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子門真人は、いったい何処から来たのか?

2016年01月15日 | アニメ・特撮
「赤盤」も聴きまして、やはりアニメ・特撮ソングの歌い手としての
子門真人の凄さを感じました。

「赤」だから激燃えというワケでなく、レコード会社の違いとか
番組や曲名に「レッド」が付くとか、そんな印象で。

「青」は孤独のヒーロー・イメージというだけで、曲の勢いや
迫力、熱さは「赤」に劣っていない・・・そんな印象です。



曲の良さが演奏の熱意を呼び、それに呼応して子門さんの歌声も
凄い事になる・・・全てそうとはいきませんが、それでも素晴らしい
楽曲はたくさん収録されております。

中には子門真人さんの歌声に堀江美都子さんの魔女っ子ヴォイスが絡み、
そのバックで寺川正興“エレベーター”ベースが走り回るなんていう、
凄まじい楽曲も御座いましたよ!
※青盤の「ライディーン・ソング」。驚きましたわ・・・。

子門さんに関しては
個性的なシャガレ声が特徴と言われるが、とにかく上手い。

「ひらけ!ポンキッキ」の音楽ディレクター小島豊美さんが、
「ホネホネ・ロック」に対して「とにかく子門真人の声に尽きる!」と
一言で言い表したほど。
「まず、彼の歌声ありき!」・・・だ。



渡辺宙明先生もトークショーで「とくかく上手かった」と賞賛。
楽譜と仮歌デモを渡しときゃ、当日スタジオに現れて完璧に歌い、
一発OKで去っていった・・・みたいな話で御座いました。

普通、どんなに「上手い」と言われてる歌い手さんでも自分のキーに
合わない曲を歌うと「アレ?」てな事になったりするのだが。

子門さんは、とにかく上手い。
正直、「レッツゴー!! ライダーキック」なんて、
代表曲でありながら、彼のキーからすると「低いんじゃないの?」
なんて思わせる楽曲なんだが、立派に聴かせてしまう。

正直、ホント上手い歌い手さんだと思ってしまうのです。



※その上「空手バカ一代」のような感情込めた歌声も素晴らしい!
 「たいやきくん」も哀愁帯びつつも力強い子門さんの歌声と
 表現力あってこそのメガヒットと言えます。ウチもドーナツ盤を
 買って、とーちゃんと一緒に しみじみ聴いたなぁ。

そこで、
子門真人さん御本人に興味が及ぶのです。

歌を歌うきっかけは?
誰の歌を聴いて自分も歌おうと思ったのか?

誰の影響であの歌唱をモノにしたのか?
どういうジャンルの音楽が原点にあったのか?

その辺を調べようとしても、意外と載ってないんですよね。
ウィキペディアにも無いです。
ある意味ナゾなんです。



子門真人(しもん・まさと)とは
東京都出身で、今年72才の男性。元シンガー(ソングタイター)。

別名:藤浩一、谷あきら、布川登美雄、サタンタ、大安蓮、
司馬拳、ピーター・サイモン、マイヤー・マイヤーなど
※引退後、激似の歌い方をする「希砂未竜」という歌手も登場

代表曲:ガッチャマンの歌、レッツゴー!!ライダーキック 
勇者ライディーン、およげ!たいやきくん、ホネホネロックなど・・・

ささきいさお、水木一郎と共に「アニソン御三家」と称される実力派。
実は10年以上前に引退しているのだが、
今でも熱い支持を受け続けており、復帰を望む声も多い。

さて、その御三家だが。
ささきいさお氏はロカビリー歌手、水木一郎兄ィはアメリカン・
ポップスと出自が明確、串田アキラ氏も和製ソウルでデビューして
いるのだが



子門真人氏に関してはデビュー盤(藤浩一名義)からシングル数枚で
ヒットに恵まれず、サラリーマンに転身。音楽出版社に入社したという
変わり種である。

そもそも最も古い経歴として、
「1960年代に作曲家すぎやまこういち氏の元で歌と作曲を学んだ」と
あるが、すぎやま氏もまずはTVプロデュサーとして活躍していたワケで。

