N の 祝祭日

映画、読書などのメモ

葉桜の季節に君を想うということ

2015-04-19 | 

 

 

★葉桜の季節に君を想うということ
著者:歌野晶午

《現代ミステリーのベスト1です》と文庫版の帯に書いてあります。
(これは誇大広告です!たぶん)
2004年のあらゆるミステリーの賞を総なめにしたということらしい。
そういえば、あの頃、タイトルの素敵なミステリーがあったなと想い出しました。

さっそく文庫本購入、途中、何度も何か変だなーと思いながら読み進め、
ラスト、作者のとんでもないトリックに
《えっ?》
とガクンです。
やっぱりなー、妙にシニアっぽい雰囲気、レトロっぽい雰囲気でおかしいなとは思ったけど。
トリックを知ってしまうと、それまで読んだページが急にセピア色に色褪せました。
こういうのはトリックというのだろうか?
情報操作というのでは?
巧妙です。

 

こういう手法を《叙述トリック》という。
人物や事件に関する記述を意図的に伏せることで、読者の先入観を利用し、ラストの予想外の衝撃をもたらすというやり方。
ミステリーではよく使われる。
が、できればこの手法を使わず、心地よく騙してほしい。

でも読んで愉しかった。 

コメント
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