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北島2冠への道②

2008年08月31日 | 競泳
北島康介が日本の第一人者になったのは、2000年。

日本選手権100m平泳ぎで、トップ選手にして憧れの対象だった林亨を
日本記録で破り優勝。
シドニー五輪の200m平泳ぎで予選落ち、100m平泳ぎ決勝で4位となる。
※その際、林亨氏へ「林さんと同じ(五輪)4位だったよ」
 と語って「お前はこのまま4位で終わるタマじゃない」と
 励まされたエピソードは有名。

2003年、世界水泳バルセロナ大会100m、200m平泳ぎにて、優勝。
世界記録を更新しての2冠を達成し、いよいよ世界のトップ選手に。

2004年8月、アテネ五輪平泳ぎ100・200mで金メダル獲得。
その時に発した「チョー気持ちいい」は、同年の流行語大賞に選ばれる。

五輪直前には故障が伝えられ、またブレンダン・ハンセンに世界記録を
破られた後でのレースだっただけに、北島の勝負強さがクローズアップ
された。

また、五輪期間中にハンセンの同僚であり100m背泳ぎ金のアーロン・
ピアソル(米)が、「北島は(スタート時に反則の)ドルフィンキックを
行った」と抗議したが、運営側はルールの範囲内として失格を宣するような
事はなかった。       

これは「スタート後に身体を戻す動きを推進力とする巧妙な技」なワケで。

スタートの飛び込みで体勢を伸ばしたままだと身体は沈み、そのままだと
浮力で水面に近付いた時には失速しているのだが、
この失速を防ぐためにスイマーは入水直後に身体を反らせ、速い浮き上がりの
体勢を作る。
その反った体勢から、ストリームラインと呼ばれる「一直線」の流線型に
戻す動き・・・これが「ドルフィンキック」に似た形になる。
ここに推進力が生まれる。

コンマ0.0秒のギリギリ勝負では、この推進力でさえバカにならない。
水中動作の技術が天下一品といわれる北島が、ギリギリの「技術」を磨くのは
当然とも言えた。

なお、世界水泳連盟は、2006年から「スタート、およびターン直後にドルフィン
キックを1回打つ事を認める」とし、ルールは改正された。

私は、このルール改正が北島有利に働いたと見る。
水中動作が増えるという事は、そこに「技術」が派生するという事。
スタートとターンの技術に定評のある北島が、そこで他を抜きん出る事は
容易に想像できたからだ。


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