメ専用仕掛けを使ってみた。今回はダメだったけど、いい時に使えば期待は持てそう。
今年もまた4月まではヒラメ釣り。いいのが釣れることを期待しながら。

ヒラメ釣りに行って来ました。

2017年11月30日 17時38分58秒 | ヒラメ釣り
国会も上尾も汚い連中ばかり。
そんな中で生きているんだなぁ・・・と思うと悲しいので。
今日は船に乗ってヒラメ釣りに行って失いかけている僕の元気を取り戻しに行って来ました。
ヒラメは人相(魚相?)は悪いですが、彼らよりずっと正直です。
その正直さが災いして、他の人は10匹くらい釣っているのに僕は4匹。
三年も間が開いたら初心者に逆戻りしていました。

大ヒラメ・・・日本記録になりました。

2014年02月10日 23時53分11秒 | ヒラメ釣り
先日、御宿岩和田の明広丸で釣らせていただいたヒラメ(8.50kg)が日本記録(4Lbのラインクラス)に認定されました。サイズ的には88㎝ですが、小魚を沢山食べていたのでサイズの割りに重さがあり、重さで勝負している記録狙いには好都合の魚でした。とは言え、世界記録の半分ほどです。大ヒラメとは言い辛いのですが、道糸が4Lb(ナイロン。1号くらい)で釣った魚ですので大ヒラメと呼んでいいのではないかと思っています。

 日本記録を認定している組織は色々とあるようですが、日本国内で公認の記録を認定しているのはJGFAだけです。この組織は『いい釣りをいつまでも』をスローガンに、年齢・性別・国籍を越えて、この志を持つあらゆるジャンルの釣り人達で構成する、釣り人による、釣り人のための非営利(アマチュア)の団体です(とはいうものの、リールを使用することが前提条件です)。現在の会員数は約3,500名を超え、世界有数の釣り団体とのことです。
 当然僕もこの会に所属しているのですが、僕がやる釣りのジャンルではヒラメ釣りだけがそのカテゴリーです。

 JGFAの日本記録にはオールタックル部門とラインクラス部門があります。両部門ともIGFAルール(世界共通の釣りのルール)で釣ったものであることが必須条件で、そのうちオールタックル部門は130ポンド(Lb)以下の糸で釣ったものであれば魚種ごとにその総てが対象魚となります。一方ラインクラス部門は糸の強さによってカテゴリー分けされていて、JGFAが認めた対象魚をJGFAが認めたある強さの糸を使っ、その糸でどれだけ大きな魚が捕れるか?という記録です。ヒラメには2・4・6・8・12・16・20・30ポンド(Lb)の8カテゴリーの糸の強さが用意されていています。
 僕はラインクラスが大好きです。その理由は・・・例えば大きい魚だってそれに見合う強大なタックルを使えばそれなりに捕れてしまいます。でも、細い糸で大きな魚を釣るとなると難儀します。要は釣り人の経験、そしてそこから得られた釣り理論が正しいかどうか?が問われる釣りだからです。加えて、運も大きく左右します。よって日本記録を釣るためには何度も何度も辛酸を舐めさせられるのが常であり、日々の釣果を釣り人を釣るためのコマセと考えている船頭さんからは嫌われる事が必至です(笑。

