早稲田大学旧3号館
所在地:新宿区西早稲田1-6
建設年:1933(昭和8)
構造・階数:RC造・4F
設計 :桐山均一(早稲田大学営繕課)
解体年:2011(平成23)
備考 :2014(平成26)に新3号館が完成
Photo 2007.9.20
全体の平面型はロの字型で南側の両翼が少し張り出した形。屋根は他の校舎同様えんじ色の瓦屋根。
北西側から Photo 2011.5.26
北側には4号館との間をつなぐブリッジが架けられていた。新しい3号館ではこのブリッジは無くなっている。また、2011年度に入ると外側に工事用囲いが設置され、解体工事が始まっていた。
正面玄関 Photo 2007.9.20
玄関内のようすは異なるが、外側は新3号館でもほぼ忠実に復元されている。
4階壁面の装飾 Photo 2011.5.26
中庭側壁面の装飾も同様に復元されているが、旧3号館の中庭部分は新3号館では吹き抜け内になっており、壁面沿いに設けられた通路を歩くと装飾を間近に眺めることができる。
3号館両サイド中央の壁面 Photo 2011.5.26
3号館は当初は南側半分だったようで、後に北側半分が造られ、更に両者がつながれてロの字型の建物になっていた。写真はコの字型の南北二つの建物をつないでいた増築部分。ここの部分の4階にはアーチ型の装飾はなく、壁面全体がガラス面の多いモダンなデザインになっていた。
西側の7号館から増築部分 Photo 2011.5.26
ギザギザの庇が付いており、その下には水を流し落とす嘴状の装飾が付けられていた。
2階から中庭 Photo 2007.9.20
比較的大きな中庭には植栽だけでなく高木もあった。
中庭南側 Photo 2007.9.20
中庭上空の4階部分にブリッジがあるのも印象的だった。残念ながらこのブリッジ内部の写真は撮らずじまい。
ブリッジ見上げ Photo 2007.9.20
4階の南側に大きな教室があってこの部分に廊下がなかったため、東西を行き来できるようブリッジを架けていたらしい。当初からあったのか増設されたのかは知らず。早稲田キャンパスの他の校舎にはあまりないデザインが印象的だった。
80年近くにわたって使われていた旧3号館だったが、残念ながら解体され現在は高層の新3号館になっている。
新3号館の低層部前面には旧3号館の南半分を復元し、メインの軸線沿い低層部の景観の保持を試みている。往時の3号館がそのまま残されているように見えるが、新棟建設に際してはRC造の旧3号館はいちど完全に解体されている。新3号館の復元部分は、S造(一部SRC・RC)で、外観を「再現した」という方が良いのかもしれない。
旧3号館の内部についてはまたこんど。
都市徘徊blog > 早稲田大学3号館 その2・ 新3号館 その1・ その2
Tokyo Lost Architecture
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