宇宙の彼方から

自然の不可思議な森羅万象に揉まれる自分や他人の有り様を見つめる。

慮る

2006-06-25 22:33:13 | 政治
小泉さんのことを一言で言うならば、私は「慮る」に決める。
この小泉さんと言う方は、他を慮る心の希薄な人だなあ!とつくづく思う。
他人を慮る、他国を慮ることをしない、できない、自分に付き従わなくば、切って捨てる、そんなお人だ。
きっと離婚もその性質によるところがあったのであろう。
中、韓、北からの非難には、切って捨てる冷徹さを持ち合わせている。
日本人には比較的少ない人種のようだ。
ぐずぐずしがらみだらけの日本には案外よかったのかも知れないが、これは一時だけでしょう。何れまたぐずぐずのしがらみが復興してくる筈だ。それが日本の特徴だからだ。
切って捨てたつもりであるが、実際の現実はそのようにはなっていない、のが、何とも皮肉である。
今まで汗水流して儲けた分を無駄に使ってしまったのも小泉さんなのだ。在任中であるのにもかかわらず、ご褒美つもりの世界旅行を、総理権限で楽しんでいるようだ?普通だったら追求されても不思議ではないのだが、何故にか過半の支持がジャーナリズムにも蔓延しているようである?
バブルに踊った銀行、企業を法外なお金で助けてしまったのも小泉さんだ。お陰で日本改革どころか、日本経済国家をいかに救うかが彼の最大テーマではあり、心血を注ぐしかなかった。根治には至らず、取り敢えず「日本の破滅と世界への飛び火」だけは防ぐことが彼の在任中ではできたが、治癒した訳ではない、依然として破滅へのシナリオは静かに、確実に進んでいるのは変わらないだろう、もう、どんなに頑張ったとしても改革で日本を救う術さえも失くしているのだ、むしろ、改革と言う荒療治が却ってマイナスに働くことさえあり得る?
日本はいろいろな場面で、あさっての方向へ向かい始めているが、修正できるか?
何とも言えぬ。
ただ、彼の良かったと思える点は、北朝鮮を徹底的に打ちのめすことをしなかったところだ。少なくとも危機は回避できた。ジャーナリズムや安倍さんや世論の怒りの高まり、そのままに行動しておればどうなっていただろうか?まあ、その危機意識の覚悟ができてはいない日本だったので、そうせざるを得なかったことは確かである。
世論とジャーナリズムとの大キャンペーンに乗せられて動いてしまった失敗も、本人の地団駄であったろうに思う?自分の当初の意図とは外れてしまったと言うことだ。
イラクの頑張りが北朝鮮や諸外国に勇気を与え、北朝鮮の捨て身の咆哮で、傲慢米国に対して不信感を持つ、露、中、印、韓、北のアジアを結束させた。これはアメリカと小泉さんと日本社会の北朝鮮への厳しい対応が、大いに貢献していたのであろう。新しいアジアの流れ、うねりが構築された結果を見ると、日本が外された故の日本の貢献度は少なくないものがある。
欧州も米国との世界戦略対応に一線を画す方向に進んでいるのに、日本だけが「めくら滅法」世界戦略外交政策支持に動いているのは、周囲に慮ることもせず、その理性、知性両面に渡って疑われ、これから先、失った信頼を取り返すについて、まことに厳しい運営構築を強いられよう。靡いてくれる国にお金を渡してつり、やっとまともな外交が為されているように見える状況が、どんなことなのかは言わずもがである。靡くか、靡かないかで対応が180度違うのは、国内政治勢力だけの問題ではない、これがタカ派と言う国粋過激派の正体なのだ。