 船頭さん、それは我々釣り人にとって一番頼りにする存在となる人です。ラインクラスの日本記録を狙う場合、船頭さんがそういう記録狙いの釣りを理解してくれる事と、日本記録魚を捕るだけの操船技術を持っていることが大切です。決して一人では取れるものではありません。よって記録狙いの時は良い船頭さんを探さなくてはなりません。インターネットが発達した今、釣り人は日々の釣果を見て釣行することが一般的ですが、船頭さん側からすると日々の釣果が釣り人を集めるためのコマセとしか考えていない人が多いようです。このような船頭さんはラインクラスで記録狙いをすることを嫌います。良い魚が掛かった時ほど切られることが多いからです。でも、いままでの経験からするとラインブレイクは釣り人側だけの問題ではなく、船頭さんの操船によることも多々あります。釣り人は良く『釣れないと船頭さんの所為、釣れたら釣り人の腕』と言いますが『釣れないのは釣り人のウデ、釣れたら船頭さんの腕』の方が正しいと思えるくらいです。よって、こうして日本記録が取れたということは、あの日あの時、その船頭さんの腕は間違いなく日本一だった証なのです。つまり、ラインクラスの釣りを嫌がる船頭さんはチャレンジ精神に欠けた、いわゆる進歩のない旧態依然とした古いタイプしか知らない船頭さんであることの証でもあるのです。一方、釣り人にラインクラスの日本記録を取らせた船頭さんは、如何に釣り人に大物を釣らせるか?を日々考えている船頭さんです。よって、記録狙いではなくてもより大物が取れる可能性が高い優秀な船頭さんであると理解していいと思っています。

 今になってあの時(このヒラメが釣れた時)のことを回想すると、沢山の幸運に恵まれていたことが判ります。この後に人から『凄いテクニックだね』とか『凄いウデだね』とか言われますが、そんなテクニックとかウデ云々の前に運だと思っています。まず、こういう良型のヒラメが居たこと、そしてそのヒラメが僕の餌に食いついてくれたこと。加えてあの時に日本一最高な操船をしてくれた船頭さんの船に乗っていとこと等々、沢山の幸運がこの結果をもたらしてくれたものと思います。そして、そういう素晴らしい船頭さんと巡り合えたのも運の一つだと思います。釣れた後には船頭さんをはじめ、人・物・魚、はたまた餌イワシにまで感謝の念でいっぱいで、宗教家ではない僕でさえ総ての神に感謝する気持ちになったくらいです。このような感謝の気持ちにあふれる感動を経験させてくれたJGFAに改めて感謝すると共に、この協会への入会を勧めてくれ、実践で色々と教えてくれたT氏にも大きく感謝しています。そしてこの協会に入って本当に良かったと思っています。

 皆様も是非JGFAに入会されてラインクラスに挑戦してみてはいかがでしょうか?捕れる可能性は減るかもしれませんが、捕れた時の快感は崇高であり、いままで知らなかった釣りの素晴らしさに気がつくと思います。そしてこの気持ちはこの釣りをやった人でないと解らないと思えるからです。





流石っ!

2014年01月16日 18時36分15秒 | ヒラメ釣り
船酔いに弱い二人で頑張って来ました。
朝も寒くなく、でもうねりは強く。
陽が差すとな真っ青な海に映える真っ蒼な顔二つ。
同行者はドカンと二枚。
僕は・・・聞くだけ野暮ってモンです。

ヒラメ釣りは1kg未満のソゲと言われるサイズから10kgを越える巨大なものまでが対象となります。竿を出している以上、いつこういう大きいのが掛かるか判りません。ですからスタート・フィッシングからストップ・フィッシングまでずっと夢と共に過ごせます。これこそがヒラメ釣りの醍醐味なのかもしれません。
 これからも夢を見て続けていたいのでこの釣りは終わりません。