66年に同氏作曲の「涙のギター」でレコードデビューした藤浩一が、
どういうジャンルに属していたかは分からない。
※普通に「歌謡曲」だったのかな?
 串田アキラさんみたいにアルバムが発表されてたら、
 幻の名盤解放同盟による発掘もあったかも知れないのになぁ・・・。

すぎやまこういち氏がザ・ピーナッツやタイガースに楽曲を提供してヒット・
メイカーになるのも、それから少し後の話だし。

そのころ(68年)子門真人氏は、フジ音楽出版に入社。ディレクター、
作曲家、スタジオアーティストとして活動していた時期だ。

71年「仮面ライダー」の主題歌を藤浩一名義で歌唱しアニメソングでの
デビューを果たした子門真人氏は、72年には円谷音楽出版へ移籍。
同年の「レッドマン」以降、いよいよ我々御馴染みの「子門真人」に改名。

タツノコプロの「科学忍者隊ガッチャマン」主題歌も担当し、続けて
「キカイダー01」「流星人間ゾーン」など、あらゆるレコード会社で特撮・
アニメ曲を発表。
圧倒的な支持を得て、どの作曲家の歌も見事に歌いこなした。



ただし、自身の名称に関しては、特定のレコード会社に属すことのない
フリーの歌い手として、レコード会社によって使い分け、作曲や他の
レコード会社の楽曲カバー、時にはセルフカバーなども行なっているそうな。
※よって子門真人が歌う「マジンガーZ」もある。

デビュー10年目となる76年には、「ひらけ!ポンキッキ」の内で流された曲
「およげ!たいやきくん」が爆発的にヒット。

世間的には、この時にTV出演した「アフロと髭、メガネ」のイメージが
強く残っている事だろう。



80年代にも数は減ったとはいえアニメ・特撮ソングを歌い、同時に音楽
プロデューサー活動もされてたようだが、93頃に突如引退宣言。

子門氏は自らを「サラリーマン歌手」と語っていたそうで、その辺は
スッパリ判断された模様・・・。
※確かに「子門版マジンガーZ」は譜面に沿って歌った感じで、水木兄ィが
 持つ「良い意味での逸脱感」は無いもんな・・・。

 後の「ライディーン」で子門ヴァージョンの突破感が表れ、良い意味で
 影響し合った事が伺えます。
 ささきいさお氏だって「ゲッターロボ」の叫びでは子門節を参考にされたと
 言いいますし・・・。



現在は地方のペンションで引退生活を楽しんでいるという噂。
メディアから出演・取材の依頼があっても断っているそうな。

それにしても

子門真人は何処から来たんだろう。

TVのヒットパレードに憧れ、歌手を志されたのだろうか?
クレイジー・キャッツみたいに、ユーモアある音楽を
やってみたかったんだろうか?
※すぎやまこういち先生のお仕事から推測すればそうなるというか…

そもそも、やっぱりオールディーズや、モータウンがルーツなのか?

「たいやきくん」印税の話や、喫茶店で「ライディーン」と叫んじゃったとか
「たいやきくんでビルが建った」とか(これは事実と異なるって話だが)



そういう話も面白いが、やっぱり歌手・子門真人の原点が知りたい。

子門さんがメディアとの接点を断ってるのも、「あの人は今」的に
「たいやきくんは印税契約じゃなくて買い取り契約だったため、売上げに
応じた歌唱印税は支払われず、受け取ったのは5万円だった」・・・とか、
そんな話ばかり聞きたがったりしたからじゃないんですかね?

隠匿生活といえば「生涯を振り返る」イメージもある。
手記なども含め、子門真人さんの半生が語られることに期待したいです。

この人が残したモノには、それだけの価値があると思いますよ。


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