都市徘徊blog

徒然まちあるき日記

ヴェルサイユ宮殿1

1993-03-07 | フランス 

1993 Europe日記
1993.3.7(Sun) Paris

 13:54 ヴェルサイユ行きのRER C線(Wikipedia)に乗車。

 14:30 ヴェルサイユ到着。

ヴェルサイユ宮殿正面遠望

 ヴェルサイユ宮殿(Wikipedia)は駅から徒歩で約10分の場所。バロック的な都市計画に基づいて、宮殿の正面外部にも放射状に広い道が配されており、遠くからでも宮殿の正面入口を見通すことができる。

 正面の門と柵は恐らく鉄製。装飾部分が金色で、柵の黒い部分がその輝きを引き立てており、これだけでも美しい。

 後になって気付いたのだが、日本の迎賓館(旧東宮御所・赤坂離宮)の正門はこのデザインにかなり似ている。迎賓館の門と柵は白が基調でそこに金色の装飾がところどころにあるもので、黒と金で格調高いヴェルサイユ宮のそれに較べると明るい感じになっているし、細かいデザインの部分は当然異なる。だが、門と柵の高さの比率や、門自体の縦横比、ゲートの上に大きな飾りが付いていたり、サイドに通用口が付いていてそちらは柵と同様のデザインになっている感じなどはかなり似通っている。

 赤坂離宮をデザインしたのはフランス式の宮殿建築に精通していた片山東熊という人なので、門や柵のデザインはヴェルサイユ宮殿からヒントを得たのだろう。そのあたりも明治から戦前期にかけて、西洋様式建築を建てて欧米に追随することに懸命だった日本という国の様子が垣間見えるようだ。

宮殿前広場(Cour Royale)のルイ14世の騎馬像
華やかに装飾された宮殿中央部

 チケットを買って建物内へ。外の広場は広いので、多くの人がいてもさほど混雑している印象がなかったのだが、中に入ってみたらやはり見学者がたくさん。で、順路に従ってぞろぞろ歩いて見ていく。近年のようにデジカメでバシャバシャ撮ることができないので、気に入ったところでだけ写真を撮る。

王室礼拝堂

 たくさんの部屋を見て回るので、一つ一つがなんという部屋なのか次第に分からなくなる。帰国後に調べてみたら、ここは王室礼拝堂で、1770年にマリー・アントワネットと後のルイ16世(王太子ルイ・オーギュスト)の結婚式が行われた部屋だった。

戦争の間

 バロック期の宮殿建築なので、内装はロココスタイル。壁面から天井に至るまで所狭しと彫刻や壁画があり、そういう部屋が延々と何部屋も続くので、だんだんお腹一杯になってくる。いや~、とにかくすごいね~。

鏡の間

 14:40 宮殿の庭園側中央に位置する鏡の間はやはり圧巻。長さ73mというのもすごいのだが、幅も10m、高さも約12mあるという。長さに見合った幅でないと、やたらに細長い部屋になってしまうので幅はそれなりのものになり、またその幅にあった高さを考えると、結構な天井高になるのだろう。

 左側壁面の柱の間には全て鏡が張られている。大きな鏡の調達が容易ではなかった時代に、大量の鏡を壁一面に張って、部屋と庭の景色を映し込み、なおかつ部屋の大きさを更に大きく見せる仕掛け。光と視覚を意識して、魅せる建築を目指したバロック建築の代表的なものと言われるのも納得。

 コンパクトカメラの35mm画角では上手く納まらないので、ここでは2枚撮って合成している。

 宮殿内から庭園を眺める。池の向こうに林があって、その遙か彼方の方まで庭園が続いている。なにしろ面積約1,000haである。3km四方程度あるわけで、そこらの庭園とはスケールが大きく異なる。丘陵地に造られた森林公園みたいな感じだ。

戦争の回廊

 フランスの歴史の中で起こった様々な戦争を描いた絵がずらりと並ぶ部屋。絵とか壁画とか、装飾とか・・・。ほんとうにお腹一杯だ。

 さて、建物を出て噴水と池のある庭園、そして大小トリアノン宮殿の方へ向かう。

 

ヨーロッパ旅行記 1993.2.28〜3.21
Google Map 1993.03 Europe

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