夢は永遠

2013年12月27日 09時02分18秒 | ヒラメ釣り
たとえばどんなに大きな魚でもそれに見合う太いワイヤーを使っていれば捕れないことはありません。でも、細い糸で釣るには限界があります。その限界をいかに高めるか?が釣り師の技量のひとつであり、努力の賜物でもあるのです。
 2001年に当会会員のT氏が7kg近いヒラメを6lb(現在で言えば1号くらい)の糸で釣りました。当然このカテゴリーの日本記録として認定され、10年以上の月日が過ぎてもこの記録は破られていません。その最高水準とも言える芸術的ファイトを目の当たりにして、いつかは僕もそのようなファイトが出来るようになることを夢見ていました。
 そして先日やっとその夢が叶いました。4lb(0.8号くらい)で8.5kg。スピードがあって狡猾な(糸を切る術を知っているかのような)魚でしたので、タモに収まったときの達成感は言葉には表せないものがありました。
 4lbの現在のヒラメの公認記録は4.15kgです。申請して認定されれば日本記録になるのですが、こうやって極端に記録を上げてしまうと、今この記録を狙っている人たちの挑戦する気持ちを殺いでしまう反面も否定できません。でも、私的に今後こういうことはなかなかないことだとも思えるのも事実。・・・申請するかどうか迷っています。どうせ釣りなんて自己満足の世界ですから認定されようとされまいと自分の中で4lbでこの魚が捕れたということだけで充分すぎるからです。
 ちなみに現在公認されているヒラメの最大は(オールタックル)島根県隠岐ノ島で釣れた14.50kgです。この魚の倍近い大きさですから、それからすればこのヒラメもまだまだ赤ちゃん。倍近い重さですからね!そう考えたらまだまだです。

 先日のてんからサケのところでも書きましたが、目標はひとつ達成するごとに夢がひとつ減ってしまいます。ですから目標達成は大きな喜びの中にほんの少しの寂しさも併せ持っています。しかし、目標は達成するごとにまた新しい夢が生まれて来ることも事実。釣りはやめられません。

ヒラメ釣り

2013年03月08日 23時38分35秒 | ヒラメ釣り
ヒラメ釣りに行って来ました。
同船した皆様には7Kg、6Kg、5Kgなどが釣れて大型の日でしたが、僕は何だかピントが合わずにたった一回しか魚信がありませんでした。そして、その唯一一回の魚信で釣れたのがこの小さなヒラメ。36cm。
 基本的に相手がヒラメでも総てT&Rをしてきた僕ですが、訳あって先日よりキープすることが多くなりました。
 しかし、流石にこれをキープしたら幼児虐待のような気がしてT&Rです。

 T&Rとは基本的にはC&Rの延長なのですが、ただリリースするC&Rとは違ってタグ(標識)を装着してからリリースします。画像に写っている黄色い棒のようなものがタグです。タグには電話番号とタグ番号が記載されています。
 僕がタグを付けて放流したことはJGFA(Japan Game Fish Association)という組織に釣った時の大きさと放流場所を報告しておきます。そして、このヒラメを誰かが捕獲してタグに書かれている電話番号に電話するとJGFAにつながり、その人がいつどこでどのくらいの大きさになっていたかを言っていただけたら、そのヒラメがいつからいつまでにどのくらいの距離をどちら方向に移動し、その成長量が解るってわけです。
 こうして海洋資源の実態を知ることも大切なことだと思って続けていますが、再捕されるのはとてもわずかです。悲しいことに一般的には例えタグ付きの魚が釣れても『変な物が付いている』くらいの気持ちで引っこ抜いてお終いのパターンが多いようです。

 タグには何種類かがあって、僕のはダートタグSという物です。色々な形はあっても基本的にはみな同じでJGFAの電話番号とタグナンバーが書かれています。もし皆様が釣った魚にこういう人為的なものが付いていたら是非書かれている電話番号に電話連絡していただけたら嬉しいです。ちなみに報告するとJGFAの携帯ストラップがもらえます(どうでもいいような物ですが)。

 ちなみに過去の再捕記録を見てみると、ヒラメに限ってはあまり移動しないことが判って来ました。例えば、2003年11月20日に千葉県御宿で36.5cmで放流されたヒラメが1,283日後、つまり3年半ぶりにおなじ御宿沖で再捕されました。大きさは約70cmになってました。このことからヒラメの成長って案外早いことが判りました。勿論、ヒラメにとって良い環境があったのだと思いますが、それまでの僕は70cmくらいになるにはほぼ10年くらいかかっているのではないか?と思っていました。

