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あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

英国ロックの深い森⑧

2011年06月04日 | 英国ロック
KHAN(カーン) 

ゴングのメンバーとして、ソロとして数々の作品を
発表してきたギタリスト、スティーヴ・ヒレッジが
在籍したカーン唯一のアルバム 72年作品

「カンタベリー系」で語られるが、もともと地域性で
語られる同ジャンル
カンタベリー出身で交流あるミュージシャンが作る、
自由でジャズっぽい音楽・・・というのが私の解釈

KHANの『宇宙の船乗り歌=スペース・シャンティ』は、
その中でも「聴きやすくて人気」の作品だそうな



確かに聴きやすい
初めて聴いた時は驚いて拍子抜けしたくらいだ

『歌もの』として1曲1曲が短く まとまってるし、その辺は
「カンタベリー系」らしからぬ取っ付きやすさがある

さらにゲスト参加とはいえ正式メンバー以上の活躍を見せて
いるデイブ・スチュワートのオルガン・プレイ
この人の音色で『カンタベリー』を実感

とにかく「プログレ」らしいソロの応酬とか、劇的な展開、
長々としたインプロビゼーショとかは無し

ヒレッジのギターも後のスペイシーサウンドではなく、
けっこう普通で、曲によっては「マシーンヘッドでのR・
ブラックモアみたいな音色だなぁ」と驚くミディアムテンポの
ソロも披露

ソフトマシーンの1st~2ndに通じるコンパクトな
ポップさは、私にとっては逆に好ましい要素満載の1枚

それでも、
「アンチ・コマーシャル」だと契約を打ち切るトコロは、
さすが古臭いデラムレーベル
(メンバーは妥協して充分『ポップ』に作っただろうに・・・)

それにより英国ロック名物(?)『1枚だけで解散した名バンド』の
仲間入りしたカーン

ジャケットの『メビウス・タッチの宇宙船』イラストも素晴らしく、
実に印象的な1枚
カンタベリー系だけで語るのは勿体無い『英国ロックの名盤』だと
思います

英国ロックの深い森⑦

2011年06月04日 | 英国ロック
スティル・ライフ 1971作

英国ロック隠れた好盤と言われるのが、このアルバム
ヴァーティゴレーベルらしいジャケットも秀逸



メイン楽器はハモンドオルガン
オープニングこそフルートの調べが印象的だが、満を持して
挿入されるハモンドの響きは「待ってました!」と掛け声を
送りたい程

曲自体はオーソドックスな渋目のブリティッシュロック
テンポもミディアムが中心

劇的な展開や華麗なソロなど無いが
オルガンとフルート、オルガンとピアノ、生ギターとピアノの
絡みは味わい深く
英国ロックの好盤として聴き継がれるのも分かる1枚なのでした

そしてこの美しい花びらのジャケットにも一癖あり


 

広げると花びらの下に現れる骸骨という仕掛け(?)には脱帽
「これが人生さ」・・・って事ですか

そういや
「野蛮な原始人と言われたネアンデルタール人だが、
その埋葬化石には、色とりどりの花が飾られた物があった」
なんて調査結果を残した人類科学者がおられましたな

※ネアンデルタール人にして、花を愛で、同胞の死を悼む心を
  持っていた・・・なんてロマン溢れる説は、現在では
  その妥当性を疑問視する声もあるようですがね

そんな事を思い出させて、色々と考えさせてくれるアルバム・
ジャケット

これもまた、70年代英国ロックの醍醐味と言えるでしょうなぁ