夢のあと

釣りには夢があります。夢を釣っていると言っても過言ではありません。よって、ここに掲載する総ては僕の夢のあとです。

JGFAに入会してみませんか?

2017年01月17日 17時34分40秒 | 釣行報告
JGFAとはジャパンゲームフィッシュ協会(Japan Game Fish Association)の通称です。
 釣りを通して自然の中で魚との攻防を心から楽しみたい。野生の魚が生息できる自然環境を守っていきたい。大物と出会ったときは、感動の証として記録を残しておきたい。そう思う同志が『いい釣りを、いつまでも。』をモットーに集まった非営利団体がJGFAです。

 僕は何も考えず、ただ『いい釣りを、いつまでも。』というモットーに魅力を感じて入会させていただきました。JGFAのHPを見てみると多岐にわたる活動をされており、とても頭が下がる想いでした。その一つに日本記録を公認することがあります。そしてそのHP中にある日本記録を見てみると・・・デカイのばかり。自分ではまったく手に負えない魚ばかりでした。日本記録ですから日本の頂点に達している魚です。当たり前と言えば当たり前ですね。で、そんな大物は自分には捕れないと思っていました。
 が、・・・ある時当会のkajikiさんとヒラメ釣りに行った時のことです。当時は僕もkajikiさんもヒラメに熱くなっていたので仕事を終えたら即行で船に向かい席取りをしていました。時間があるのでその時は港近くに流れ込む川でスズキを狙ってみました。その時僕に3匹の大きな魚が掛かったのですが、みんな糸が切れて釣技の無さを露呈してしまいました。・・・恥ずかしいやら悲しいやら。そんな僕を見かねたkajikiさんが釣り方のヒントを話してくれました。それの教えが何故か僕に、まるで子守唄のように心地良く思えたのを覚えています。そしてそれが今でも僕の釣りの基礎となっています。とても理論的なその釣り方に興味を持った僕は早速実践配備しました。そうしたら案外と細い糸でも、それ以前は絶対に無理だと思われる魚も上げられるようになり、それがまた快感にもなって行きました。100kgの魚もワイヤーか何かで上げたら簡単に釣れてしまいますが、1号のナイロンで釣ってくださいと言われたらまず無理だと答えるでしょう。でも、もし1号のナイロン糸で100kgの魚が釣れたらその喜びはこの上ないものとなるはずです。日本記録ではないですが世界記録では多分それ以上の魚が釣れているはずです。『釣り』を知り、技術を磨けば誰でもそういう信じられないような釣りができるようになる要素を持っているってことです。ただズボラに竿を出して買って来た仕掛けで魚を釣っているのはとてももったいないと思えてしまいます。釣りに行く回数はその人によって違うと思いますが、一回一回の釣りを充実させた方が楽しいと思いませんか?そのためにはまず相手を知ること(対象魚の習性を熟知すること)、そして釣り具の機能・性能を熟知し、それのスペックを実践で100%駆使出来る事。そうすれば思っている以上の釣果に遭遇することになるでしょう。そしてそれは釣り師にとっての至福の時となるでしょう。するともっともっと釣りのことが知りたくなり、想像を膨らませたオリジナリティーにあふれた釣りを展開できるようになり、釣りの楽しさが無限に広がって行くことになります。加えて良い魚がどういう所で釣れているか?も気になるようになります。要は狙う大魚が棲息できる環境はどのようなものなのか?そして結果として自然環境にも目を向けるようになります。やはり良い魚は良い自然環境が整っている場所に居る事が多いからです。そしてそのような釣り周辺の事までを自分の釣りに融合し、その結果素晴らしい魚が釣れたらその釣り師の考えが正解だった証なのです。そしてこれが釣技の進歩なのです。僕にこのようなことを気付かせてくれたのはKajikiさん及びJGFAだと思い、とても感謝しております。
 さて、今回のソウギョもこの一匹を釣るには沢山の知見が必要でした。今まで取った日本記録は海という環境でしたが、今の僕はワンコの介護で海に行けなくて、川の釣りで日々のストレスを紛らわせています。ソウギョ釣りはそんな今の僕が楽しいと感じられる唯一の釣りです。何が楽しいのかというと、近所で釣れる1mを超える魚であることがまず第一に上げられます。ソウギョは流水で浮遊性の卵を産みます。ソウギョの場合、それが孵化するまでに時間が掛かるのでそれに見合う流程がないと卵は海に行ってしまい孵化しません。よって、棲息できる場所は限られてきます。そのような場所が我が家の近くにあったことは幸運でした。そしてJGFAのラインクラスを見てみたら2Lbと4Lbはまだ誰も釣っていませんでした。これは僕にやれ!と言っているようなものです(笑。要は誰もチャレンジしていない、もしくはチャレンジしても達成し得ないクラスということですからそう易々と捕れるとは思えません。・・・だったら尚更面白いじゃないですか。