 釣り人に出来る調査なんてたかが知れていますが、それでもこういう地味な調査も必要なのではないか?と思っています。
 ところが船頭さんによってはT&Rだけではなく、リリースそのものを嫌がる船頭さんもいます。船頭さんは貴重な財源としてヒラメを捉えています。プロですから当たり前と言えば当たり前です。ですから、船頭さんにとってヒラメはどうも札束に見えるらしく、過去に『なんで放すんだ。もう二度と来んなョ。』とか、『二度とお前にはヒラメは釣らさん。』等と言われたことがあります。船頭さんはプロで僕らは遊びですから、そこに大きな温度差はあって当たり前なのですが、一匹のヒラメを捕るということはその海域から一匹のヒラメが減るということです。特にヒラメのようにあまり移動しない魚にとってはその傾向が顕著になるはずです。ヒラメが減れば釣れなくなるので釣り客が減ります。ですから捕るという行為は自分で自分の首を絞めている行為だということがわからないようです。なんど説明しても『またこの船で釣れればいいけど、他の船に捕られちゃうョ』って。他の船に捕られたっていいじゃない。みんながそうすれば大きくなったヒラメたちがまた僕らの竿を大きくしならせてくれるだろうし、地元の漁師さんも沢山捕れて喜ぶはずです。そういうことが解らない船頭さんのところからはだんだんと足が遠のいてしまいます。

 僕が今回放したヒラメが上記のように大きくなって誰かが(僕でもいいですが)捕獲して報告してくれたら・・・まさに夢です。

極寒の中で

2013年02月24日 23時11分20秒 | ヒラメ釣り
『今シーズン最強の寒波・・・・・』何度も聞いて耳にタコが出来てます。そして今日もそんな日でした。それでもめげずに間もなく解禁になる渓流釣りの練習に行って来ました。勿論こんな時期に餌で釣っても面白くないのでてんからです。
 天気は良かったのですが、岸辺は雪で埋まってました。頭を出した石の周囲も氷がこびり付いてます。とにかく寒いです。しかも用意を済ませて釣り出そうと思ったらそれまで静かだったのにビューーって。てんからの糸も吹き上がって釣りになりそうもありません。それでも折角来たのですからやるっきゃありません。この風をどう見方に付けるか?が今日の明暗を分けそうです。
 最初はいつもの釣り方で始めました。特別変わった釣り方ではなく、ただこの時期ですから沈めて誘っての釣りです。始めてすぐに小さなニジマスが釣れたので気を良くしたのですが、その後が続かず。下流の方が釣れそうな気配でしたのでだんだんと下って移動して行きました。釣れずの時間を楽しんでいたら同行した友達がそちらに向かったので、僕は再び釣り遡りました。そして、大きな沈み石の脇に小さな魚を見つけたので、このニジマスに遊んでもらおうと思い仕掛けを振り込みました。しかし、なかなかその流れを掴むことができず、僕のヘナチョコ毛鉤は遥か彼方を通過してばかり。しかしその5投目くらいで僕の毛鉤は良い流れを掴みました。徐々に石脇の魚に近付いて行きます。『来る・来る』と・・・もう心臓が飛び出しそうです。そうしたら見えていた小さい魚ではなく、その石影の奥から大きな魚がズンズンと出てきて、その瞬間に毛鉤が見えなくなりました。そしてその大物のエラがバクバクと動いているのが判ったので竿を煽ってみたらいきなりその魚が走り出して・・・どうもその魚が掛かったようです。しばらくの攻防を制したのは僕でした。50cmほどのニジマスでした。痩せててみすぼらしい体型で悲しくなります。
 とりあえず、ノルマを達成した感がある僕は時々見えるライズに目を奪われました。てんからでのライズフィッシングは僕がもっとも苦手とする釣り方です。残りの時間はこの練習に費やそうと考えました。最初は大物を掛けた毛鉤をそのまま水面近くを流して狙いましたがまったく反応がありません。そこで、昨年巻いた極小毛鉤(24番くらい)に変えました。いつか使うことがあるかも知れないと思って毛鉤ケースに入れておいたものですが、結局一年使わずに今でも毛鉤ケースに刺さったままになっていた物です。ハリスは1.2号と1.5号しか持っていないので1.2号を使いました。実にアンバランスで釣れなそうな感じです。でも、ここの魚は気が良くて、いくつか出てくれました。
 結局その後20~25cmくらいのニジマスを9匹釣って、午後3時頃一段と風が強くなってきたので上がることとなりました。結局やっとツ抜けの11匹で終了です。

