夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

ヒラメ釣り

2013年03月08日 23時38分35秒 | ヒラメ釣り
ヒラメ釣りに行って来ました。
同船した皆様には7Kg、6Kg、5Kgなどが釣れて大型の日でしたが、僕は何だかピントが合わずにたった一回しか魚信がありませんでした。そして、その唯一一回の魚信で釣れたのがこの小さなヒラメ。36cm。
 基本的に相手がヒラメでも総てT&Rをしてきた僕ですが、訳あって先日よりキープすることが多くなりました。
 しかし、流石にこれをキープしたら幼児虐待のような気がしてT&Rです。

 T&Rとは基本的にはC&Rの延長なのですが、ただリリースするC&Rとは違ってタグ(標識)を装着してからリリースします。画像に写っている黄色い棒のようなものがタグです。タグには電話番号とタグ番号が記載されています。
 僕がタグを付けて放流したことはJGFA(Japan Game Fish Association)という組織に釣った時の大きさと放流場所を報告しておきます。そして、このヒラメを誰かが捕獲してタグに書かれている電話番号に電話するとJGFAにつながり、その人がいつどこでどのくらいの大きさになっていたかを言っていただけたら、そのヒラメがいつからいつまでにどのくらいの距離をどちら方向に移動し、その成長量が解るってわけです。
 こうして海洋資源の実態を知ることも大切なことだと思って続けていますが、再捕されるのはとてもわずかです。悲しいことに一般的には例えタグ付きの魚が釣れても『変な物が付いている』くらいの気持ちで引っこ抜いてお終いのパターンが多いようです。

 タグには何種類かがあって、僕のはダートタグSという物です。色々な形はあっても基本的にはみな同じでJGFAの電話番号とタグナンバーが書かれています。もし皆様が釣った魚にこういう人為的なものが付いていたら是非書かれている電話番号に電話連絡していただけたら嬉しいです。ちなみに報告するとJGFAの携帯ストラップがもらえます(どうでもいいような物ですが)。

 ちなみに過去の再捕記録を見てみると、ヒラメに限ってはあまり移動しないことが判って来ました。例えば、2003年11月20日に千葉県御宿で36.5cmで放流されたヒラメが1,283日後、つまり3年半ぶりにおなじ御宿沖で再捕されました。大きさは約70cmになってました。このことからヒラメの成長って案外早いことが判りました。勿論、ヒラメにとって良い環境があったのだと思いますが、それまでの僕は70cmくらいになるにはほぼ10年くらいかかっているのではないか?と思っていました。

 釣り人に出来る調査なんてたかが知れていますが、それでもこういう地味な調査も必要なのではないか?と思っています。
 ところが船頭さんによってはT&Rだけではなく、リリースそのものを嫌がる船頭さんもいます。船頭さんは貴重な財源としてヒラメを捉えています。プロですから当たり前と言えば当たり前です。ですから、船頭さんにとってヒラメはどうも札束に見えるらしく、過去に『なんで放すんだ。もう二度と来んなョ。』とか、『二度とお前にはヒラメは釣らさん。』等と言われたことがあります。船頭さんはプロで僕らは遊びですから、そこに大きな温度差はあって当たり前なのですが、一匹のヒラメを捕るということはその海域から一匹のヒラメが減るということです。特にヒラメのようにあまり移動しない魚にとってはその傾向が顕著になるはずです。ヒラメが減れば釣れなくなるので釣り客が減ります。ですから捕るという行為は自分で自分の首を絞めている行為だということがわからないようです。なんど説明しても『またこの船で釣れればいいけど、他の船に捕られちゃうョ』って。他の船に捕られたっていいじゃない。みんながそうすれば大きくなったヒラメたちがまた僕らの竿を大きくしならせてくれるだろうし、地元の漁師さんも沢山捕れて喜ぶはずです。そういうことが解らない船頭さんのところからはだんだんと足が遠のいてしまいます。

 僕が今回放したヒラメが上記のように大きくなって誰かが(僕でもいいですが)捕獲して報告してくれたら・・・まさに夢です。

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