たとえ釣れなくてもこういうチャレンジは釣り技術の向上にはなるはずです。で、早速2Lbの糸を買い込みチャレンジを開始しました。2Lbを先にやったのは、感触を得るためと、もし捕れたら4Lbはもっと捕りやすいと思ったのです。しかし、実際にやってみるとその難しさに驚きました。何匹も掛けましたがそのほとんどが瞬殺でした。時々瞬殺されない時もありましたが、そのような場合はソウギョをまったく寄せることが出来ず、流れに乗って下るソウギョを止める事が出来ずにただダラダラと糸が出て行き結局切られるハメになりました。ただ一度だけ手前まで寄せられた時がありました。この時は運良く、僕が釣っているところでは小さい方のサイズでした。それとても寄せに入ってタモ網に入れようとした時にラインブレイク。あまりの捕れなさい心が折れてしまいました。そこで4Lbクラス狙いにシフトしました。そして何回か掛けてもまた切られまくり。誰もなし得なかった理由が少しづつ解って来ました。そしていままでやっていた2Lbでのチャレンジが如何に無謀なチャレンジであったかも解り過ぎました。でも、切られ続けているうちに幸運の日がやって来ました。その日は午前中に瞬殺されてまた心が折れかかっていました。帰宅して落ち込みながら午後の釣りに向けて仕掛けを直している僕をみて、午後は女房が一緒に来てくれるとのこと。女房もワンコの介護で疲れているのでちょっとの間だけでも外の空気が吸いたかったのではないかと思います。そしてそれからはラッキーの連鎖が始まりました。午後は障害物が少ない場所を選びました。あまりソウギョは見られない、いわゆる魚影の薄いポイントです。しかし、行ってみるとその日はなんと3匹もソウギョらしき魚が!そして一匹目と二匹目は無視されたものの、三匹目は一投で掛けられました。その後もラッキーは続き、そしてランディングに成功!何度も心が折れかけた後の一匹でしたので嬉しさ倍増です。数学の問題でもすぐに出来てしまう問題は感動がありませんが、なかなか解けなくて、でも頑張って解けた問題は嬉しくて忘れないものです。要は同じ結果を得たとしても、人はその過程が困難であればあるほどその壁を乗り越えられた時には幸せを感じられるのです。
 今回、幸運にも日本記録と認定されましたが、その認定にあたってJGFAは様々な審査のための試験をします。そしてそれらの総てがチェックされ、審査会で合否を決定されます。でも、正直に申しまして何かの不備があって日本記録として認定されなくても自分の中ではそのクラスのラインで捕っているのですから何も問題はありません。自分の中では納得済みなのですから。でも、認定されれば公に認められたのですから嬉しさはより一層大きなものになります。
 基本的に記録狙いとなると他の人との勝負のようにも思えます。確かにその一面がないとは言えません。しかし、釣りは基本的には相手は人ではなくて魚です。大きな魚を如何に細い糸で釣るか?がラインクラスであり、それは釣り人の技術が顕著に現われるものだと思っています。勿論運も大きく関与しますが、運をモノにするのも自分の技術です。記録の更新ということは今までの輝ける記録を結果的には隠蔽することになりますので人を蹴落とすように見えます。しかし実際にやっている人たちはそんな事はまったく考えてないと思います。記録は破られるためにあるのですから、たとえ破られてもとにかく釣技の向上を目指しているのが実際のところだと思います。少なくとも僕はそうです。ですから誰でもが、自分の記録が破られてもその人を賞賛し、再び技術の向上に向けてにまい進するのみなのです。これは素晴らしいことだと思います。
 ところで皆様は今ここで生きている証をお持ちでしょうか?僕のように確実に人生の折り返し地点を通過すると、もしこの世を去った後この世界に自分が居た証があったらいいなぁ・・・なんて思ってしまいます。もしあなたが何か公の記録を取れば、たとえそれが破られようと、何年何月何日にこの記録を持っていた人を検索すれば永久にあなたの名前が存在するはずです。これは釣りに限ったことではありませんが、釣りもその一つです。つまり、一度記録が認定されればその人の名前はJGFAが無くならなければ永遠に残るのです。これもまたJGFAという公認の団体だから出来る事です。
 色々とクドクドと書きましたが、要は『釣り』というものは、一匹の魚を捕るという行為だけでこれだけ楽しめるということです。このことを教えてくれたJGFAにはとても感謝しております。皆様もJGFAに入会してこんな至福を味わってみませんか?入会した後は皆様の釣りが大きく進化することと思います。そしてその時あなたが居た永遠の証をもってみたらいかがでしょう?

 ちなみに日本記録は釣ってから会員になっても認定されません。釣った時に会員である必要があります。世界記録はIGFAルールで釣ったのであればJGFAの会員以外でも申請できます。この場合JGFAの会員であれば世界記録への申請は無料ですが、非会員は有料となります。

※画像はいじってあります。