 こんな時期にてんからをやろうなどという事はまともな人間なら考えません。でも、こうしてまったく釣れないわけではないのですから、それはそれとして、てんからでも悪くはないと思えました。

 低気温の強風という最悪のコンデションの中でしたが、今年の渓流ではどんな魚が遊んでくれるのか?沢山は釣れなくても、そんな夢をふくらませるには充分な釣行でした。

命を頂くということ

2013年02月18日 22時52分17秒 | ヒラメ釣り
いままで釣った魚はC&R(キャッチアンドリリース)かT&R(タグアンドリリース)の僕ですが、ここ何回かヒラメを持ち帰って食べて居ます。やはり自分で釣った魚はとても美味。勿論最初からC&RやT&Rをしていたわけではなく、初心者の頃はみんな捕って来て美味しく頂いてました。しかし、その罪滅ぼしという意味もあってC&RやT&Rに決めたのですが、最近訳あってまた食べてます。その訳とは・・・釣り仲間が大きなヒラメを釣って、親戚も呼んでヒラメパーティーをしたときの事、参加してくれた親戚の人がアニサキスという寄生虫が原因で病院行きになったことに端を発してます。要はどのようにしたらこういう不幸な事故に合わなくて済むか?を検証しているのです。
 普通、ヒラメが釣れたら血抜きしてクーラーボックスに入れてそのまま帰宅して女房が包丁を入れて・・・という経過で頂いていたヒラメですが、この方法だとアニサキスが居た場合は大変なことになります。そもそもアニサキスは宿主(寄生している魚)の腸に住んでいます。寄生虫は寄生していないと生きて行けない生き物ですから、もし宿主が死んでしまったら、それは自分も死ぬことを意味しているのです。ですから寄生虫は宿主が死なないように寄生しています。ところがもしその宿主が釣られてしまって死んでしまうと自分も死んでしまうので、その場から他の宿主に引越しをしなければなりません。で、彼らは死んでしまった宿主の腸を突き破って這い出して来るのです。それが身に入ったアニサキスです。アニサキスは人には寄生できません。よって人がこれを食べると、アニサキスは新しい宿主を見つけようとして人の消化管(胃や腸)から抜け出そうとしてそこ(消化管:胃や腸)を突き破って出て来ようとします。これが激痛なのです。僕は経験がないのでよく判りませんが、世間的にはこの世の物とは思えない痛さとか言われるくらいですから相当痛いのだと思います。でも、もしこの痛みを我慢できれば、基本的に人には寄生できないので死んでしまって、消化管に開けられた穴も徐々に自然治癒されてしまうので特別な問題はないようです。
 こういうアニサキスという寄生虫が取り付いた魚を食べる時は、基本的には火を通して食べるのが最も安心なわけですが、やはり釣ってすぐの魚は刺身が一番と思う人も多いと思います。その場合は超薄切りにして、アニサキスも一緒に切ってしまうのも一法ですし、良く噛んで食べればアニサキスもかみ殺しますので大丈夫と言われています。でも、安心して食べては居られないので美味しさは半減してしまいます。そこで色々と調べたら、アニサキスが居る可能性がある場合は、釣ったらすぐに(腸に住んでいるアニサキスが身に移動する前に)内臓をアニサキスと共に取り出してしまえば良いらしいです。そこで実験となったわけです。
 ヒラメが釣れたら即刻頭を切り落とし、内臓と共に除去。その際、腸管にアニサキスの有無を確認してから廃棄。 その直後に腹腔(内臓が入っていた所)をチェックし、もしアニサキスが発見できたら即刻除去。そして、こうしてアニサキスが発見できた魚は家でサクにしてじっくりと観察して確認することです。
