京都楽蜂庵日記

ミニ里山の観察記録

寒き都のここかしこ

2013年03月06日 | ミニ里山記録

  寒い冬だったのでニホンスイセン (Narcissus tazetta var.chinensis)の開花が遅れていたが、やっと咲き揃った。学名のナルキソスはギリシャ神話の美少年ナルキソスの名をとったものである。ナルキソスは池面に映った自分の姿に恋し、ついには衰弱して死んでしまった。

スイセンはヒガンバナ科に属しリコリン(lycorine)というアルカロイドを含む有毒植物である。葉とか球根を食べると気分が悪くなり嘔吐して吐き出すので、大抵は大事に至らないとされているが、注意が必要である。

スイセンは本来、地中海沿岸の原産で日本へは中国経由で渡来したとされているが、いまや1-2月の街の露地で最も眼につく日本的な花となっている。

   

                              水仙や寒き都のここかしこ 蕪村


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