気恥ずかしさ

2007-10-17 05:05:06 | 折りに触れ思うこと

「生前戒名を付けて欲しいんですけど」
「良いですよ」
「いくらかかるのでしょうか」
「院号を使わなければ無料です」
「無料なんですか」
「そうですね、四文字になります。 そもそもお金で戒名を買うと言うのはおかしいのです。 うちの檀家さんも何名か二文字ほど多い方もおりますが、殆どの方は四文字です」
「生前に戒名を付けるという方はどういう方ですか」
「そうですね、お寺に貢献された方とか・・・ですね」

 :-)ウッ! 軽はずみに生前戒名などと言ってしまった。
 よく解りもしないで軽率な言動をして恥をかく、 時々する私の失敗です。
 「初対面の方がどういう方か解りませんからね」
 やんわりと教えてくれました。

納骨堂については、
「建物があり、骨堂があり成り立っている物ですから、これを維持していかなければなりません。 その維持費として年間一万円だけ戴いております」
「高額なお金を戴くところもあるようですが、そうしますと私は付きっきりでお骨を管理していかなければなりません。 それは出来ませんのでね」

 世俗の風潮を小耳にはさみ、
 〝
良い戒名だね、お金かかってるよ!〟
 〝骨堂買うと檀家になることだから、何かにつけて寄付がとられるんだよ!〟
 かかるお金が解るなら、出来るうちに自分でやろうと思って訪れてみたのです
 が、こういう宗教家と話すことが出来ました。


いいお話を聞いた翌日、
知人の葬儀に出席した友人から聞いた話は、

遺体を家へ連れて帰らず、病院から直接斎場へ運んだ〟
焼香の順番がおかしい〟
〝形見分けが早い〟
 
周囲がそんなことを云っていたという、口さがない話でした。