 で、早速お持ち帰りサイズの丁度2kgくらいのが釣れました。早速頭を落として腸管を開いてチェック。3匹くらいニョロニョロしてました。すぐに腹腔内を確認したのですが、腹腔内には確認出来ず。そしてそのままクーラーボックスへ。すぐに次を釣るために餌を付けて仕掛けを投入したのですが、なんとなく気分がすぐれません。そういえば今までは血抜きの傷だけ入れてあとはイワシの桶に入れて、そこそこ血が出たと思ったらクーラーボックスに入れて・・・その間はヒラメは生きていますので絶命の瞬間は目にしていないのです。ヒラメたちはクーラーボックスという僕の見えない密室で静かに息を引き取っていたわけです。しかし、アニサキスがいるとなるとその場で絶命させるわけで、否が応でも絶命の瞬間を目の当たりにしなくてはならないのです。背骨を一気にやるのでほぼ即死なのですが、これがとっても嫌なのです。特に最近はC&RやT&Rしかしなかった僕ですから尚更でした。
 そしてすぐに二匹目が掛かって。これはスイスイ上がってくる小物で800g程度でした。これを捕ったらまるで幼児虐待ですからT&Rしました。
 その後しばらく魚信が止まって船中がマッタリムードです。僕は先ほど殺したヒラメが妙に頭にこびりついて色々と考えました。ヒラメだけではなく、牛だって豚だって鳥だってみんな命を絶たれ、それを僕らが食べて自分の命をつないでいるっていう現実。僕は牛や豚が殺される所を見たことがありませんが、そういう現実があるのであれば(僕らが生きていくために他の動物の命を絶つ必要がある現実)、それは目を背けてはいけない事だと思えたのです。動物だけではありません。植物だって良い果実を採ろうと思ったら音楽を聞かせたりするそうですから人間が理解していない感情みたいな物があるように思えます。あくまでこれは憶測の域を出ないとはいえ、少なくとも植物だって生命が宿っている事は間違いありません。つまり、僕らの命は沢山の命を頂いて維持されているわけです。  本日ネットでそういうところの映像を見ました。かなり強烈な映像で、今日は一日中その映像が頭の中を巡っていて。。。出来たら忘れたい。でもこれは現実。我々が生きていく上で仕方がないことです。ですから目を背けてはいけないのです。忘れたい。でも目を背けてはならないという相反する気持ちが葛藤となって今日一日僕を苦しめてくれました。例えば韓国などでは今でも犬を食べます。我が家にはペットとしての犬がいます。同じ犬なのにかたや食材、かたやいい生活(?)をしています。食材となった総ての動植物たちは、その命を僕らに捧げてくれているお陰で僕らの命が続いているのです。要は彼らの命で僕らの命が支えられているのです。そしてそれらの動植物が何かしらの夢を持って生きているかどうか?は知る術もありませんが、彼らの命を頂いた僕らは多かれ少なかれ必ず夢を持って生きています。彼らのためにもその夢は現実として成熟させる責任が我々にあるように思えました。

 こんな事を考えていたら食事に出てくる料理の総ての材料に感謝、そして尊敬の念を持つようになれました。『みんな、僕を生かしてくれてありがとう!』と。

 我々人間はこの世の中で一番悪いやつなのかもしれません。

ゴミの分別

2013年02月10日 21時45分58秒 | ヒラメ釣り
ただの汚い釣り鈎と三叉サルカンの集合です。
これがどうしたかって?
この汚いパーツに沢山の夢が詰まっていたのですよ。

ヒラメ釣りを始めてどのくらいになるだろう?
ン十年になる事は間違いありません。
船釣りの場合、船頭さんが魚がいる場所に連れて行ってくれますから、そこで船頭さんの仕掛けで船頭さんが言うとおりに釣ってれば間違いなく釣れます。でも、これってつまらなくないですか?だって釣りに自分がまったく入っていないですから。そんなんだったら船頭さんが釣った方が慣れてるだけに沢山の大物を釣るでしょう。仕掛けを買って船で行く人もたいした変わりがありません。
 本来なら釣りは自分で場所を見つけ、自分の仕掛けを使い、魚の習性を考えながら自分の考えた釣り方で釣って始めて自分が釣ったと言えるのではないでしょうか?
 しかしながら、船釣りの場合は船頭さんが連れて行ってくれた場所を釣るしかありません。よって、少なくとも仕掛けと釣り方だけは自分で作りたいものです。

 ってことで、今まで沢山のヒラメ釣りの仕掛けを作って来ました。釣れた仕掛けはその後あまり使いません(釣れたのですから、同じ仕掛けを使っていても進歩がありませんから)。また駄目だと思った仕掛けも使わなくなります。そんな仕掛けが溜まりに溜まって。。。
 このたび処分することにしました。ところが仕掛けは糸という可燃ゴミと鈎とサルカンという金属ゴミがくっついている訳ですからそれぞれに分けなくてはなりません。どっさりと出てきた今までの仕掛けを見てうんざりしましたが、やるっきゃありません。
 糸とサルカン、糸と鈎は実釣で外れちゃ困ります。っていうことは外すのも大変で。。。これだけ外すのに3日掛かりました。勿論仕事の合間にやるのですからまるまる3日というわけではありません。
 当初は総て捨てちゃえ!って思って半分くらいは捨ててしまったのですが、今まで作ってきた様々なタイプの仕掛けを見ていると“こんなんじゃ釣れるはずないじゃん”というのもあれば“ほほぅ。。なかなか考えられた仕掛けだ”などと、今でも関心してしまうような仕掛けがあって、実に楽しかったです。そしてそういう仕掛けを見ていると、当時どんな事を考え、何をしたくてこういう仕掛けを作ったか?が蘇って来ました。まるでタイムマシーンのようでした。そうしたら急にそれらの仕掛けが愛おしくなって。・・・捨てられなくなりました。勿論、使用に耐えられない錆びた鈎や回りが悪くなった三叉サルカンは持っていても仕方がないので捨てましたが、使えるものまで捨てる事はないし、何もしないまま廃棄されたんじゃこいつらも心半ばだろうと思い、使えるものはまた使おうと思って貯めました。
 それがこれです。随分と作ったものだと我ながら感心しました(実はまだこの3倍くらいあります)。そしてその一つ一つに僕の夢が込められていたのですから、使えるのであればもう一度このパーツに夢を注ぎ込もうと考えました。
 多分もう死ぬまで買わなくて大丈夫だと思います(悲。

ちなみに鈎はほとんどがネムリ鈎で、最近は伊勢尼型を多く使っている僕はかなり出番は少なそうです。でも、折角あるのですからこれからもネムリ鈎を使った面白い釣りも続けましょう。
 
 

今年も『テンカラファンの集い』が開催されます!

2012年09月20日 23時46分50秒 | ヒラメ釣り
テンカライベントのお知らせです
秋の奥多摩で名手とともにテンカラを

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「第4回テンカラファンの集い」



各地の名手をゲストに迎えテンカライベントを開催いたします


●予定ゲスト (順不同・敬称略)
 ・瀬畑雄三(東京都) 
 ・天野勝利(岐阜県)
 ・堀江渓愚(東京都)
 ・下田香津矢(埼玉県)
 ・石垣尚男(愛知県)
 ・榊原正巳(静岡県)
 ・倉上亘(神奈川県)
 ★ ゲストの方々の参加はあくまでも予定ですので、都合により不参加の場合もあります



●募集要項

 ・開催日時 平成24年11月3日(土)4日(日)
 ・開催場所 TOKYOトラウトカントリー(東京都西多摩郡奥多摩町日原68)
 ・参加費 一日3000円 両日5000円(別途遊魚料金一日3000円がかかります)
 ・応募人数 一日50名 
 ・応募締切 10月21日(日)
 ★ 但し定員になり次第、締切日以前でも締め切らせていただく場合もあります

●宿泊予定場所 鉢の木(奥多摩町氷川) 一泊朝食付き5000円(消費税別)
 ★ 宿泊は先着20 名様となっております

イベントの内容 イベントの内容につきましては「吉田毛鉤のブログ」http://yoshidakebari.jugem.jp/ にて、随時お知らせいたします 





●お申込み方法 

 ・お名前とフリガナ (フルネームでお願いします)
 ・お住まいの場所(県名のみでけっこうです)
 ・連絡先(携帯電話番号もしくは自宅電話番号)
 ・参加日(3日・4日・両日)
 ・宿泊のお申込み(する・しない)

をご記入の上、以下のアドレスにメールにてお申込みください

kebarievent@gmail.com

(数日中にご確認の返信メールを差し上げますので、携帯メールからお申込みの方は、上記のメールアドレスからの受信ができるようにしておいてください)



●お電話によるお申込みとお問い合わせは0428-83-2788(TOKYOトラウトカントリー)まで
 ★ お電話での受付は午前10時から午後4時まで



●尚、河川の状況や悪天候等、諸般の事情により中止になる場合は前日までにブログ等で発表いたします。(直前の状況はトラウトカントリーまでお問い合わせいただいてもけっこうです)



主催 吉田毛鉤・吉田毛鉤会

協力 TOKYOトラウトカントリー

協賛(順不同・敬称略)・(株)オーナーばり・クレハ合繊(株)・老眼天空本舗

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昨年、僕もこのイベントに参加させていただきましたが、それが今年の釣りに大いに役立ちました。僕が思うに、このイベントはテンカラ師にとってはハズレの無い宝くじです。
是非皆様も万象お繰り合わせの上ご参加してみてはいかがでしょう?

わからない事ばかり

2012年03月07日 00時45分16秒 | ヒラメ釣り
テンカラの語源は様々に言われてますが、今一番不思議なのは・・・
疑似餌釣りにもさまざまな物がありますが、どうして世界的に鳥の羽根を使うのでしょう?勿論、今となっては鈎に付けられた羽や毛が効果的に作用して魚の食い気を誘うことは解かるのですが、一番最初にやった人は(出所が一ヶ所ではないので、世界各国の発祥の地で)どうして共通して鳥の羽根なのでしょう?
 また、毛鈎って、どちらかというと羽鈎ですよね。勿論毛も使われますが羽を使う事の方が圧倒的に多いと思います。漢字は一語一語に意味を持っていて、その単語でそのものがどういう物であるか?が分るように付けられた名前が多い中、どうして毛なのか?が解かりません。勿論、羽毛なんて言葉があるのですからどちらでもいいのですが、毛鉤と言うよりは羽鈎と言った方が分り易いのではないかと思ってしまいます。でも、発音し辛いですね。やはり『毛鉤』の方が言い易いです。・・・慣れかな?
 画像は僕が最近気に入っている素朴な毛鈎です。出来る限りの装飾を取り除いた毛鈎です。要は胴と蓑毛しか付いていません。蓑毛はイワナ釣りに定評のあるキワダシンクロを使い、その他は前回と一緒ですが、アイは今までのは白過ぎたのでヨードチンキで染色してみました。僅かではありますが、ヨードは蒸発しますので毛鉤ケースの中では僅かな腐敗効果もありそうな気がしました。